米国需要の強い自動車メーカーのSUBARU(スバル)(7270)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 割安感あり、業績好調見通し
- 株価は上昇する場面あり
- 期待感も不透明感もあり
SUBARUの株価情報と業績推移
スバルの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:2,664.5円
予想PER:9.69倍
PBR:0.92倍
予想EPS:274.94円
時価総額:2兆495億円
2023年8月4日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)SUBARU【7270】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともに割安感があります。
業績の推移
下記はスバルの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2018年3月期以降は不祥事・リコール問題、競争激化などで利益が減少。
2022年3月期も厳しくなりましたが、2023年3月期は大きく回復。
2024年3月期は増収・増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はスバル5年分の週足株価チャートです。

株価は長期で下落していましたが、2020年7月以降はレンジで推移。
業績好調見通しから上昇する場面も出ています。
SUBARUの配当情報と株主優待
スバルの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:76円
予想年間配当利回り:2.85%
配当金の推移
下記はSUBARUの配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:144円
2020年3月期:100円
2021年3月期:56円
2022年3月期:56円
2023年3月期:76円
2024年3月期:76円(予)
2020年3月期、2021年3月期と連続減配。2024年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2023年3月期が29.1%、2024年3月期の予想が約28%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「継続的かつ安定的な配当を基本としつつ、業績連動の考え方を取り入れる」としています。
以前は「年間配当144円をベース」としていましたが、業績悪化・先行き不透明感から2020年3月期は年間100円、2021年3月期は年間56円に減配当となりました。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
スバルの事業内容と今後について
スバルの事業内容・財務情報の確認と今後について考えてみます。
SUBARU(7270)の概要
株式会社SUBARU(スバル、英語: Subaru Corporation)は、日本の自動車などを製造する重工業の会社である。
かつての商号は、「富士重工業株式会社」(富士重工)であったが、2017年4月1日に自動車のブランド名として広く浸透していた「SUBARU(スバル)」に由来する「株式会社SUBARU」に商号を変更した。
2019年にはトヨタが出資比率を20.00%に増加させて持分法適用会社(=関連会社)となり、同時にスバルもトヨタの株を持ち合って連携を強化した。
SUBARU – Wikipediaより抜粋
「富士重工業株式会社」から自動車のブランド名である「SUBARU」に商号変更。
航空宇宙事業も展開していますが、売上・利益の中心は自動車部門で、米国での売上台数が突出しています。
決算内容を時系列に確認
下記はSUBARUの連結税引前利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結税引前利益は3,000億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はSUBARUのキャッシュ・フロー推移です。

SUBARUの今後について
リコール問題が落ち着き、収益改善という時に需要減少・半導体などの部品供給不足で厳しくなりました。
しかし、2023年3月期は為替の円安影響もあり想定以上に業績が回復。2024年3月期はさらに増収・増益を見込んでいます。
伸びしろ
トヨタ自動車との連携を強化し、今後は電気自動車(EV)関連を加速させていくと考えられます。
自動車メーカーのEV販売台数目標の高さや、世界的な流れを見ても電気自動車市場は今後数年で更に大きく成長する可能性が高いです。
リスクについて
米国での販売比率が高いため、円高進行や日米関税問題が起きれば業績に大きく影響します。
また、半導体供給不足の懸念、リコール問題が再度出る可能性もないとは言い切れません(自動車メーカー全般に言えることですが)