ホームセンター最大手のDCMホールディングス(3050)。
今後の株価と配当がどうなるか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割高感はなく、高めの配当利回り
- 株主優待は「買物優待券」に変更
- 長期的な成長を模索中
DCMの株価情報と業績推移
DCMホールディングスの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:1,453円
予想PER:10.88倍
PBR:0.84倍
予想EPS:133.58円
時価総額:2,281億円
2023年4月21日終値時点のデータ
最新の株価参考:DCMホールディングス(株)【3050】:Yahoo!ファイナンス
ホームセンター銘柄は割安銘柄が多いため、割安感が強いとは言えないです。
業績の推移
下記はDCMホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年2月期は需要が増加したことで過去最高益を大きく更新、その後も反動で減少することなく比較的好調を維持しています。
2024年2月期もほぼ横ばい見通しとしています。
株価のチャート
下記はDCMホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価はレンジで推移していましたが、2020年4月から需要増・業績好調などで株価が上昇。多くのホームセンター銘柄に起きた動きです。
大きく上昇した株価ですが、やや需要が落ちついたことに加え、島忠のTOBに対しニトリが対抗したことなどもあり株価が下落し、以前のレンジ水準で推移。
その後、2022年9月末に配当増額修正、自社株買い発表で上昇。2023年4月も自社株買いなどの積極的な株主還元で上昇しています。
DCMの配当情報と株主優待
DCMホールディングスの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2024年2月期の予定年間配当:40円
予想年間配当利回り:2.75%
高めの配当利回りです。
配当金の推移について
下記はDCMホールディングスの配当金推移です。配当権利日は8月(中間配当)と2月(期末配当)です。

2019年2月期:27円
2020年2月期:28円
2021年2月期:32円
2022年2月期:33円
2023年2月期:40円
2024年2月期:40円(予)
配当は増配推移、2024年2月期は据え置き予定としています。
配当性向は2023年2月期が32%。2024年2月期の予想が約30%です。
配当方針の確認
利益還元方針は「連結配当性向については35%を目安、利益成長にあわせて増配等を行う方針」としています。また、DCM誕生以来、配当を減額したことがないです。
株主優待について
株主優待制度は「買い物優待券」、優待権利月は2月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株~499株 | 買物優待券 500円(3年未満) 買物優待券 2,000円(3年以上) |
500株~999株 | 買物優待券 1,000円(3年未満) 買物優待券 3,000円(3年以上) |
1,000株以上 | 買物優待券 2,000円(3年未満) 買物優待券 5,000円(3年以上) |
2020年2月末から「DCMブランド商品詰め合わせ」から変更しています。
100株で3年未満保有の場合は利回りが悪くなっていますが、3年以上の継続保有または500株以上保有している場合は利回りが良くなっています。
優待利回り
100株保有で年間500円相当とした場合、優待利回りは約0.3%です。
DCMの事業内容と今後について
DCMホールディングスの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
DCMホールディングス(3050)の概要
DCMホールディングス株式会社(ディーシーエムホールディングス、英: DCM Holdings Co., Ltd.)は、ホームセンター事業などを手がけるDCMなどを傘下に持つ、DCMグループ(旧:DJグループ)の持株会社である。
カーマ、ダイキ、ホーマックの経営統合により設立。社名は、3社と三井物産による共同物流会社として設立された、DCMジャパン(DCMJ、現在は吸収合併)に由来する。
DCMホールディングス – Wikipediaより抜粋
DCMホールディングスは業界最大手のホームセンターです。中部地区の「カーマ」、北海道・東北地区の「ホーマック」、四国の「ダイキ」が持株会社化して誕生した企業です。
また、ユニーグループ傘下のユーホームが撤退することで一部店舗を買収、同じくホームセンター業界のケーヨーと資本・業務提携もしています。
3カ月決算の実績
下記はDCMホールディングスの連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年2月期の連結経常利益は306億円見込みとしています。
キャッシュフロー
下記はDCMホールディングスのキャッシュ・フローの推移です。

2022年2月期の営業CFはマイナスです。
DCMの今後について
今後は物価高や原油高などのコスト増、円安進行による厳しさもありますが、DIY市場など伸びしろもあります。
株価について
2022年9月、2023年4月に自社株買いの影響もあり大きく株価が上昇していますが、基本的には比較的落ち着いて推移することが多いです。
また、株価が大きく上昇していますが、指標には割安感があります。
評価の変化について
数年前は投資機関などから「ホームセンター銘柄は寡占化が進み、伸びしろが小さい」と言われることがありました。
しかし、近年は安定した需要やプライベートブランド強化による利益率改善などにより、見直されることも多くなっています。