住友グループの総合化学大手の住友化学(4005)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 割安感あり、高い配当利回り
- 業績回復も厳しい見通しで株価は下落レンジ
- 伸びている事業と厳しめの事業がある
住友化学の株価情報と業績推移
住友化学の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:467円
予想PER:7.27倍
PBR:0.55倍
予想EPS:64.22円
時価総額:7,733億円
2022年11月4日終値時点のデータ。
最新の株価参考:住友化学(株)【4005】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともに割安ですが化学銘柄は割安傾向です。
売上高と利益の推移
下記は住友化学の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2019年3月期、2020年3月期と連続減益、2021年3月期も厳しくなりました。
2022年3月期に大きく増収・増益で回復も、2023年3月期は増収・減益見通しとしています。
株価の推移
下記は住友化学5年分の週足株価チャートです。

2017年末、2018年年始に800円を超えた株価ですが、その後は下落推移。
2021年に入ると上昇も、2021年3月以降で見ると緩やかに下落レンジで推移しています。
住友化学の配当情報と株主優待
住友化学の配当情報と株主優待を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:24円
予想年間配当利回り:5.14%
高い年間配当利回りです。
配当金の推移
下記は住友化学の配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:22円
2019年3月期:22円
2020年3月期:17円
2021年3月期:15円
2022年3月期:24円
2023年3月期:24円(予)
2020年3月期、2021年3月期と連続減配でしたが、2022年3月期に大きく回復。
配当性向は2022年3月期が24.2%、2023年3月期の予想が約37%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「中長期的には配当性向30%程度を安定して達成することを目指す」としています。
株主優待について
株主優待制度は設けていないです。
住友化学の事業・決算内容と今後について
住友化学の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
住友化学(4005)とは
住友化学株式会社(すみともかがく、Sumitomo Chemical Company, Limited)は、住友グループの大手総合化学メーカーである。国内化学メーカーとしては第2位。
住友グループの中核企業で、住友グループ広報委員会にも参加する企業であり、三井住友銀行、住友金属工業(現・日本製鉄、現在は住友グループを離脱)とともに、住友御三家の一角をなしていた中核企業でもある。
2001年4月に三井化学との経営統合が基本合意されたが、その後白紙撤回された。
住友化学 – Wikipediaより抜粋
住友化学は「石油化学」をはじめ、「エネルギー・機能材料」、「情報電子化学」、「健康・農業関連」、「医薬品」など多くの事業を展開しています。
決算内容を時系列に確認
2022年5月13日に決算発表。
2022年3月期の連結最終利益は1,621億円と発表、2023年3月期の同利益は1,250億円見通し、年間配当は24円予定としています。
2023年3月期1Q決算
2022年8月1日に決算発表。
2023年3月期1Q(4-6月)の連結最終利益は699億円と発表、前年同期比96.3%増となりました。
2023年3月期2Q決算
2022年11月1日に決算発表。
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結最終利益は810億円と発表。また、通期の同利益を1,250億円予想から1,050億円予想に下方修正しています。
今後について
2022年3月期は「石油化学の製品市況上昇」、「情報電子化学等での堅調な出荷」で大きく業績回復。
2023年3月期は円安影響もあり好調となると見られていましたが、下方修正を行い厳しい見通しに。株価も下落レンジで推移しています。
伸びしろ
情報電子化学事業の需要増、医薬品事業の販売拡大など明るい材料もあり、取り扱う製品は今後も伸びしろがあります。
リスク要因
石油化学部門で原料となるナフサの価格の他、為替変動や価格競争、原材料コストなどが業績に悪影響を及ぼすケースが考えられます。