全日本空輸の持ち株会社であるANAホールディングス(9202)。
今後の株価と配当がどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 株価は底値から抜けて上昇気味の推移
- 黒字回復で警戒感和らぎ
- 配当は連続無配当
全日本空輸の株価情報と業績推移
ANAホールディングスの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:2,957.5円
予想PER:17.39倍
PBR:1.61倍
予想EPS:170.09円
時価総額:1兆4,323億円
2023年4月28日終値時点のデータ
最新の株価参考:ANAホールディングス(株)【9202】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感・割安感は無いです。
業績の推移
下記はANAホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期の経常損益は4,513億円の赤字、2022年3月期も連続赤字となりました。
取り巻く環境が急激に変化したことでかなり厳しい状況となりましたが、2023年3月期は黒字回復。
2024年3月期は更に増収・増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はANAホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年2-3月に警戒感から大きく下落。その後も業績回復に時間がかかると想定されたのもあり、厳しめの推移をしていました。
2022年中旬以降は警戒感が和らいだことで安値圏を抜けて上昇気味に推移しています。
全日本空輸の配当情報と株主優待
ANAホールディングスの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2024年3月期の予定年間配当:未定
予想年間配当利回り:—
配当金の推移について
下記はANAホールディングスの配当金推移です。期末(3月)の一括配当を実施しています。

2019年3月期:75円
2020年3月期:0円
2021年3月期:0円
2022年3月期:0円
2023年3月期:0円
2024年3月期:未定
配当は2020年3月期に無配転落し、配当無しが続いています。
黒字回復していますが、「財務基盤を回復・強化することが当面の課題」として2024年3月期の配当は未定のため、不透明感があります。
株主優待について
株主優待制度は「国内線割引優待券」と「グループ優待券」、優待権利月は3月と9月の年2回です。保有株式数により細かく設定されており、下記は一部を抜粋です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株から199株 | 国内線搭乗優待1枚 グループ提携ホテル優待 |
200株から299株 | 国内線搭乗優待2枚 グループ提携ホテル優待 |
保有株式数に応じて段階的に優待券が増える仕組みです。優待利回りには換算しにくいです。
全日本空輸の事業内容と今後について
ANAホールディングスの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
ANAホールディングス(9202)の概要
ANAホールディングス株式会社(エーエヌエーホールディングス、英: ANA HOLDINGS INC.)は、全日本空輸(ANA)を中心とする企業グループ、ANAグループの持株会社である。
全日本空輸株式会社は、2022年度の国際線、国内線旅客数は第1位。略称はANA(エー・エヌ・エーまたはアナ)だが、通称の全日空(ぜんにっくう)で呼ばれることも多い。
ANAホールディングス – Wikipediaより抜粋
ANAグループは全日本空輸(ANA)を中心としたグループです。
傘下にはエアージャパン、Peach Aviationなどがあり、多くの企業で構成されています。
キャッシュフロー
下記はANAのキャッシュ・フローの推移です。

2021年3月期、2022年3月期の営業CFがマイナスです。
ANAの今後について
国際線・国内線ともに回復が見られ・好調な貨物需要を取り込んでいます。
2023年3月期は想定より好調となりましたが、株価は大きくは上昇しておらず、まだ警戒感のある動きをしています。
回復可能性
今後は更に業績が戻る可能性は高いです。しかし、東京オリンピックに備えて設備投資などを行っていたのも痛手です。
また、長期的に見れば安い株価と言えますが、どれくらい長期として見るかという「目線がポイント」になります。