総合化学企業の旭化成(3407)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。株価は警戒感から下落推移しています。
- 目立った割高感・割安感なし、高めの配当利回り
- 株価は警戒感から下落推移
- 技術力には確かなものがある
旭化成の株価情報と業績推移
旭化成の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:956.9円
予想PER:13.26倍
PBR:0.8倍
予想EPS:72.15円
時価総額:1兆3,339億円
2023年5月17日終値時点のデータ
最新の株価参考:旭化成(株)【3407】:Yahoo!ファイナンス
業種を考えると目立った割安感は無いです。
業績の推移
下記は旭化成の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年3月期、2021年3月期は連続減益も2022年3月期は増収・増益に。
2023年3月期は最終赤字と厳しくなりました。
2024年3月期は増収・増益見通しとしています。
株価のチャート
下記は旭化成5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年10月までは順調に上昇していましたが、その後大きく下落。
2020年5月から持ち直して上昇も、2021年3月以降で見ると下落推移しています。
旭化成の配当情報と株主優待
旭化成の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:36円
予想年間配当利回り:3.76%
配当利回りは高めです。
配当金の推移について
下記は旭化成の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:34円
2020年3月期:34円
2021年3月期:34円
2022年3月期:34円
2023年3月期:36円
2024年3月期:36円(予)
配当は年間34円の据え置き推移でしたが、2023年3月期は増配。2024年3月期は据え置き予定です。
配当性向は2023年3月期が最終赤字、2024年3月期の予想が約50%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「配当性向30%~40%を目安としながら、配当水準の安定的向上を図る」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
旭化成の事業内容と今後について
旭化成の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
旭化成(3407)の概要
旭化成株式会社(あさひかせい、英: ASAHI KASEI CORPORATION)は、化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療等の事業を行う日本の大手総合化学メーカーである。
戦前は日窒コンツェルンの一部だったが、日本の敗戦に伴う財閥解体により資本関係が絶たれ、1946年4月に日窒化学工業が旭化成工業と改名して、独立企業体として誕生。
2001年、商号を旭化成株式会社に変更
旭化成 – Wikipediaより抜粋
繊維・ケミカル・エレクトロニクス事業の「マテリアル」、住宅・建材事業の「住宅」、医薬・医療・クリティカルケア事業からなる「ヘルスケア」の3つの事業を展開しています。
3カ月決算の実績
下記は旭化成の連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結経常利益は1,650億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は旭化成のキャッシュ・フロー推移です。

旭化成の今後について
事業領域として化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療など多数展開しています。多くの事業を展開するのはリスクの分散と共に、多くのリスクを抱えることになります。
仮に医療分野で大きく増益でも、他の分野で減益となればトータルはマイナスという可能性も考えられます。
高い技術力と投資
「マテリアル事業」では2019年にノーベル化学賞受賞という絶対的な技術があります。
また、設備投資・買収などの投資を行っています。投資やチャレンジは企業の成長に欠かせないですが、当然リスク要因ともなります。