タイヤで世界トップシェアを誇るブリヂストン(5108)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 割安感なし、高めの配当利回り
- 厳しい業績から大きく回復
- 株価は高めで推移しているが下落場面も
ブリヂストンの株価情報と業績推移
ブリヂストンの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:5,039円
予想PER:13.52倍
PBR:1.14倍
予想EPS:372.58円
時価総額:3兆5,963億円
2022年12月9日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)ブリヂストン【5108】:Yahoo!ファイナンス
同業他社と比較すると、やや割高感があります。
売上高と利益の推移
下記はブリヂストンの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年12月期の最終損益は233億円の赤字と厳しくなりましたが、2021年12月期は大きく回復し純利益は過去最高を更新。
2022年12月期は営業増益見通しとしています。
株価の推移
下記はブリヂストン5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年以降、厳しい推移でしたが、2021年は業績不安のあく抜け感から大きく上昇。
その後は下落する場面もありますが下落後に戻しており、広めのレンジ推移と見えます。
ブリヂストンの配当情報と株主優待
ブリヂストンの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2022年12月期の予定年間配当:170円
予想年間配当利回り:3.37%
高めの配当利回りですが、同業種は全体的に高めの水準です。
配当金の推移
下記はブリヂストンの配当金推移です。配当権利日は6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2017年12月期:150円
2018年12月期:160円
2019年12月期:160円
2020年12月期:110円
2021年12月期:170円
2022年12月期:170円(予)
2020年12月期に大きく減配、2021年12月期に回復しています。
配当性向は2021年12月期が30.4%、2022年12月期の予想が約45%です。
配当方針の確認
ブリヂストンの配当方針は「連結配当性向40%を目安に、安定した配当を継続的に実施」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
ブリヂストンの事業・決算内容と今後について
ブリヂストンの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
ブリヂストン(5108)とは
株式会社ブリヂストン(英: Bridgestone Corporation)は、世界最大のタイヤ製造及びゴム加工会社の一つ。
1930年に日本足袋(現在のアサヒシューズ)のタイヤ部門として発足したのが会社の源流で、1951年に「ブリヂストンタイヤ株式会社」に社名変更し、1984年に株式会社ブリヂストンに社名変更した。
ブリヂストンブランドのスポーツ用品事業(ゴルフやテニスなど)、自転車事業はグループ子会社が行う。
ブリヂストン – Wikipediaより抜粋
タイヤ以外の事業も展開していますが、メイン事業はタイヤです。アメリカをはじめ海外売上比率が約8割あります。
決算内容を時系列に確認
2021年12月期の連結最終利益は3,940億円と発表。2022年12月期の同利益は2,800億円見通し、年間配当は170円予定としています。(2022年2月15日の決算発表にて)
2022年12月期1Q決算
2022年12月期1Q(1-3月)の連結最終利益は538億円と発表、前年同期比81.1%減となりました。(2022年5月11日の決算発表にて)
2022年12月期2Q決算
2022年12月期2Q累計(1-6月)の連結最終利益は929億円と発表。また、通期の同利益を2,800億円予想から2,500億円予想に下方修正しています。(2022年8月10日の決算発表にて)
2022年12月期3Q決算
2022年12月期3Q累計(1-9月)の連結最終利益は1,887億円と発表。また、通期の同利益を2,500億円予想から2,600億円に上方修正しています。(2022年11月10日の決算発表にて)
今後について
世界トップシェアを誇り国内外にタイヤ工場、原材料工場などの生産拠点を保有しています。中期事業計画では、工場閉鎖を含めた生産拠点再編・事業再編を実行しています。
業績について
2021年12月期は需要が大きく回復して好調、最終利益は事業売却益の影響もあり過去最高を更新しました。
2022年12月期も調整後営業利益は4,700億円予想で好調な見通しです(2021年12月期は3,943億円)。
リスクに関して
主力がタイヤ事業なので石油や天然ゴムの原材料価格が製造コストに繋がります。現状では原材料価格高騰を売値で吸収、円安進行しているためプラス効果が大きいですが円高が進行すると当然マイナス材料です。
株価は高めの位置で推移していますが、ここから更に上昇するためには新たな材料も必要と見ることが出来そうです。