電線、光ファイバーで世界有数企業の古河電気工業(5801)。今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標・業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 割安感あり、株価は安値圏で推移
- 業績は回復推移
- 技術力はあるが警戒要因もある
古河電工の株価情報と業績推移
古河電気工業の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,500円
予想PER:8.38倍
PBR:0.59倍
予想EPS:298.34円
時価総額:1,767億円
2022年11月11日終値時点のデータ。
最新の株価参考:古河電気工業(株)【5801】:Yahoo!ファイナンス
割安ですが、同業他社にも割安企業がいくつかあります。
売上高と利益の推移
下記は古河電気工業の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2019年3月期から連続で減収・減益で推移、2022年3月期は回復しましたがまだまだ厳しくなりました。
2023年3月期は更に回復見通しとしています。
株価の推移
下記は古河電気工業5年分の週足株価チャートです。

株価は2017年末頃までは好調な業績もあり上昇していましたが、その後は業績悪化により大きく下落。
2020年中旬以降は上昇する勢いが弱く安値圏で推移していますが、大きな下落もしていないです。
古河電工の配当情報と株主優待
古河電気工業の配当情報と株主優待を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:60円
予想年間配当利回り:2.4%
配当金の推移
下記は古河電気工業の配当金推移です。期末(3月)の一括配当を実施しています。

2018年3月期:80円
2019年3月期:85円
2020年3月期:85円
2021年3月期:60円
2022年3月期:60円
2023年3月期:60円(予)
2021年3月期に減配、2023年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2022年3月期が41.8%、2023年3月期の予想が約20%です。
株主優待について
株主優待制度は「抽選でのカレンダープレゼント」です、株価に影響は無さそうです。
古河電工の事業・決算内容と今後について
古河電気工業の今後の株価上昇ポイントと下落ポイントを考えてみます。
古河電気工業(5801)とは
古河電気工業株式会社(ふるかわでんきこうぎょう、英文社名 Furukawa Electric Co., Ltd.)は、古河グループの光ファイバー・電線・ワイヤーハーネス等の製造を行なう非鉄金属メーカーである。
電線御三家(古河電工・住友電工・フジクラ)の一角。古河機械金属(旧・古河鉱業)、富士電機、富士通とともに古河グループの中核企業である。
古河電気工業 – Wikipediaより抜粋
自動車部品・銅線などの「電装エレクトロニクス」、光ファイバ・電力事業などの「インフラ」を中心に展開しています。アジアを中心に海外にも事業を展開しています。
決算内容を時系列に確認
2022年5月12日に決算発表。
2022年3月期の連結経常利益は196億円と発表。2023年3月期の同利益は260億円見通し、年間配当は60円予定としています。
2023年3月期1Q決算
2022年8月4日に決算発表。
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は83億円と発表、前年同期比42.1%増となりました。
2023年3月期2Q決算
2022年11月8日に決算発表。
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は139億円と発表。また、通期の同利益を260億円予想から280億円予想に上方修正しています。
今後の株価について
自動車部品のワイヤハーネスなどの電装品、情報通信向けの光ファイバーなど多くの製品で世界的なシェアがあります。
そのため、「自動車産業全体の売上」や「通信会社の設備投資」が大きく業績に影響します。
技術力と警戒感
古河電池と共同で次世代2次電池である「バイポーラ型蓄電池」を開発するなど技術力はあります。新技術に加え構造改革の期待感がありますが、原材料費・輸送費などのコスト増による警戒感もあります。
2022年3月期は業績回復、2023年3月期は更に回復見込みで割安感がありますが、まだまだ株価は安めの水準で推移しているのは警戒感が強めに見られているとも言えそうです。