「ツルハドラッグ」などのドラッグストアをチェーン展開するツルハホールディングス(3391)。業績は好調で株価も上昇しています。はたして今後のツルハホールディングスの株価と配当はどうなるのか。業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 株価指標に割高感があり、配当・優待の利回りは低め
- 配当は連続増配中、配当性向も問題なし
- 売上・利益ともに右肩上がりで好調に推移
ツルハホールディングスの事業内容と株価指標
はじめにツルハホールディングスの事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:13,590円
予想年間配当:167円
年間配当利回り:1.23%
予想PER:24.4倍
PBR:2.64倍
2021年4月9日終値時点のデータ
株価指標に割高感があります。年間の配当利回りは低めです。
ツルハホールディングス(3391)とは
株式会社ツルハホールディングス(英: Tsuruha Holdings Inc.)は、ドラッグストア大手の株式会社ツルハ、株式会社レデイ薬局、株式会社くすりの福太郎などを傘下に持つ持株会社。東京証券取引所第1部上場。
ツルハホールディングス – Wikipediaより抜粋
過去にはM&Aにより子会社を増やしドラッグストア業界で売上高首位になったこともあります。ツルハ本体は北海道が発祥で、積極的にM&Aを行い他県へ展開しています。
ツルハホールディングスの業績推移と株価チャート
次にツルハホールディングスの業績推移と株価チャートを確認していきます。
売上高と経常利益の推移

売上・利益ともに右肩上がりに推移しています。好調なドラッグストア銘柄に代表される動きです。2021年5月期も過去最高売上・利益を更新する見通しです。
株価チャートの推移
下記はツルハホールディングス5年分の週足株価チャート推移です。

2018年6月頃から割高感や期待値以上の業績の伸びが無い事から株価が下落。2019年5月以降は上昇して好調でしたが、短期ではやや需要が落ち着いたことや割高感と期待値などの関係から伸び悩み、やや下落しています。
ツルハホールディングスの配当推移と株主優待制度
次にツルハホールディングスの配当推移と株主優待制度を確認していきます。
配当金の推移
下記はツルハホールディングスの配当金の推移です。年2回、中間配当(11月)と期末配当(5月)を実施しています。

2016年5月期:108円
2017年5月期:140円
2018年5月期:146円
2019年5月期:148円
2020年5月期:167円
2021年5月期:167円(予)
配当は増配推移です。
配当方針は「安定した配当を行うことを基本方針とし、さらに配当性向を考慮した利益配分を実施」です。2020年5月度の配当性向は28.9%、2021年5月度の予想配当性向は約30%と問題ない水準です。
株主優待制度について
ツルハホールディングスの株主優待は「自社グループ商品券」と「株主優待カード」です。権利日は5月15日です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 商品券 2,500円分 株主優待カード |
1,000株以上 | 商品券 5,000円分 株主優待カード |
2,000株以上 | 商品券 10,000円分 株主優待カード |
商品券と引き換えで自社商品詰合せまたはカタログギフトを選ぶことが出来ます。優待カードは買い物時に提示することで店頭価格から5%割引になります。
100株保有で2,500円分相当なので優待利回りは約0.2%です。
ツルハホールディングスの決算内容と今後について
最後にツルハホールディングスの決算内容の確認と今後について考えていきます。
決算内容の確認
2021年3月16日の決算にて2021年5月期3Q累計(2020年6月-2021年2月)の連結経常利益は393億円と発表。前年同期比5.2%増、通期計画の484億円に対する進捗率は81.3%となりました。
今後について
ツルハドラッグは北海道発祥ですが、積極的なM&Aにより「くすりの福太郎」、「ドラッグストアウェルネス」、「ドラッグストアウォンツ」、「レデイ薬局」などをグループで運営、全国展開しています。他のドラッグストア銘柄でもみられるようにプライベートブランド商品が伸びており、利益率が向上しています。
今後ははドラッグストア業界の競争が激化する可能性が高く、出店場所を十分に確保できずドミナント戦略に支障が出た場合は業績に悪影響となる場合があります。もちろん、これはどのドラッグストア銘柄にも当てはまることです。
業績や配当は順調に伸びているものの株価指標の割高感が強めで期待値が織り込み済みです。業績上振れ期待値も高いため、期待値以上の結果が出ないと株価が下落する可能性もあります。事実、好調な決算が続いていますが、期待値以上ではなくやや株価が下落しています。