かんぽ生命保険(7181)のPO見送りは正解、今後の株価はどうなる?

2019年4月、日本郵政が保有しているかんぽ生命保険(7181)の株式を約1億5000万株売り出す(PO)と発表。これにより日本郵政が保有するかんぽ生命保険株の比率は約60%に下がりました。

そして2019年6月、かんぽ生命保険が不適切な販売を高齢の契約者に対して行ったとするニュースを受け株価は大幅に下落。

何よりも、この不適切な販売についてある程度把握しておきながらPOを行った疑惑もあり、投資家からは批判的な声が上がっています。

そんなかんぽ生命保険(7181)の株価について、事業内容や各指標、配当などから今後どうなるか考えてみました。

かんぽ生命保険(7181)とは

知らない人はいないと思いますが、かんぽ生命保険は日本の生命保険会社で発足当初は日本郵政だけが株主でした。

2015年に日本郵政、ゆうちょ銀行と同時に上場した際、発行済み株式の11%が公開価格2,200円で売り出されました。

上場以降は売上が伸び悩んでいる中で利益は伸ばしています。しかし、2020年の見通しは非常に厳しいものとなっています。

かんぽ生命保険の株価推移

下記はかんぽ生命の週足チャートです。上場時には4,000円近くまで上昇しましたが、その後はレンジで動き、ここ最近は上場来最安値を更新している状況です。

かんぽ生命保険の各指標、配当について

かんぽ生命保険の現在の株価は1,672円。予想PERは約10.8倍、PBRは0.47倍、配当予想は1株あたり76円で年間配当利回りは約4.5%です。

過去の配当推移は下記のとおりで、毎年増配しています。

2016年2017年2018年2019年2020年(予)
56円60円68円72円76円

※株価、各指標データは2019年8月5日終値時点

日本郵政グループについて

ここで一度「かんぽ生命保険」を含めた日本郵政グループについて見てみます。簡単な構図としては下記となっており、まだまだ政府が握っていると言えます。

  • 日本郵政株 - 政府が約57%保有
  • かんぽ生命株 - 日本郵政が約60%保有
  • ゆうちょ銀行株 - 日本郵政が約74%保有

今後の予定としては、政府が保有する日本郵政株の割合を現行の約57%からJT、NTTと同様に3割程度に減らすのと、日本郵政が保有する「かんぽ生命」、「ゆうちょ銀行」の株を出来るだけ早く売り出すことになっています。

しかし、今回のかんぽ生命の不適切な販売問題でさらに早期売却が難しくなったでしょう。

かんぽ生命のPO、現在の動向と今後の株価について

かんぽ生命のPO見送りは正解

2019年4月に行われたPOは過去にあった「日本郵政のPO(約1兆3千億円)」「ソフトバンクのIPO(約2兆6千億円)」に比べると小さいですが、それでもかなり大型(4千億円超え)でした。

売り出し価格は2,375円に決定しましたが、価格決定後に下落し続けた結果、受け渡し日には売り出し価格を下回りその後も株価は軟調で一度も売り出し価格を上回ることなく下落トレンドになっています。

かんぽ生命のPOは見送ったほうが安全と考えていましたが、正解でした。

事件は売り

現在のかんぽ生命株ですが上場来安値で各指標も割安、配当利回りも高いので一見すると買い時のようにも見えます。

実際、長期保有を考えてNISAでの購入をする人が増えているようですが、短期的にはリスクが高いです。

日産自動車の時もですが、会社の本質に問題のある事件が出た場合、その後の業績に大きな影響がでて、配当が減り、大きく株価が下落するケースは多いです。

今もさまざまなマイナスニュースが駆け巡り、中には事実ではないものもあります。悲壮感から株価が大きく下落していて下がりすぎと感じるかもしれませんが、下がりすぎかどうかは後にならないとわからないです。

このような状態の銘柄に手を出すのは非常にリスクが高いです。

さいごに

日本郵政が保有している「かんぽ生命保険」、「ゆうちょ銀行」の株ですが、どちらもまずは保有比率を50%程度にすることを公表しています。

かんぽ生命の問題で、早期の売却は難しくなりましたがいつかは売却するはずです。PO発表後には自社株買い発表の効果もあり一時的に株価が上昇しました。

「PO発表=上昇」というわけではなく、条件によってはPOで買った方が安く手に入る可能性も当然あります。また、株価が落ち着いたころに購入すれば上手く利益を手にすることができるかもしれません。

今回のPOで日本郵政が保有するかんぽ生命株の保有率が約60%にさがりましたが、ゆうちょ銀行株はまだ約74%保有しています。

ゆうちょの場合、預入限度額の件もあり、日本郵政が保有する「ゆうちょ銀行株」はこの先、安くても売却せざるをえない状況になる可能性もあるのではと考えています。

そのため、現状では日本郵政グループ関連の株は落ち着くまで手を出さないほうが安全と考えています。

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