競技用シューズ最大手のアシックス(7936)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割高感あり、増配予定も低めの利回り
- 業績好調で株価が大きく上昇
- 伸びしろがあるが、当然リスク要因もある
アシックスの株価情報と業績推移
ASICSの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:5,172円
予想PER:37.9倍
PBR:4.54倍
予想EPS:136.47円
時価総額:9,820億円
2023年8月10日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)アシックス【7936】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともに割高感があります。
業績の推移
下記はアシックスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年12月期は最終損益が161億円の赤字となりましたが、2021年12月期に大きく回復。
2022年12月期は増収・増益。
2023年12月期も増収・増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はアシックス5年分の週足株価チャートです。

株価は厳しめの推移でしたが、2021年5月に想定以上の収益回復の速さから急上昇。
2022年11月以降も業績上方修正の影響などから大きく上昇しています。
アシックスの配当情報と株主優待
ASICSの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2023年12月期の予定年間配当:55円
予想年間配当利回り:1.06%
配当金の推移について
下記はアシックスの配当金推移です。配当権利月は6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2018年12月期:24円
2019年12月期:30円
2020年12月期:24円
2021年12月期:24円
2022年12月期:40円
2023年12月期:55円(予)
2019年12月期は普通配当24円、創立70周年記念の配当が6円です。2023年12月期は増配予定としています。
配当性向は2022年12月期が36.8%、2023年12月期の予想が約40%です。
配当方針の確認
配当方針は中期経営計画にて「安定的な配当に加え、50%以上の総還元性向になる事を目処」としています。
株主優待について
株主優待制度は「自社製品割引券」、優待権利月は6月と12月の年2回です。
保有株式数 | 1年未満 |
---|---|
100株以上 300株未満 | 自社直営店 20%割引券10枚(1年未満) 自社直営店 30%割引券10枚(1年以上~3年未満) 自社直営店 30%割引券10枚(3年以上) |
300株以上 | 自社直営店 30%割引券10枚(1年未満) 自社直営店 30%割引券10枚(1年以上~3年未満) 自社直営店 40%割引券10枚(3年以上) |
100株以上 | オンラインストア 25%割引(1年未満) オンラインストア 30%割引(1年以上~3年未満) オンラインストア 30%割引(3年以上) |
普段からアシックスの製品を利用している人には良い優待ですが、割引券というのもあり人気優待とは言いにくいです。
アシックスの事業内容と今後について
ASICSの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
アシックス(7936)の概要
株式会社アシックスは、競技用シューズやスニーカー、アスレチックウェアなどを製造、販売する日本の多国籍企業。
スポーツシューズに強みを持ち、とりわけマラソン競技、バレーボールなどでは高いブランド力を持つ。
海外売上は年々拡大しており、2015年には海外売上比率76%を達成する等、グローバル企業として高い知名度を誇る。
アシックス – Wikipediaより一部抜粋
北米・欧州をはじめ新興国へも拡大し、海外売上比率は約8割です。
3カ月決算の実績
下記はアシックスの連結経常利益の推移と前期との比較です。

2023年12月期の連結経常利益は320億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はアシックスのキャッシュ・フロー推移です。

2022年12月期の営業CFはマイナスです。
アシックスの今後について
中期経営計画2023にて経営基盤の強化・収益事業の拡大を進めています。
厳しい業績から回復
2020年12月期はマラソンを含めたスポーツイベント延期や中止などもあり厳しい業績となりました。
しかし、2021年12月期以降は主に欧州・中華圏が想定以上に好調で大きく回復。
2023年12月期も想定以上に好調で株価が上昇しています。
好調継続とリスク
物流コスト上昇などの警戒もありますが、中華圏、国内だけでなく、オセアニアやアジアなども好調です。
しかし、海外売上比率が高いので為替影響や諸外国での環境・経済状況などがリスクとなる可能性もあります。