三菱系化学メーカーの三菱ケミカルグループ(4188)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と株価チャート、業績推移と配当推移を確認してみました。
- 割安感あり、高めの配当利回り
- 株価は下落を抜けて上昇推移
- 事業再編を加速
三菱ケミカルの株価情報と業績推移
三菱ケミカルグループの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:872.2円
予想PER:12.79倍
PBR:0.74倍
予想EPS:68.2円
時価総額:1兆3,138億円
2023年8月10日終値時点のデータ
最新の株価参考:三菱ケミカルグループ(株)【4188】:Yahoo!ファイナンス
PBRに割安感がありますが、業種を考えると目立つ感じではないです。
業績の推移
下記は三菱ケミカルグループの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2019年3月期から2021年3月期は3期連続の減益となり厳しくなりましたが、2022年3月期は大きく回復。
2023年3月期は下方修正を行い大きく減益に、2024年3月期は増益見通しとしています。
株価のチャート
下記は三菱ケミカルグループ5年分の週足株価チャートです。

株価は業績悪化の影響で2018年から下落。
2021年に入ると上昇していましたが、2021年9月から再び下落。
2023年以降で見ると上昇しています。
三菱ケミカルの配当情報と株主優待
三菱ケミカルグループの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:32円
予想年間配当利回り:3.67%
年間配当利回りは高いです。
配当金の推移について
下記は三菱ケミカルの配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:40円
2020年3月期:32円
2021年3月期:24円
2022年3月期:30円
2023年3月期:30円
2024年3月期:32円(予)
2020年3月期、2021年3月期は連続で減配当、2022年3月期はやや回復、2024年3月期は増配予定としています。
配当性向は2023年3月期が44.4%、2024年3月期の予想が約47%です。
配当方針の確認
配当方針は「2025年度までの実行計画において、前年度比での配当増加及び2025年度の配当性向35%を目標」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
三菱ケミカルの事業内容と今後について
三菱ケミカルグループの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
三菱ケミカルグループ(4188)の概要
三菱ケミカルグループ株式会社(みつびしケミカルグループ、英: Mitsubishi Chemical Group Corporation)は、三菱ケミカルをはじめとするグループを統括する持株会社。
2005年10月3日、三菱グループの化学系メーカーである三菱化学と、その子会社で医薬品メーカーの三菱ウェルファーマの株式移転により両社の共同持ち株会社として設立。
2022年7月1日、社名を「株式会社三菱ケミカルホールディングス」から「三菱ケミカルグループ株式会社」に商号変更。
三菱ケミカルグループ – Wikipediaより抜粋
三菱ケミカルグループは「三菱ケミカル」、「田辺三菱製薬」、「生命科学インステイテュート」、「日本酸素ホールディングス」の4つの事業会社とそのグループ会社で構成されています。
主要事業セグメントは「機能商品」、「素材」、「ヘルスケア」です。
3カ月決算の実績
下記は三菱ケミカルの連結税引前利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結税引前利益は2,010億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は三菱ケミカルのキャッシュ・フロー推移です。

営業CFは比較的安定しています。
三菱ケミカルの今後について
厳しい業績が続き株価が下落していましたが、業績回復・今後の成長材料も見えたことで株価が上昇。
しかし、原料価格上昇による警戒感・業績悪化などで2022年は厳しい株価推移となりました。
成長期待
財務状況改善のため事業再編を加速。リチウムイオン電池拡充や環境問題への取り組みなど、総合化学大手メーカーとしての技術力や今後の期待値もあります。
懸念材料
米中貿易摩擦、田辺三菱製薬の完全子会社化時のTOB価格の高さによる財務悪化への警戒感、原油、ナフサなどの原料価格、為替の影響など注意する点や不安材料も多いです。