三菱系商社の明和産業(8103)。
今後の株価と配当がどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移・配当方針を確認してみました。
- 2022年3月期は大幅増配、2023年3月期は反動減
- 株主優待を廃止し、配当重視に
- 配当で株価が大きく上昇・下落
明和産業の株価情報と業績推移
明和産業の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:657円
予想PER:12.47倍
PBR:0.77倍
予想EPS:52.68円
時価総額:274億円
2023年5月31日終値時点のデータ
最新の株価参考:明和産業(株)【8103】:Yahoo!ファイナンス
PBRにやや割安感があります。
業績の推移
下記は明和産業の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年3月期は厳しくなりましたが、2022年3月期に大きく回復。2023年3月期は営業増益・経常減益となりました。
2024年3月期は営業減益、経常増益見通しとしています。
株価のチャート
下記は明和産業5年分の週足株価チャートです。

株価は2021年8月31日に大幅増配を発表するとストップ高まで大きく急上昇。
その後も大きく下落・上昇していましたが、2022年5月以降で見ると比較的落ち着いて緩やかに推移しています。
明和産業の配当情報と株主優待
明和産業の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:27円
予想年間配当利回り:4.11%
配当利回りは高いです。
配当金の推移について
下記は明和産業の配当金推移です。

2019年3月期:10円
2020年3月期:56円
2021年3月期:15円
2022年3月期:119円
2023年3月期:25円
2024年3月期:27円(予)
2022年3月期は大きく増配も、2023年3月期は大きく減配しています。
配当性向は2023年3月期が60.7%、2024年3月期の予想が約51%です。
参考:配当状況|明和産業
配当方針の確認
株主還元の基本方針は「連結配当性向50%を基本として機動的な株主還元を行う」としています。
以前は「連結配当性向15~20%」でしたので大きく引き上げています。
今後の配当について
配当方針に従った場合の年間配当は20-30円前後の為、2022年3月期の高配当はあくまでも特別と考えられます。
株主優待について(廃止)
明和産業は株主優待制度で「QUOカード」を実施していましたが、2020年9月末を最後に廃止しています。
中期経営計画にて「配当性向を引き上げ、配当重視の株主還元」としているため、優待が再度実施される可能性は低いと考えられます。
明和産業の事業内容と今後について
明和産業の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
明和産業(8103)の概要
明和産業株式会社(めいわさんぎょう、英: Meiwa Corporation)は、化学産業をはじめとしたさまざまな業界と接点を有し、幅広い分野で事業を展開する三菱グループの商社である。
電池材料、資源・環境関連、樹脂・難燃剤、石油製品、高機能素材、機能建材を取り扱う商社である。
明和産業 – Wikipediaより抜粋
筆頭株主は三菱商事です。
化学品、樹脂が主力の中堅商社で中国にも事業を展開しています。
3カ月決算の実績
下記は明和産業の連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結経常利益は35億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は明和産業のキャッシュ・フロー推移です。

明和産業の今後について
海外事業の内、中国向けが占める割合が高く「中国経済が業績へ大きく影響」します。
成長する可能性もありますが衰退する可能性もあり、やや不透明感があります。
業績・配当について
2022年3月期は大きく利益が回復、2023年3月期も営業利益が伸びています。
大幅増配発表で株価が大きく上昇した後は、権利落ち・大幅減配発表で大きく下落するなど動きが激しくなっていましたが、落ち着いて推移しています。