主に中部地域に電力販売事業を展開する中部電力(9502)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 業績好調見通しで株価は大きく上昇
- 配当は安定推移
- 不安材料もあるがディフェンシブ銘柄
中部電力の株価情報と業績推移
中部電力の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:1,838円
予想PER:5.35倍
PBR:0.6倍
予想EPS:343.85円
時価総額:1兆3,932億円
2023年8月1日終値時点のデータ
最新の株価参考:中部電力(株)【9502】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともに割安感があります。
業績の推移
下記は中部電力の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

燃料調達の期ズレ影響を考慮した場合、比較的安定した業績推移でしたが、2022年3月期は燃料価格上昇・電源調達コスト増などにより赤字に。
2023年3月期は黒字回復も弱め、2024年3月期は大きく増益見通しとしています。
株価のチャート
下記は中部電力5年分の週足株価チャートです。

株価は2019年9月頃から下落推移、2021年10月には「公取委の立ち入り検査」や「業績下方修正」などの影響で更に下落。
厳しい株価推移でしたが、2023年2月以降は大きく上昇しています。
中部電力の配当推移と株主優待
中部電力の配当推移と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定配当:50円
予想年間配当利回り:2.72%
高めの配当利回りです。
配当金の推移について
下記は中部電力の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:45円
2020年3月期:50円
2021年3月期:50円
2022年3月期:50円
2023年3月期:50円
2024年3月期:50円(予)
配当は年間50円で据え置き推移しています。
配当性向は2023年3月期が98.9%、2024年3月期の予想が約15%です。
株主還元方針の確認
株主還元の方針は「連結配当性向30%以上を目指す」としています。
参考:配当の推移|中部電力
株主優待について
株主優待制度は実施していません。
中部電力の事業内容と今後について
中部電力の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
中部電力(9502)の概要
中部電力株式会社は、日本の電力会社である。略称は中電(ちゅうでん)であり、一般に中部地方で「中電」と言えば中部電力を指す。
名古屋財界の有力企業新御三家、かつての五摂家の一社。中部経済連合会会長を度々輩出している。
中部電力 – Wikipediaより抜粋
事業セグメントは「ミライズ」、「パワーグリッド」、「JERA」です。
「電力販売」がメインですが、電力データを活用したサービス・ヘルスケアなど新しい分野への取り組みもしています。
3カ月決算の実績
下記は中部電力の連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結経常利益は3,100億円見込みとしています。
キャッシュフロー
下記は中部電力のキャッシュ・フロー推移です。

中部電力の今後について
2022年3月期は赤字、2023年3月期も赤字見通しでしたが黒字で着地。
2024年3月期は大きく増益見通しで株価が上昇しています。
ディフェンシブ銘柄の安定感
生活必需品を扱うディフェンシブ銘柄は景気不安に強い傾向があります。
今後、景気減速となる場合は強さを発揮する可能性があります。
絶対に安全はない
電力自由化による競争も出ており、経費削減の節電取り組みが実施される可能性もあります。他にも原子力発電を含む政策などの変化に影響を受ける可能性があります。
ディフェンシブ銘柄はあくまでも景気動向に強いというだけで、絶対安全とは言えないです。