総合化学企業の旭化成(3407)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。株価は業績警戒感から下落推移しています。
- 目立った割高感・割安感なし、高めの配当利回り
- 株価は警戒感から下落推移
- 技術力には確かなものがある
旭化成の株価情報と業績推移
旭化成の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:1,002円
予想PER:10.78倍
PBR:0.73倍
予想EPS:92.98円
時価総額:1兆3,967億円
2022年11月16日終値時点のデータ。
最新の株価参考:旭化成(株)【3407】:Yahoo!ファイナンス
業種を考えると目立った割安感は無いです。
売上高と利益の推移
下記は旭化成の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です

2020年3月期、2021年3月期は連続減益も2022年3月期は増収・増益に。
2023年3月期は業績見通しを下方修正し厳しめの見通しとしています。
株価の推移
下記は旭化成5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年10月までは順調に上昇していましたが、その後大きく下落。
2020年5月から持ち直して上昇も、2021年3月以降で見ると下落推移しています。
旭化成の配当情報と株主優待
旭化成の配当情報と株主優待を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:36円
予想年間配当利回り:3.59%
配当利回りは高めです。
配当金の推移
下記は旭化成の配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:34円
2019年3月期:34円
2020年3月期:34円
2021年3月期:34円
2022年3月期:34円
2023年3月期:36円(予)
配当は年間34円の据え置き推移でしたが、2023年3月期は増配予定としています。
配当性向は2022年3月期が29.1%、2023年3月期の予想が約39%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「配当性向30%~40%を目安としながら、DOEの観点も取り入れて、配当水準の安定的向上を目指す」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
旭化成の事業・決算内容と今後について
旭化成の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
旭化成(3407)とは
旭化成株式会社(あさひかせい、英: ASAHI KASEI CORPORATION)は、化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療等の事業を行う日本の大手総合化学メーカーである。
戦前は日窒コンツェルンの一部だったが、日本の敗戦に伴う財閥解体により資本関係が絶たれ、1946年4月に日窒化学工業が旭化成工業と改名して、独立企業体として誕生。
2001年、商号を旭化成株式会社に変更
旭化成 – Wikipediaより抜粋
繊維・ケミカル・エレクトロニクス事業の「マテリアル」、住宅・建材事業の「住宅」、医薬・医療・クリティカルケア事業からなる「ヘルスケア」の3つの事業を展開しています。
決算内容を時系列に確認
2022年5月13日に決算発表。
2022年3月期の連結経常利益は2,120億円と発表。2023年3月期の同利益は2,165億円見通し、年間配当は36円予定としています。
2023年3月期1Q決算
2022年8月4日に決算発表。
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は515億円と発表、前年同期比20.9%減となりました。
2023年3月期2Q決算
2022年11月9日に決算発表。
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は863億円と発表。また、通期の同利益を2,165億円予想から1,780億円予想に下方修正しています。
今後について
事業領域として化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療など多数展開しています。多くの事業を展開するのはリスクの分散と共に、多くのリスクを抱えることになります。
仮に医療分野で大きく増益でも、他の分野で減益となればトータルはマイナスという可能性も考えられます。
高い技術力と投資
「マテリアル事業」では2019年にノーベル化学賞受賞という絶対的な技術があり、国内外に生産拠点を増設。
住宅セグメントは米国のAustinを買収、豪州のMcDonaldJonesの株式を追加取得契約など投資や新しい事にチャレンジしています。全てが成功する保障はないですが、投資やチャレンジは企業の成長に欠かせないです。