出光興産(5019)が株価下落したことで年間の配当利回りが高くなっています。
割安な株であることに加え、利回りの良さから、ここ最近では下落していた株価に若干下げ止まり感が出てきました。この先の株価と配当がどうなるか、各指標や株価チャート、配当の推移、業績と最近の動きから考えてみました。
- 出光興産の各指標と配当利回りを確認
- 出光興産の業績推移、株価チャートを確認
- 最近の業績と今後の見込みについて
株価の各指標と配当、株主優待を確認
はじめに出光興産の各指標と配当利回りについて確認します。
株価の各指標と配当利回り
出光興産の現在の株価は3,080円。 年間配当は160円の予定なので年間配当利回りは約5.2%です。PERは5.8倍。PBRは0.73倍。どちらも市場平均からみると割安ですが、石油系銘柄はどの銘柄も低いのは注意する点です。
※株価は2019年10月18日終値時点
過去の配当推移を確認
出光興産の過去の配当推移です。
2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期(予) |
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50円 | 50円 | 50円 | 80円 | 100円 | 160円 |
配当は増配傾向です。2020年期は中間(9月末)に80円、期末(3月末)に80円の合計160円の予定で大きく増配しています。2020年期の予想配当性向は30.2%なので、この先の2021年期、2022年期も利益予想次第ですが増配する可能性は高いです。
業績推移と株価チャート
次に出光興産の業績推移と株価チャートを確認します。
出光興産とは
出光興産株式会社(いでみつこうさん、英称:Idemitsu Kosan Co.,Ltd.)は、石油類の精製・販売などを行っている日本の企業である。
2019年(平成31年)4月1日、経営統合により昭和シェル石油を完全子会社化した。商号「出光興産」、トレードネーム「出光昭和シェル」である。将来的には両社の合併を目指す。
wikipediaより抜粋
主な事業セグメントは石油元売りで、原油・石油製品の輸入、精製、輸送、貯蔵・販売となります。
売上高と経常利益の推移
出光興産の過去5期分+今期の予想売上高・経常利益の推移です。

2020年3月期の売上・利益は大きく増加する見込みとしています。
株価チャートを確認
出光興産の約3年分の株価チャートの週足です。

原油の先物価格が下落し安値を付けた頃から株価は下落トレンドを形成しています。
今は若干落ち着いていますが、原油価格がまだ見えにくい部分は多いです。株価3,000円以下では高い配当利回りや割安度から買いが入りやすくなっています。
最近の業績と今後について
最後に直近の業績と今後について考えてみます。
最近の業績を確認
2019年8月14日の決算にて2020年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は346億円と発表しました。通期計画の2,285億円に対する進捗率は15.2%となり、厳しい出足となっています。
今後について
原油価格が下落する場合は利益の悪化要因となり、競合他社よりも効率的な事業運営が求められます。
プラス材料としては株主還元として配当金と合わせて総還元性向50%を目標とした自己株式の取得を打ち出している点とカーシェアリング事業の実証実験をしている点と個人的には考えています。