セラミックコンデンサで世界的メーカーの村田製作所(6981)。今後の株価・配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- やや割高感あり
- 配当は連続増配中、適正配当性向水準
- 株価は大きく上昇も調整的に下落する場面も
村田製作所の株価情報と事業内容について
村田製作所の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:8,202円
予想PER:16.2倍
PBR:2.32倍
時価総額:5兆5,430億円
2022年5月2日終値時点のデータです。
最新の株価参考:(株)村田製作所【6981】:Yahoo!ファイナンス
PBRにやや割高感があります。
村田製作所(6981)とは
株式会社村田製作所(むらたせいさくしょ、英: Murata Manufacturing Co., Ltd.)は、電子部品メーカー。電子部品を主力とする企業では世界トップクラスに位置している。
主力商品はセラミックスコンデンサーで、世界随一のシェアを占める。その他、セラミックフィルタ、高周波部品、センサー部品も強い。いずれも世界的に圧倒的なシェアを持つ。原材料からの一貫生産に特徴がある。
村田製作所 – Wikipediaより抜粋
「コンデンサ」や「通信モジュール」が収益の柱です。
海外の売上比率が高く、シェアは世界トップです。海外売上比率が高いため、諸外国の動向と為替の影響を大きく受けます。想定レートからドル円が1円異なると営業利益で年間約60億円影響します。
村田製作所の業績推移と株価推移について
村田製作所の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高・経常利益の推移

2021年3月期は減益予想から上方修正を行い過去最高売上・利益を更新。
2022年3月期も円安効果もあり更に売上・利益が伸びました。
2023年3月期も増収・増益見通しとしています。
参考:連結経営成績|村田製作所
株価の推移
下記は村田製作所5年分の週足株価チャートです。

業績上振れ期待から株価が大きく上昇し1万円を超えましたが、2021年以降は材料出尽くし感・受注減少傾向などから調整的に下落する動きも出ています。
これまで株価が上昇したタイミング、下落したタイミングを見ると景気予測や海外情勢に対し敏感に反応しています。
村田製作所の配当情報と決算内容について
村田製作所の配当情報と決算内容を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:150円
予想年間配当利回り:1.83%
配当推移について
下記は村田製作所の配当金推移です。
配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:86.67円
2019年3月期:93.33円
2020年3月期:97円
2021年3月期:115円
2022年3月期:130円
2023年3月期:150円(予)
配当は毎年増配しています。
配当性向は2022年3月期が26.5%、2023年3月期の予想が約30%です。
株主還元策の基本方針の確認
株主還元の方針は「中期的に配当性向30%程度を目安にDOE4%以上を実現」としています。
参考:株式基本情報|村田製作所
決算内容について
2022年4月28日に決算発表。
2022年3月期の連結税引き前当期利益は4,327億円と発表。
2023年3月期の同利益は4,420億円見込み、年間配当を150円予定としています。
村田製作所の今後について
村田製作所の今後について考えてみます。
今後について
技術力は世界でもトップの優良企業、業績も好調に推移しています。
M&Aにも積極的で、2022年3月にXBAR技術を有するResonant社を買収。2021年にもEtaWireless社を買収しており、どちらも5G/6G向けの重要な技術と考えられています。
株価は外的要因(環境や為替)で動くことが多いため、下落したときに中長期間保有するのを前提で購入するのが有効な銘柄です。
業績と株価の関係
決算後の動きを見てもわかるように「業績が良ければ株価が上がるものではない」です。
当然、業績が良いのはプラス材料ですが、既にどこまで株価に反映されているのかを見極めるのが重要です。