プロ野球チーム「東京ヤクルトスワローズ」の親会社であるヤクルト本社(2267)。今後の株価と配当金はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割安感なし、配当・優待利回りは高くはない
- 業績好調も、株価はやや厳しい推移
- 配当は連続増配推移
ヤクルトの株価情報と事業内容について
ヤクルト本社の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:6,530円
予想PER:24.36倍
PBR:2.35倍
時価総額:1兆1,169億円
2022年3月18日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:(株)ヤクルト本社【2267】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともにやや割高感があります。
ヤクルト本社(2267)とは
株式会社ヤクルト本社(ヤクルトほんしゃ)は、日本の飲料・食品・化粧品・医薬品メーカーである。
乳酸菌飲料メーカーとしては国内最大手。国外売上比率は4割。海外では39カ国・地域に進出している(2019年8月時点)。
プロ野球チーム「東京ヤクルトスワローズ」(株式会社ヤクルト球団)の親会社である。
ヤクルト本社 – Wikipediaより抜粋
ヤクルトは独特のヤクルトレディという販売形式をとっています。
宣伝・営業の観点から非常に有効と考えられ、実際にその手法で大きく成長してきました。
しかし「訪問販売」、「ヤクルトレディと販売店の契約形態が雇用契約関係ではない」など、やや時代と合わない点もあります。
ヤクルトの業績推移と株価推移について
ヤクルト本社の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

利益は右肩上がりで推移しています。
2022年3月期も増益予定で最高益を更新する見通しとしています。
株価の推移
下記はヤクルト本社5年分の週足株価チャートです。

2018年に株価は1万円近くまで上昇しましたが、その後下落。
2020年4月に乳酸菌飲料に注目が集まった事で一時上昇、その後下落・上昇を繰り返して推移しています。
ヤクルトの配当情報と株主優待について
ヤクルト本社の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:72円
予想年間配当利回り:1.1%
配当金の推移
下記はヤクルト本社の配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2017年3月期:32円
2018年3月期:34円
2019年3月期:44円
2020年3月期:46円
2021年3月期:52円
2022年3月期:72円(予)
配当金は毎年増配、2022年3月期も大きく増配予定としています。
配当性向は2021年3月期が21.2%、2022年3月期の予想が約27%です。
配当方針を確認
配当方針は「継続的な増配を目指すことを最優先とし、将来の事業拡大や収益向上を図るための資金需要および財政状況ならびに当期の業績などを総合的に勘案して配当金額を決定」としています。
参考:配当金推移|ヤクルト本社
株主優待制度について
ヤクルト本社の株主優待は「自社製品の詰め合わせ」、「東京ヤクルトスワローズオフィシャルファンクラブ入会権」です。
2020年9月末基準から優待内容を変更しています。
保有株式数 | 優待品内容 |
---|---|
100株以上 1,000株未満 | 自社製品詰め合わせ(3月末) ライト会員入会権(9月末) |
1,000株以上 | 自社製品詰め合わせ(3月末) レギュラー会員入会権(9月末) |
3年以上継続保有している場合は追加で基礎化粧品です。
100株保有時の自社製品を1,000円相当、ファンクラブ入会権を2,600円相当と仮定すると年間3,600円分なので優待利回りは約0.6%です。
参考:株主優待|ヤクルト本社
ヤクルトの決算内容と今後について
ヤクルト本社の決算内容確認と今後について考えていきます。
決算内容について
2022年2月10日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は584億円と発表。
前年同期比10%増、通期計画の635億円に対する進捗率は92.1%となりました。
今後について
業績は好調に推移し、2022年3月期も過去最高益を更新する見通しとしています。しかし、割安感はなく株価の推移は業績見通しを考えると、やや弱めです。
伸びしろとリスク
既に認知度の高い国内で大きく伸ばすのは難しく、実際に海外利益比率が増えています。
海外で事業展開するのは伸びしろと同時に、為替変動や各国の政治的・経済的な動きなどのリスクもあります。
需要について
諸外国でも健康意識の高まりがあるので需要は確実にあり、販売が伸びる可能性は高いです。
しかし、日本では知名度・ブランド力が強いですが、国外でライバル企業が出ないとは言い切れません。