緑茶飲料大手の伊藤園(2593)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待も確認していきます。
- 割高感強め、配当・優待利回りは低め
- やや厳しめの業績も長期株価は上昇推移
- 2022年4月期は回復見通し
伊藤園の株価情報と事業内容について
伊藤園の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:6,520円
予想PER:44.93倍
PBR:3.65倍
時価総額:5,817億円
2022年3月4日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:(株)伊藤園【2593】:Yahoo!ファイナンス
他の飲料メーカーと比較しても割高感があります。
伊藤園(2593)とは
株式会社伊藤園(いとうえん、ITO EN, LTD.)は、茶製品および清涼飲料水メーカーである。主力製品は、茶製品、野菜飲料、コーヒー飲料。
伊藤園の事業戦略の特徴は、飲料製造の最終工程では自社工場を持たないファブレス方式を採用している。自社工場の代わりに全国に約40か所ある協力企業の工場に生産を委託することにより設備投資を抑えている。
日本ブーム・ダイエット嗜好の強いアメリカに2001年に進出する等(日経産業新聞より)、北米・東アジア・東南アジアを中心に海外でも事業展開している。
伊藤園 – Wikipediaより抜粋
お茶系の飲料ブランドとして業界最大手です。
傘下にはタリーズコーヒー、チチヤスがあり、海外へも事業展開しています。
売上・利益の中心は国内です。
伊藤園の業績推移と株価推移について
伊藤園の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と経常利益の推移

2020年4月期、2021年4月期と連続で減収・減益で推移。
2022年4月期は回復見通しとしています。
参考:財務ハイライト|伊藤園
株価の推移
下記は伊藤園5年分の週足株価チャートです。

株価は長期で上昇していますが、一時的に急落する場面も出ています。
割高さや業績推移を考えると長期株価の勢いは強めで、多少下落しても期待感が含まれていると見ることもができます。
伊藤園の配当情報と株主優待制度について
伊藤園の配当推移と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2022年4月期の予定年間配当:40円
予想年間配当利回り:0.61%
配当金の推移
下記は伊藤園の配当金推移です。
配当権利日は、10月(中間配当)と4月(期末配当)です。

2017年4月期:40円
2018年4月期:40円
2019年4月期:40円
2020年4月期:40円
2021年4月期:40円
2022年4月期:40円(予)
配当は年間40円の据え置き推移です。
配当性向は2020年4月期が65%、2021年4月期が72.6%、2022年4月期の予想は約39%です。
株主優待制度について
伊藤園の株主優待は「自社製品の詰め合わせ」です。
優待権利月は4月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 1,000株未満 | 自社製品詰合せ (1,500円相当) |
1,000株以上 | 自社製品詰合せ (3,000円相当) |
100株保有で年間1,500円相当なので優待利回りは約0.2%です。
配当と合わせても年間利回りは低いです。
参考:株主還元・配当|伊藤園
伊藤園の決算内容と今後について
伊藤園の決算内容確認と今後について考えていきます。
決算内容について
2022年3月1日に決算発表。
2022年4月期3Q累計(5月-1月)の連結経常利益は146億円と発表。
前年同期比43.1%増、通期計画の198億円に対する進捗率は74%となりました。
今後について
2018年頃から「割高で業績がやや鈍くなった」として、いくつかの投資会社が弱気と判断することもありましたが、長期の株価は上昇しています。
健康志向の高まりもあり、機能性表示食品の需要が高まる可能性がありますが、物流コスト上昇などによる利益圧迫が懸念されます。
飲料市場の動き
飲料市場は「炭酸飲料」の時代、「コーヒー飲料」の時代、そして「茶系飲料」(茶系・無糖)の時代ときています。しかし、ここ数年は茶系飲料がやや鈍くなってきています。
伊藤園は「お~いお茶」ブランドの売上割合が高いため、その影響を受けています。
市場変化リスク
この先、他飲料の時代がきた際に、市場変化についていけないと売り上げが大きく減少する可能性はあります。もちろん、どの飲料メーカーにも言えることです。
逆に時代に合わせた商品を展開することが出来れば大きく成長する可能性もあります。