【日本郵政株はどうなるか】現在の株価や今後の予測から買ってもよいか考えてみた

日本郵政(6178)の「米アフラックへ出資、4年後をめどに筆頭株主へ」、「郵貯の預入限度額を条件付きで2倍へ引上げ」というニュースが発表された。

「政府保有」+「比較的高配当」で有名な日本郵政株ですが、その株価が今後どうなるか。過去の振り返り、現在の株価、将来性などから買ってもよいか考えてみました。




日本郵政とは

日本郵政株式会社は日本郵政グループの持株会社である。子会社として日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、日本郵政スタッフ、日本郵政インフォメーションテクノロジーを持つ。総務省所管の特殊会社である。公共企業体の日本郵政公社が前身。

※wikipediaより

現在、日本郵政の柱の事業は「日本郵便」「ゆうちょ銀行(7182)」「かんぽ生命保険(7181)」ですが、どの事業も人口減少・低金利で収益の先細りが懸念されています。

また、日本郵政が多くの株を保有する「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」が利益の多くを生み出していますが、将来的には両社の株を売却することが決まっているため、新たな収入源の確保を急いでいます。

※当初の予定では2017年9月30日までに両株式を全て売却する予定でしたが、現在は具体的な株式売却期限は決まっていません。

日本郵政の株価動向

下記が日本郵政の株価のチャートです。赤線は政府保有の株を売り出したタイミングです。

2015年11月、日本郵政株はそれまで政府が100%保有していましたが民営化に伴い、保有株の一部をIPOで1株1400円で第1次売り出しを行いました。

その後、2017年10月には第2次の売り出しを1株1322円で行いました。

2022年度までにもう一度売り出しを行い、そこで最終的に政府の持ち株比率が約33.4%になる予定です(現在は約57%保有)。景気の先行き(消費税増税)を考えると、早ければ2019年に売り出される可能性があります。

また、上場前の2015年2月にオーストラリアの物流会社「トール・ホールディングス」を買収しましたが、2017年3月期に巨額の損失を計上しています。

日本郵政株関連のこれまでの動き

今回、アフラック出資のニュースを受け、日本郵政から下記の開示が出ました。

当社においては、成長戦略のひとつとして、アフラックとの間で提携強化の検討を進めていることは事実ですが、現時点で開示すべき具体的な決定事項はありません。今後開示すべき事実を決定した場合には、速やかに開示いたします。

※日本郵政開示情報より

この開示の数日後には、「日本郵政株式会社とアフラック・インコーポレーテッド及びアフラック生命保険株式会社による「資本関係に基づく戦略提携」について合意しました。」の開示がでました。

現在の日本郵政の株価は1353円、予想配当は50円で配当利回りは3.7%と、比較的高配当となっています。ただし、経常利益は減少傾向にあり、株価を見てもわかるように、IPO直後は上昇しましたが、その後は下落傾向にあります。

日本郵政はおおよそですが、ゆうちょ銀行株の74%(時価総額4兆1491億円)、かんぽ生命の89%(時価総額1兆3617億円)を保有しています。

日本郵政の時価総額が6兆885億円のため、この金額からゆうちょ銀行分、かんぽ生命分を単純に引くと5777億円しか残りません。

※株価は2019年3月1日終値参考、金額はざっくりです。

今後の動き

今回の郵貯の預入限度額引き上げの条件として、日本郵政の保有する「ゆうちょ銀行株」の早期売却があります。

今後の日本郵政のシナリオとしては「ゆうちょ銀行株を売却」して、そこで得たお金を「政府が売り出した自社株買い」と「企業の買収」などに充てることが想定されます。

現状のゆうちょ銀行は、メガバンクに匹敵する総資産がありながら、完全民営化がされていないために、さまざまな業務を制限されています。また、日本郵政に多額の代理店手数料を支払っています。

また、昔から比較的年配層の多い地方では政府保証のある郵便貯金が強く、今回の限度額引き上げの影響で民間の金融業を圧迫する可能性があるのでは。と心配の声も上がっています。

今後、ゆうちょ銀行の預入限度額の引き上げがされて、日本郵政が保有するゆうちょ銀行株の売却が完了し、業務の多様化、代理店手数料の見直しが進むとゆうちょ銀行は伸びしろがありそうです。もちろん、業務の多様化にはリスクがつきもので簡単に進まないと思いますが。。。

日本郵政としてはゆうちょ銀行を手放すと、その手放した代わりとなる新たな収入源を確保できないと、厳しい状況が予測されます。

最後に

同じ政府保有株でも日本電信電話(NTT)や日本たばこ産業(JT)が海外進出などで新しい活路を見いだす中で、株価が上昇したこともありますが、日本郵政はこれまでの株価を見てもわかるように、まだまだ手をこまねいている印象です。

政府保有株という「安心+比較的高配当」という点は良いですが、現時点では日本郵政株の先行きはかなり不透明です。

同じような立ち位置(政府保有、高配当)の日本電信電話日本たばこ産業はもちろんどちらもいくつかリスクは抱えていますが、日本郵政よりは先にさまざまな手を打っている印象です。もちろん、その全てが成功しているわけではないですが、企業として新たなことにチャレンジすることは必要な事だと考えています。

日本郵政株は近い将来、第三次売り出しが決定しているので今はまだ買うべきではないと考えていますが、今回のアフラックへの出資をはじめ、いろいろと動きがあるかもしれないので要チェック銘柄ではあります。

さらに、日本郵政の今後の進展次第では「ゆうちょ銀行株」が伸びる可能性を秘めているのではないかと考えています。

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