目薬国内最大手のロート製薬(4527)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移と株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待も実施しているので優待内容と利回りも確認していきます。
- 株価指標にやや割高感あり、配当利回りは低め
- 配当は毎年増配中、配当性向も適正水準
- 長期株価は上昇も短期ではやや伸び悩み
ロート製薬の事業内容と株価指標
はじめにロート製薬の事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:3,145円
予定年間配当:27円
年間配当利回り:0.86%
予想PER:25.6倍
PBR:2.5倍
2020年12月15日終値時点のデータ
株価指標にやや割高感があります。年間配当利回りは低いです。
ロート製薬(4527)とは
ロート製薬株式会社(ロートせいやく、英称:ROHTO Pharmaceutical Co., Ltd.)は、日本の製薬会社である。
現在は胃腸薬や一般向け目薬をはじめとする一般用医薬品(OTC医薬品)やスキンケア製品を主力商品としており、医療用医薬品には一切参入していない(それゆえに医薬情報担当者も不在であるが、2020年3月にグループ会社となった日本点眼薬研究所では眼科・耳鼻科領域の医療用医薬品を扱っている)。更にグループ企業としてアメリカ合衆国のメンソレータム社を傘下に置く。主力の一般用目薬ではトップシェアを誇る
ロート製薬 – Wikipediaより一部抜粋
売上構成比はアイケア関連が21%、スキンケア関連が64%です。メンソレータムを買収以降、海外へも積極的に展開し、現在の海外売上比率は約4割です。
ロート製薬の配当推移と株主優待制度
次にロート製薬の配当金の推移と株主優待制度を確認していきます。
配当金の推移
下記はロート製薬の配当金の推移です。年2回、中間配当(9月)と期末配当(3月)を実施しています。

2016年3月期:20円
2017年3月期:21円
2018年3月期:22円
2019年3月期:25円
2020年3月期:26円
2021年3月期:27円(予)
配当金は毎年増配しています。
配当政策として「業績に応じた配当を行うことを基本方針」としています。2020年3月期の配当性向が19.2%、2021年3月期の予想配当性向は約22%です。
株主優待制度
ロート製薬の株主優待は「自社製品詰め合わせ」、「自社通信販売割引」などです。毎年3月末が権利日です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 500株未満 | 通販製品の割引 ココロートパーク500ポイント |
500株以上 1,000株未満 | 製品詰め合わせ3,000円相当 通販製品の割引 ココロートパーク500ポイント |
1,000株以上 | 製品詰め合わせ10,000円相当 通信製品の割引 ココロートパーク500ポイント |
3年以上の長期保有で自社製品が追加です。
500株保有で3,000円相当と考えると優待利回りは約0.2%なので低めです。長期保有でも100株保有で3,000円相当なので利回りは約1%です。
ロート製薬の業績推移と株価チャート
次にロート製薬の業績推移と株価チャートを確認していきます。
売上高・経常利益の推移

毎年しっかり上昇というわけではないですが、比較的好調推移です。2021年3月期は若干減収・減益予定ですが、大きくは減少しない見通しです。
株価チャートの推移
下記はロート製薬5年分の週足株価チャートの推移です。

長期的な株価は上昇推移です。
ここ1年半くらいは2,500円-3,500円のレンジ推移と考えると、現在の株価はレンジの中間辺りでレンジポイントが下落メド、上昇メドとなります。
ロート製薬の決算内容と今後について
最後にロート製薬の決算内容の確認と今後について考えていきます。
決算内容について
2020年11月12日の決算にて2021年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は110億円と発表、前年同期比1.9%増、通期計画の221億円に対する進捗率は50.2%となりました。
今後について
ロート製薬は目薬で世界首位。メンソレータム買収以降はスキンケア事業が成長し現在の主軸です。アジアを中心に海外へも事業展開し海外売上高も上昇。他にも食品や再生医療にも事業を拡大、2020年4月にはわかもと製薬との包括的業務提携を合意するなど今後の成長期待値も高いです。
しかし、株価指標には割高感があります。ここ1,2年では業績・株価の上昇がやや落ち着きを見せています。また、新しい分野への進出は伸びしろと同時にリスクも抱えることとなります。