100円ショップ大手のセリア(Seria)(2782)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待新設の可能性も考えてみました。
- やや割高感あり、高めの配当利回り
- 増益見通しが減益に、やや伸び悩み感
- 株価は警戒感から下落推移
セリアの株価情報と事業内容について
セリアの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:2,305円
予想PER:14.57倍
PBR:1.88倍
時価総額:1,748億円
2022年5月12日終値時点のデータです。
最新の株価参考:(株)セリア【2782】:Yahoo!ファイナンス
PBRはやや割高感があります。
セリア(2782)とは
株式会社セリア(Seria Co., Ltd. )は、100円ショップ運営会社、および同社が展開する100円ショップ。
100円ショップ業界第2位で、設立以来連続で増収を確保する。
平成21年3月期決算で売上がキャンドゥを追い抜いた。2004年12月、日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式上場
セリア(100円ショップ) – Wikipediaより抜粋
100円ショップで業界2位。2021年3月末時点で全国に1,700店舗以上展開しています。
ほとんどが直営店で、ジャスダック証券取引所に上場。新市場区分では「スタンダード市場」を選択しています。
セリアの業績推移と株価推移について
セリアの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

売上・利益ともに好調に推移していましたが、2022年3月期は減益に。
当初は過去最高益を更新する見通しとしていました。
2023年3月期は増収・減益見通しとしています。
株価の推移
下記はセリア5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年から下落、2019年8月には下落が止まり上昇していましたが2020年9月から再び下落。
短期株価は業績警戒感から、やや厳しい動きをしています
セリアの配当情報と決算内容について
セリアの配当情報と決算内容を見ていきます。
配当金情報
2023年3月期の予定年間配当:70円
予想年間配当利回り:3.04%
高めの配当利回りです
配当金の推移
下記はセリアの配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:30円
2019年3月期:50円
2020年3月期:55円
2021年3月期:65円
2022年3月期:70円
2023年3月期:70円(予)
配当は増配傾向、2023年3月期は据え置き予定です。
配当性向は2022年3月期が37.1%、2023年3月期の予想が約44%です。
決算内容について
2022年5月10日に決算発表。
2022年3月期の経常利益213億円と発表。
2023年3月期の同利益は175億円見通し、年間配当は70円予定としています。
セリアの今後について
今後のセリアの株価上昇ポイントと下落ポイントについて考えてみました。
今後について
人件費上昇などによる厳しい局面が続くと見込んでいる中、POSシステム、セルフレジをはじめとしたITを活用して、管理体制の整備と業務効率化を進めて利益を伸ばす事を目指すとしています。
業績警戒感
2022年3月期は増益見通しでしたが減益で着地。2023年3月期もこれまでの利益推移を考えるとやや厳しめです。
また、月次売上では既存店で前年割れが多く警戒感から株価が下落しています。
株主優待新設の可能性について
100円ショップ銘柄のキャンドゥ(2698)、ワッツ(2735)は株主優待制度を実施していますが、セリアは実施していません。
セリアの株主還元の基本方針は下記としています。
企業価値を向上させることによって株主利益を増大させることを重要な課題としております。利益配分につきましては、経営基盤や財務体質の強化を図り、利益水準や配当性向を考慮しつつ安定的な配当の継続を目指しております
決算短信|株式会社セリアより抜粋
判断が難しいところですが、現状では優待実施は少し考えにくく、配当で還元するという印象を受けます。