スナック菓子メーカーのカルビー(2229)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 目立った割安感・割高感は無い
- 利益伸び悩み・株価は下落からレンジ推移に
- 今後、大きく伸ばすカギは海外か
カルビーの株価情報と業績推移
カルビーの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価：2,693.5円
予想ＰＥＲ：22.43倍
ＰＢＲ：1.9倍
予想ＥＰＳ：120.07円
時価総額：3,607億円
2023年8月8日終値時点のデータ
最新の株価参考：カルビー(株)【2229】：Yahoo!ファイナンス
やや割高感がありますが目立つ感じではないです。
業績の推移
下記はカルビーの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。
2022年3月期は下方修正を行い減益、売上は「収益認識に関する会計基準」等適用もあり減収に。
2023年3月期は減益に、2024年3月期は増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はカルビー5年分の週足株価チャートです。
株価は長期で下落推移。上昇するタイミングもありますが、長期的な流れは厳しいです。
2022年7月以降で見るとレンジ気味の推移をしています。
カルビーの配当情報と株主優待
カルビーの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定配当：54円
予想年間配当利回り：2%
配当金の推移について
下記はカルビーの配当金推移です。配当は期末(3月末)の一括配当を実施しています。
2019年3月期：48円
2020年3月期：50円
2021年3月期：50円
2022年3月期：52円
2023年3月期：52円
2024年3月期：54円(予)
配当は増配傾向で推移、2024年3月期は増配予定としています。
配当性向は2023年3月期が45.2%、2024年3月期の予想が約45%です。
配当方針の確認
配当方針は、中期経営計画（2020年3月期～2024年3月期）にて「総還元性向50％以上、DOE4％を目途に安定的な増配を目指す」としています。
配当金は増配傾向ですが、配当性向も上昇しています。
参考：配当金｜カルビー
株主優待について
多くのお菓子メーカーが株主優待制度を実施していますが、カルビーは実施していません。
公式サイトの「株主優待制度はありますか？」という質問には「現在のところ、実施する予定はありません」としています。そのため、現状では株主優待制度を実施する可能性は低いと考えられます。
カルビーの事業内容と今後について
カルビーの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
カルビー(2229)の概要
カルビー株式会社（英: Calbee, Inc.）は、日本のスナック菓子メーカー。シリアル食品（グラノーラ）なども製造・販売している。
1955年、現在の会社名のカルビーに変更。カルビーは、当時の日本人に不足しているとされたカルシウムの「カル」と、ビタミンB1の「ビー」を組み合わせた造語である。
カルビー – Wikipediaより抜粋
スナック菓子最大手でシリアル製品も扱っています。
売上は国内のスナック菓子事業が多くを占め、中長期計画では海外事業を大きく伸ばすことを目標の一つとしています。
3カ月決算の実績
下記はカルビーの連結経常利益の推移と前期との比較です。
2024年3月期の連結経常利益は235億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はカルビーのキャッシュ・フロー推移です。
カルビーの今後について
国内では物流費・原材料費の高騰、人口減少などの影響もあり、既に周知された商品で売上・利益を大きく伸ばすのは困難です。
そのため、新商品の開発・既存商品の値上げ・容量を減らす他、海外展開などで利益確保を目指しています。
伸びしろ
お土産用のスナック菓子の需要が減少していましたが回復傾向に、シリアル食品や海外事業が比較的好調です。
長期的に見ると海外でしっかり利益を伸ばすことができれば、まだまだ伸びしろはあります。もちろん、海外進出はどの業界・業種でも当然リスクがあります。
リスク要因
多くの食品メーカーで商品値上げを実施、カルビーも商品の値上げを実施しており収益力向上期待から株価が上昇する場面もありますが、その見極めは非常に難しいです。
また、原料や燃料費などのコスト上昇がどこまで業績に影響するか見えにくい部分もあります。