腕時計・電子辞書で高シェアのカシオ計算機(6952)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 株価は下落後、厳しい推移
- 安定配当推移だが、高い配当性向水準
- 厳しい業績見通しで警戒感あり
カシオの株価情報と業績推移
カシオ計算機の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:1,267円
予想PER:28.73倍
PBR:1.35倍
予想EPS:44.1円
時価総額:3,155億円
2023年8月7日終値時点のデータ
最新の株価参考:カシオ計算機(株)【6952】:Yahoo!ファイナンス
PERに割高感があります。
業績の推移
下記はカシオ計算機の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期は大きく減益、2022年3月期は回復しましたが想定より下振れ。
2023年3月期は減益、2024年3月期も減益見通しで厳しめです。
株価のチャート
下記はカシオ計算機5年分の週足株価チャートです。

株価は2019年8月頃から急上昇も、2020年3月には環境の悪化もあり急落して上昇前の水準に。
2021年3月以降は想定より厳しめの業績・警戒感などから下落。
2022年5月に下落が止まりましたが、その後も厳しめの推移です。
カシオの配当情報と株主優待
カシオ計算機の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の年間配当:未定
予想年間配当利回り:—
配当金の推移について
下記はカシオ計算機の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:45円
2020年3月期:45円
2021年3月期:45円
2022年3月期:45円
2023年3月期:45円
2024年3月期:未定
年間配当は45円で据え置き推移、2024年3月期の年間配当は未定としています。
配当性向は2022年3月期が68.7%、2023年3月期が82.3%です。
株主還元方針の確認
株主還元方針は「安定配当の維持を基本、利益水準、財務状況、配当性向、将来の事業展開・業績見通しなどを総合的に勘案した上で決定」としています。
参考:株式情報|CASIO
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
カシオの事業内容と今後について
カシオ計算機の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
カシオ計算機(6952)の概要
カシオ計算機株式会社(カシオけいさんき、英: CASIO COMPUTER CO., LTD.)は電卓、電子辞書、電子楽器、時計などを扱う日本の電機メーカー。通称カシオ(CASIO)。
「カシオ計算機」の社名が象徴するように、創業時は機械式計算機などを生産、後に電子式卓上計算機(電卓)を発売する。
現在の主な事業分野は電卓、電子文具、時計などの個人向け情報機器や、システム機器、電子デバイスなどの製造と販売。近年は電波時計や電子辞書、TFT液晶などを主力商品として積極的に展開している。
カシオ計算機 – Wikipediaより抜粋
主要セグメントはウオッチ・クロックなどの「時計事業」、電子辞書、電卓などの「コンシューマ」事業です。
国内だけでなくアジア、北米、欧州にも広く展開しています。
3カ月決算の実績
下記はカシオ計算機の連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結経常利益は150億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はカシオ計算機のキャッシュ・フロー推移です。

カシオ計算機の今後について
カシオ計算機のメイン事業はG-SHOCKを中心とした時計事業です。
一時期、腕時計ジャンルは携帯電話・スマートフォンの普及によりニーズが減少するとみられていましたが、近年は高性能・ブランド力のある「やや高価格帯」の商品ニーズが高まっているとの観測があります。
業績・株価について
2022年3月期は売上・利益ともに回復、2023年3月期も更に回復予定でしたが、需要低下により減益に。
2024年3月期も厳しい業績見通しです。
リスク要因
扱っている商品の性質上、各国の経済や個人消費に大きく影響されます
。発売した商品が人気となれば大きく売上を伸ばすことができますが、他社が類似商品で人気を獲得した場合は売上が減少する可能性があります。
また、原材料・エネルギーなどのコスト上昇が利益を圧迫する可能性も想定されます。