「クロネコヤマトの宅急便」のヤマト運輸株式会社を傘下に持つヤマトホールディングス(9064)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 指標に割安感・割高感なし
- 業績警戒感から下落も落ち着き、緩やかに上昇
- 今後も需要が見込めるが、コスト増などの不安材料もある
ヤマトHDの株価情報と業績推移
ヤマトホールディングスの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:2,664.5円
予想PER:16.57倍
PBR:1.6倍
予想EPS:160.81円
時価総額:1兆120億円
2023年8月28日終値時点のデータ
最新の株価参考:ヤマトホールディングス(株)【9064】:Yahoo!ファイナンス
指標に目立った割高感・割安感は無いです。
業績の推移
下記はヤマトホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年3月期は大きく下方修正を行い減益となりましたが、2021年3月期は需要増により大きく増益に。
2022年3月期、2023年3月期は連続減益となりました。
2024年3月期は増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はヤマトホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は2019年から業績悪化の影響で大きく下落。
2020年4月からは需要増による業績回復期待から株価上昇も、2021年7月から業績下方修正の影響もあり下落推移。
2023年に入ると緩やかに上昇推移しています。
ヤマトHDの配当情報と株主優待
ヤマトホールディングスの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:46円
予想年間配当利回り:1.73%
配当金の推移について
下記はヤマトホールディングスの配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:28円
2020年3月期:41円
2021年3月期:46円
2022年3月期:46円
2023年3月期:46円
2024年3月期:46円(予)
配当は据え置きで推移、2024年3月期も据え置き予定としています。
配当性向は2023年3月期が36.3%、2024年3月期の予想は約28%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「配当性向30%を目標」としています。
配当性向が高くなる時もありますが、過去を見ると安定した配当金の推移です。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
ヤマトHDの事業内容と今後について
ヤマトホールディングスの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
ヤマトホールディングス(9064)の概要
ヤマトホールディングス株式会社(YAMATO HOLDINGS CO., LTD.)は、宅配便のシェアNo.1であるヤマト運輸株式会社などを傘下に持つヤマトグループの持株会社。
分社化と再編を進め、主力の宅配事業を中核に事業部門ごとに別会社とした。これにより、ヤマトホールディングスの傘下に事業会社が入る体制となっている。
ヤマトホールディングス – Wikipediaより一部抜粋
ヤマト運輸株式会社を中心とし、個人及び中小法人顧客向け宅配事業の「リテール部門」、大規模法人顧客向け運送サービス等を提供する法人事業・グローバルSCM事業・EC事業を統括する「法人部門」、その他で構成されています。
3カ月決算の実績
下記はヤマトホールディングスの連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結経常利益は800億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はヤマトホールディングスのキャッシュ・フロー推移です。

ヤマトHDの今後について
2024年3月期は最終増益見通しで過去最高益更新予定としています。
しかし、中期経営計画では2024年3月期に売上高2兆円、営業利益1,200億円以上を目指すとしており目標と比較すると厳しくなりそうです。
リスク要因
収益の多くを占めるのが宅配関係です。需要が大きく増加しましたが、輸送費用や燃料コストが上昇したことで判断の難しさも出ています。
また、今後も人材確保・燃料価格などのコスト、競争激化などが利益を圧迫する可能性があります。