目薬国内最大手のロート製薬(4527)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移と株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待も確認していきます。
- やや割高感あり、配当・優待利回りは低め
- 業績好調・株価は上昇推移
- 配当は連続増配中、配当性向も適正水準
ロート製薬の株価情報と業績推移
ロート製薬の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:4,490円
予想PER:23.28倍
PBR:2.56倍
予想EPS:192.86円
時価総額:5,302億円
2022年12月13日終値時点のデータ。
最新の株価参考:ロート製薬(株)【4527】:Yahoo!ファイナンス
PBRにやや割高感があります。
売上高と利益の推移
下記はロート製薬の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

毎年しっかり上昇というわけではないですが、比較的好調な推移です。
2022年3月期は横ばい見通しから上方修正して過去最高益を更新。2023年3月期は更に増収・増益見通しとしています。
株価の推移
下記はロート製薬5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年12月から下落していましたが、2021年6月以降は上昇。
一時的に大きく下落する場面もありますが、2022年10月には最高値を更新しており上昇が強めと見ることが出来ます。株価が上昇した影響もあり、2023年1月1日に1株を2株に株式分割すると発表しています。
ロート製薬の配当情報と株主優待
ロート製薬の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:40円
予想年間配当利回り:0.89%
配当金の推移
下記はロート製薬の配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:22円
2019年3月期:25円
2020年3月期:26円
2021年3月期:28円
2022年3月期:36円
2023年3月期:40円(予)
配当は毎年増配推移です。2023年3月期も増配予定としています。
配当性向は2022年3月期が19.5%、2023年3月期の予想が約21%です。
配当方針について
配当方針は「業績に応じた配当を行うことを基本方針」としています。
株主優待制度について
ロート製薬の株主優待は「自社製品詰め合わせ」、「自社通信販売割引」などです。優待権利月は3月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 500株未満 | 通販製品の割引 ココロートパーク500ポイント |
500株以上 1,000株未満 | 製品詰め合わせ3,000円相当 通販製品の割引 ココロートパーク500ポイント |
1,000株以上 | 製品詰め合わせ10,000円相当 通信製品の割引 ココロートパーク500ポイント |
3年以上の長期保有で株式数に応じた自社製品が追加です。
優待利回り
500株保有で3,000円相当とした場合、優待利回りは約0.1%。3年以上の継続保有の場合、100株保有で3,000円相当なので利回りは約0.7%です。
ロート製薬の事業・決算内容と今後について
ロート製薬の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
ロート製薬(4527)とは
ロート製薬株式会社(ロートせいやく、英称:ROHTO Pharmaceutical Co., Ltd.)は、日本の製薬会社である。
胃腸薬や一般向け目薬をはじめとする一般用医薬品(OTC医薬品)やスキンケア製品を主力商品としており、医療用医薬品には一切参入していない
グループ企業としてアメリカ合衆国のメンソレータム社を傘下に置く。主力の一般用目薬ではトップシェアを誇る
ロート製薬 – Wikipediaより一部抜粋
売上構成比はアイケア関連が21%、スキンケア関連が64%です。メンソレータム買収以降は海外へも積極的に展開、海外売上比率は約4割です。
決算内容について
2022年3月期の連結経常利益は290億円と発表。2023年3月期の同利益は280億円見通し、年間配当は37円予定としています。(2022年5月12日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は96.5億円と発表。また、通期の同利益を280億円予想から310億円予想に上方修正、年間配当は37円予定から40円予定に増額修正しています。(2022年8月9日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は179億円と発表。また、通期の同利益を310億円予想から320億円予想に上方修正しています。(2022年11月10日の決算発表にて)
今後について
ロート製薬は目薬で世界首位、メンソレータム買収以降はスキンケア事業が成長し主軸となっています。
成長期待度について
食品や再生医療にも事業を拡大し2020年4月には、わかもと製薬との包括的業務提携を合意するなど、今後もまだまだ成長する可能性はあります。研究開発・設備投資もしっかり行っています。
リスクについて
新しい分野への進出は伸びしろと同時にリスクも抱えることとなります。
海外も好調に推移していますが、為替の影響をはじめ、中国経済の停滞など各国の情勢に不透明感もあります。また、原材料などの調達コスト、輸送コストなどもリスク要因となります。