電子部品大手メーカーのTDK(6762)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。TDKは2021年10月1日に1株を3株に株式分割しています。
- 目立った割高感・割安感は無し
- 業績好調で需要も見込めるが株価はレンジ推移
- グローバル化が進み、為替や世界的な経済動向の影響を大きく受ける
TDKの株価情報と業績推移
TDKの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:4,885円
予想PER:12.6倍
PBR:1.27倍
予想EPS:387.57円
時価総額:1兆8,992億円
2023年5月2日終値時点のデータ
最新の株価参考:TDK(株)【6762】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感、割安感はないです。
業績の推移
下記はTDKの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期は減益見通しでしたが増益で着地、2022年3月期はさらに大きく増収・増益となりました。
2024年3月期は減収・増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はTDK5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年4月から上昇、業績上振れ期待などもあり2021年1月には20年ぶりとなる過去最高値を更新。
その後は材料出尽くし感から下落しましたが、2021年10月以降は広めのレンジで推移しています。
TDKの配当情報と株主優待
TDKの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2024年3月期の予定年間配当:116円
予想年間配当利回り:2.37%
配当金の推移について
下記はTDKの配当金の推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:53.33円
2020年3月期:60円
2021年3月期:60円
2022年3月期:78.33円
2023年3月期:106円
2024年3月期:116円(予)
配当は増配推移、2024年3月期も増配予定です。
配当性向は2023年3月期が35.2%、2024年3月期の予想が約30%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「連結ベースの株主資本利益率(ROE)や株主資本配当率(DOE)の水準、事業環境の変化等を総合的に勘案して配当を行う」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
TDKの事業内容と今後について
TDKの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
TDK(6762)の概要
TDK株式会社(ティーディーケイ、英: TDK Corporation)は、日本の電気機器製造会社である。
フェライトなどの電子部品に加え、過去にはビデオテープ、アナログオーディオテープ、デジタルオーディオテープ、フロッピーディスクなどの各種記録メディア(磁気、光など)も製造販売していたが、現在ではフェライトやコンデンサを始めとする電子材料・電子部品・磁気ヘッド・二次電池などを製造販売する大手メーカーである。
海外を含むM&Aを繰り返して事業を成長させている。経営のグローバル化も進んでおり、海外売上比率は9割を超え、海外株主比率も4割に達する。
TDK – Wikipediaより一部抜粋
主な事業セグメントは二次電池やLED用電源の「エナジー応用製品」、ノイズを抑えるキーデバイスやコンデンサの「受動部品」、発電用マグネットや磁気ヘッドなどの「磁気応用製品」です。
3カ月決算の実績
下記はTDKの各決算期における連結税引前利益の推移と前期との比較グラフです。

2024年3月期の連結税引前利益は1,880億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はTDKのキャッシュ・フローの推移です。

2022年3月期の営業CFはやや減少しています。
TDKの今後について
以前は値がさ株でしたが、2021年10月1日に1株を3株に株式分割を実施。買いやすさが出ています。
株価上昇ポイント
エナジー応用製品をはじめ、多くの製品が5G関連での需要増で今後も好調が見込めます。
また、海外売上比率が高いため円安進行となれば業績にプラス影響となります。
株価下落ポイント
材料費高騰などのコスト面での見えにくさはあります。円安になればプラスですが、円高になると利益減少要因になります。
また、世界的な経済が停滞すれば業績が停滞する可能性も考えられます。