100円ショップ大手のセリア(Seria)(2782)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- やや割高感あり
- 厳しい業績見通しで厳しめの株価推移
- 配当利回りはやや高め
セリアの株価情報と業績推移
セリアの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,900円
予想PER:21.82倍
PBR:2.28倍
予想EPS:132.91円
時価総額:2,199億円
2023年2月1日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)セリア【2782】:Yahoo!ファイナンス
やや割高感がありますが目立つ感じではないです。
業績の推移
下記はセリアの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

売上・利益ともに好調に推移していましたが、2022年3月期は減益に。2023年3月期は増収・減益見通しとしています。
株価の推移
下記はセリア5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年から下落、2019年8月には下落が止まり上昇していましたが2020年9月から再び下落。
2022年以降で見ても、業績警戒感から厳しめの推移をしています
セリアの配当情報と株主優待
セリアの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当金情報
2023年3月期の予定年間配当:70円
予想年間配当利回り:2.41%
配当金の推移
下記はセリアの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:30円
2019年3月期:50円
2020年3月期:55円
2021年3月期:65円
2022年3月期:70円
2023年3月期:70円(予)
配当は増配傾向、2023年3月期は据え置き予定です。
配当性向は2022年3月期が37.1%、2023年3月期の予想が約53%です。
株主優待について
100円ショップ銘柄のキャンドゥ(2698)、ワッツ(2735)は株主優待制度を実施していますが、セリアは実施していません。
セリアの株主還元の基本方針は下記としています。
利益配分につきましては、経営基盤や財務体質の強化を図り、利益水準や配当性向を考慮しつつ安定的な配当の継続を目指しております
決算短信|株式会社セリアより抜粋
現状では優待実施は少し考えにくく、配当で還元するという印象を受けます。
セリアの事業・決算内容と今後について
セリアの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
セリア(2782)とは
株式会社セリア(Seria Co., Ltd. )は、100円ショップ運営会社、および同社が展開する100円ショップチェーン店。
100円ショップ業界第2位で、2021年3月末現在、全国に1,787店舗を展開する。
セリア(100円ショップ) – Wikipediaより抜粋
100円ショップで業界第2位。ほとんどが直営店で、ジャスダック証券取引所に上場。新市場区分では「スタンダード市場」を選択しています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の経常利益は213億円と発表、2023年3月期の同利益は175億円見通し、年間配当は70円予定としています。(2022年5月10日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の経常利益は43.9億円と発表、前年同期比16.8%減となりました。(2022年7月29日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の経常利益は80.8億円と発表。また、通期の同利益を175億円予想から150億円予想に下方修正しています。(2022年10月31日の決算発表にて)
2023年3月期3Q決算
2023年3月期3Q累計(4-12月)の経常利益は129億円と発表、前年同期比23.3%減となりました。(2023年1月31日の決算発表にて)
今後について
人件費上昇などによる厳しい局面が続くと見込んでいる中、POSシステム、セルフレジをはじめとしたITを活用し、管理体制の整備と業務効率化を進めて利益を伸ばすのを目指すとしています。
業績警戒感
2022年3月期は増益見通しでしたが減益で着地。2023年3月期も下方修正しており、やや厳しめの予想です。月次売上でも既存店で厳しい推移が続き、株価は警戒感のある動きをしています。