三井住友銀行、三井住友カード、SMBC日興証券などを傘下に置く三井住友フィナンシャルグループ(8316)。株価は底値から抜け上昇していますが、高配当利回りです。はたして今後の株価と配当がどうなるか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 株価指標は割安で配当利回りも高い
- 配当は減る可能性は小さいが増やすには利益回復が必須
- 株価は短期で上昇しているが業績不安はまだ強い
三井住友FGの事業内容と株価指標
はじめに三井住友フィナンシャルグループの事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:3,723円
予定年間配当:190円
年間配当利回り:5.1%
予想PER:12.8倍
PBR:0.45倍
2021年2月19日終値時点のデータ
銀行銘柄特有の割安さがあります。配当利回りは金融銘柄の中でも高いです。
三井住友フィナンシャルグループ(8316)とは
株式会社三井住友フィナンシャルグループ(みついすみともフィナンシャルグループ、英語: Sumitomo Mitsui Financial Group, Inc. )は、三井住友銀行(SMBC、都市銀行)、SMBC信託銀行 、三井住友カード(クレジットカード会社)、三井住友ファイナンス&リース、日本総合研究所、SMBC日興証券を傘下に置く金融持株会社である。
略称はSMBCグループ。上場銘柄としての略称は、単に「三井住友」としている。
三井住友フィナンシャルグループ – Wikipediaより抜粋
三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は「三井住友銀行」や「SMBC日興証券」など各業界トップクラスの企業で構成。累進的配当(減配せず配当維持もしくは増配)をする方針で10年減配していません。
三井住友FGの業績推移と株価チャート
次に三井住友フィナンシャルグループの業績推移と株価チャートを確認していきます。
売上高と最終利益の推移

売上・利益ともにここ数年は伸び悩み、2021年3月期は大きく減益見通しです。
株価チャートの推移
下記は三井住友フィナンシャルグループ5年分の週足株価チャートの推移です。

株価は長期で見ると下落、短期では上昇しています。2020年3月以降は上昇していますが、過去の株価と比較してもまだ安めの位置ですが、業績見通しを考えると安いとも言えないです。
三井住友FGの配当推移と決算内容
次に三井住友フィナンシャルグループの配当推移と決算内容を確認していきます。
配当金の推移
下記は三井住友フィナンシャルグループの配当金の推移です。年2回、中間配当(9月)と期末配当(3月)を実施しています。

2016年3月期:150円
2017年3月期:150円
2018年3月期:170円
2019年3月期:180円
2020年3月期:190円
2021年3月期:190円(予)
配当は増配推移です。
配当方針は「配当性向40%を目標、累進的配当政策(減配せず、配当維持もしくは増配)」です。利益余剰金も多いため、しばらくは減配する可能性が低いです。
しかし、2021年3月期の予想配当性向は約65%と大きく上昇する予想です。当然ですが、業績悪化が続けばどんな企業でもいつかは配当が減ります。
決算内容を確認
2021年2月2日の決算にて2021年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は5,948億円と発表。前年同期比26.7%減となりました。
三井住友FGの今後の株価について
最後に三井住友フィナンシャルグループの今後の株価について考えていきます。
今後の見通しについて
大手金融機関は「この先どこまでコスト削減を出来るか」によって大きく業績が左右されます。三井住友FGは2019年8月31日にALBERT(3906)と金融サービスの開発や業務高度化を目的とする業務提携を発表。今後はRPAなどによる業務の効率化・人件費削減をはじめ、経営改善・構造改革を進めていきます。
株価に割安感があり配当利回りが高いです。しかし、メガバンクは国内外における取引先の経済活動が業績に大きな影響を与えます。他にも保有株式に係るリスク、為替リスクなどさまざまなリスクを抱えています。