ホームセンター最大手のDCMホールディングス(3050)。今後の株価と配当がどうなるか、業績推移と株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割高感はなく、高めの配当利回り
- 株主優待は「買物優待券」に変更
- 長期的な成長を模索中
DCMの株価情報と業績推移
DCMホールディングスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:1,202円
予想PER:9.25倍
PBR:0.7倍
予想EPS:130.01円
時価総額:1,887億円
2022年12月30日終値時点のデータ。
最新の株価参考:DCMホールディングス(株)【3050】:Yahoo!ファイナンス
ホームセンター銘柄は割安銘柄が多いため、割安感が強いとは言えないです。
売上高と利益の推移
下記はDCMホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年2月期は需要が増加したことで過去最高益を大きく更新。
2022年2月期も好調を維持し、2023年2月期もほぼ横ばい見通しとしています。
株価の推移
下記はDCMホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価はレンジで推移していましたが、2020年4月から需要増・業績好調などで株価が上昇。多くのホームセンター銘柄に起きた動きです。
大きく上昇した株価ですが、2020年10月以降はやや需要が落ちついたことに加え、島忠のTOBに対しニトリが対抗したことなどもあり株価が下落し、以前のレンジ水準で推移。
2022年9月末に配当増額修正、自社株買い発表で上昇も、その後は比較的落ち着いています。
DCMの配当情報と株主優待
DCMホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年2月期の予定年間配当:40円
予想年間配当利回り:3.33%
高めの配当利回りです。
配当金の推移
下記はDCMホールディングスの配当金推移です。配当権利日は、8月(中間配当)と2月(期末配当)です。

2018年2月期:26円
2019年2月期:27円
2020年2月期:28円
2021年2月期:32円
2022年2月期:33円
2023年2月期:40円(予)
配当は増配して推移、2023年2月期も増配予定としています。
配当性向は2022年2月期が26.1%。2023年2月期の予想が約30%です。
配当方針の確認
中期経営計画(2020-2022年度)にて配当方針を「配当性向30%を目安に安定配当」としています。また、DCM誕生以来、配当を減額したことがないです。
株主優待について
DCMホールディングスの株主優待は「買い物優待券」です。優待権利月は2月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株~499株 | 買物優待券 500円(3年未満) 買物優待券 2,000円(3年以上) |
500株~999株 | 買物優待券 1,000円(3年未満) 買物優待券 3,000円(3年以上) |
1,000株以上 | 買物優待券 2,000円(3年未満) 買物優待券 5,000円(3年以上) |
2020年2月末から「DCMブランド商品詰め合わせ」から変更しています。100株で3年未満保有の場合、利回りが悪くなっていますが、3年以上の継続保有または500株以上保有している場合は利回りが良くなっています。
優待利回り
100株保有で年間500円相当とした場合、優待利回りは約0.4%です。
DCMの事業・決算内容と今後について
DCMホールディングスの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
DCMホールディングス(3050)とは
DCMホールディングス株式会社(ディーシーエムホールディングス、英: DCM Holdings Co., Ltd.)は、ホームセンター事業などを手がけるDCMなどを傘下に持つ、DCMグループ(旧:DJグループ)の持株会社である。
カーマ、ダイキ、ホーマックの経営統合により設立。社名は、3社と三井物産による共同物流会社として設立された、DCMジャパン(DCMJ、現在は吸収合併)に由来する。
DCMホールディングス – Wikipediaより抜粋
DCMホールディングスは業界最大手のホームセンターです。中部地区の「カーマ」、北海道・東北地区の「ホーマック」、四国の「ダイキ」が持株会社化して誕生した企業です。
また、ユニーグループ傘下のユーホームが撤退することで一部店舗を買収、同じくホームセンター業界のケーヨーと資本・業務提携もしています。
決算内容を時系列に確認
2022年2月期の連結経常利益は303億円と発表。2023年2月期の同利益は307億円見込み、年間配当は34円予定としています。(2022年4月12日の決算発表にて)
2023年2月期1Q決算
2023年2月期1Q(3-5月)の連結経常利益は101億円と発表、前年同期比2%減となりました。(2022年6月30日の決算発表にて)
2023年2月期2Q決算
2023年2月期2Q累計(3-8月)の連結経常利益は191億円と発表、前年同期比3%減となりました。また、年間配当を34円予定から40円予定に増額修正しています。(2022年9月29日の決算発表にて)
2023年2月期3Q決算
2023年2月期3Q累計(3-11月)の連結経常利益は251億円と発表、前年同期比3%減となりました。(2022年12月28日の決算発表にて)
今後について
2021年2月期は需要増の影響でかなり好調、今後は物価高や原油高などのコスト増、円安進行による厳しさもありますが、業務効率化などで利益率の向上を目指しています。
反動減と株価について
2022年9月末に自社株買い・配当増額修正の発表で大きく株価が上昇しましたが、基本的には株価は落ち着いて推移しています。
株価は将来の期待値を示すものなので、落ち着いて推移しているのは「業績が落ち着くと考えられている」、「伸びしろ・期待感が薄いと考えられている」という見方もできます。