インクジェットプリンタで国内トップクラスのセイコーエプソン(EPSON)(6724)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 割安水準、高めの年間配当利回り
- 海外売上比率が高く海外市況・為替の影響を受ける
- 株価は上昇し高めで推移
EPSONの株価情報と業績推移
セイコーエプソンの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:2,246円
予想PER:10.34倍
PBR:0.97倍
予想EPS:217.18円
時価総額:8,648億円
2023年8月25日終値時点のデータ
最新の株価参考:セイコーエプソン(株)【6724】:Yahoo!ファイナンス
やや割安感がありますが、同業他社も比較的割安です。
業績の推移
下記はセイコーエプソンの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年3月期は大きく減益で着地、2021年3月期もやや厳しかったですが、2022年3月期に大きく回復。
2024年3月期は増収・減益見通しとしています。
株価のチャート
下記はセイコーエプソン5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年頃から不透明感や業績悪化の影響で下落、2020年11月からは、あく抜け感・業績上方修正の影響で上昇。
2021年9月以降で見ると輸送費・部品高騰による警戒感などから下落場面も、2023年4月以降は上昇し高めの位置で推移しています。
EPSONの配当情報と株主優待
セイコーエプソンの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:74円
予想年間配当利回り:3.29%
年間配当利回りは高いです。
配当金の推移について
下記はセイコーエプソンの配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:62円
2020年3月期:62円
2021年3月期:62円
2022年3月期:62円
2023年3月期:72円
2024年3月期:74円(予)
2023年3月期は普通配当62円、創業80周年記念配当が10円の年間72円。2024年3月期は増配予定としています。
配当性向は2023年3月期が32.6%、2024年3月期の予想が約34%です。
配当政策の確認
配当方針は「中期的には連結配当性向40%程度を目標」としています。
参考:株主還元|エプソン
株主優待について
エプソンは株主優待制度を実施していません。
EPSONの事業内容と今後について
セイコーエプソンの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
セイコーエプソン(6724)の概要
セイコーエプソン株式会社(Seiko Epson Corporation)は、情報関連機器、精密機器を手掛ける電機メーカーである。略称・ブランドは「エプソン(EPSON)」。
インクジェットプリンターを始めとするプリンターや、プロジェクター、パソコン、スキャナーといった情報関連機器、水晶振動子(クォーツ)、半導体などの電子デバイス部品の製造、さらに産業用ロボットの製造を行っている。
セイコーエプソン – Wikipediaより抜粋
エプソンの主な事業はインクジェットプリンター、スキャナー、オフィス製紙機などの「プリンティングソリューションズ事業」です。
売上の約8割が海外(欧米・アジア)です。
3カ月決算の実績
下記はEPSONの連結税引前利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結税引前利益は1,010億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はEPSONのキャッシュ・フローの推移です。

EPSONの今後について
2022年3月期は為替の円安影響もあり業績が大きく回復、2024年3月期は減益予想としていますが悪くはない見通しです。
株価上昇ポイント
通常のインクカートリッジプリンターから環境負荷・ランニングコストの低い大容量インクタンクプリンターに力を入れており、好調な売り上げを維持しています。
株価下落ポイント
2020年3月期の業績悪化の主な要因は中国・インドをはじめ欧米各国の市況悪化と為替の円高進行などでした。これらは長期的にみると不透明感があります。
また、部品調達・輸送費などのコスト増が業績に悪影響を及ぼす可能性も想定されます。