インターネット証券最大手のSBI証券を傘下にもつSBIホールディングス(8473)。今後の株価と配当がどうなるのか、業績推移や株価チャート・配当推移に加えて株主優待制度を見てみます。
- 割高感は無し、高配当利回りの可能性あり
- 株価はレンジ推移
- 様々な出来事が業績に影響
SBIの株価情報と業績推移
SBIホールディングスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,666円
予想PER:—
PBR:0.73倍
予想EPS:—
時価総額:7,259億円
2023年3月17日終値時点のデータ。
最新の株価参考サイト:SBIホールディングス(株)【8473】:Yahoo!ファイナンス
業績見通し非開示のため、PERは算出不可です。
業績の推移
下記はSBIホールディングスの売上高・経常利益・最終利益の推移です。

2020年3月期に減益となりましたが、2021年3月期は取り巻く環境の影響もあり過去最高益を更新。2022年3月期は新生銀行子会社化に伴うのれん益などで、大きく伸ばしています。
株価の推移
下記はSBIホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年10月から下落、2020年3月に大きく下落しましたが、その後は直ぐに株価が戻っています。
2022年6月以降で見ると比較的レンジで推移しています。
SBIの配当情報と株主優待
SBIホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当金の推移
下記はSBIホールディングスの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:85円
2019年3月期:100円
2020年3月期:100円
2021年3月期:120円
2022年3月期:150円
2023年3月期:未定
配当金は増配傾向に推移しています。
配当性向は2021年3月期が35.3%、2022年3月期が10%です。
配当方針の確認
SBIホールディングスの配当方針は「金融サービス事業において定常的に生じる税引前利益の30%程度を目安として総還元額を決定する」としています。
2023年3月期の配当は未定ですが、仮に据え置きの年間150円とした場合の配当利回りは約5.6%です。(あくまでも据え置きと仮定した場合です)
株主優待について
株主優待制度は「子会社が販売する商品、またはXRP(仮想通貨リップル)」、優待権利月は3月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 健康補助食品など約14,000円分 またはXRP 2,000円相当分 |
1,000株以上 かつ1年以上保有 | 健康補助食品など約61,000円分 またはXRP 8,000円相当分 |
100株保有の場合、子会社販売商品の場合は優待利回りが約5.3%と高いですが、XRPの場合は約0.8%です。
SBIの事業・決算内容と今後について
SBIホールディングスの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
SBIホールディングス(8473)とは
SBIホールディングス株式会社(エスビーアイホールディングス、英: SBI Holdings, Inc.)は、日本の金融持株会社。
商号のSBIは、元々ソフトバンクグループの金融関連企業として設立されたため「SoftBank Investment」の略であったが、その後同グループを離脱し「Strategic Business Innovator(戦略的な事業の革新者)」の略(バクロニム)に変更した。
ネット銀行や私設取引システム運営、ブロックチェーンなど新しい領域での事業開発に強みを持っている。また、新生銀行に対するTOBを宣言するなど「第4のメガバンク」を目指し拡大路線を採っている。
SBIホールディングス – Wikipediaより一部抜粋
SBIホールディングスの主な事業内容はSBI証券や住信SBIネット銀行などの「金融サービス事業」、投資に関する事業、海外における金融サービス事業などを行う「アセットマネジメント事業」です。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結最終利益は3,668億円と発表。2023年3月期の業績見通しは非開示、年間配当は未定としています。(2022年5月27日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結最終損益は23.6億円の赤字と発表、前年同期は289億円の黒字のため赤字転落しています。(2022年8月15日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結最終利益は79.4億円と発表、前年同期比89.7%減となりました。(2022年11月14日の決算発表にて)
2023年3月期3Q決算
2023年3月期3Q累計(4-12月)の連結最終利益は80.4億円と発表、前年同期比97.8%減となりました。(2023年2月7日の決算発表にて)
今後について
SBIホールディングスは証券事業だけでなく、成長期待値の高い人工知能、ブロックチェーンやビッグデータなどの次世代の先進技術をいち早く導入し、新しい事にもチャレンジしています。
また、新生銀行を連結子会社化し金融事業の拡大もしています。
新しい事業の伸びしろとリスク
2008年に設立された新事業のSBIソーシャルレンディングは、登録者数を伸ばしメディアでも紹介されるケースがありましたが、残念な結果になりました。新しい領域での事業開発は大きな伸びしろと共にリスクもあります。
良くも悪くも不透明感が強い
証券事業を行う企業の多くは業績見通しを出しません。環境に左右される可能性が高く、良くも悪くも不透明感が強いと言えます。関連会社への投資を含む多額の投資有価証券を保有していること、新技術・新事業や事業拡大が思ったような成果が得られないなどのリスクも当然あります。