国内トップの製薬会社の武田薬品工業(4502)。
今後の株価と配当がどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 巨額買収もあり業績は大きく上昇
- 株価は厳しい推移から上昇
- 高配当利回りだが高い配当性向
武田薬品の株価情報と業績推移
武田薬品工業の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:4,324円
予想PER:47.33倍
PBR:0.97倍
予想EPS:91.35円
時価総額:6兆8,420億円
2023年7月28日終値時点のデータ
最新の株価参考:武田薬品工業(株)【4502】:Yahoo!ファイナンス
PERに割高感があります。
業績の推移
下記は武田薬品工業の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2018年3月末にアイルランドの製薬大手「シャイアー社」のM&Aを検討、2019年1月に約6兆8,000億円でシャイアーの買収が完了。
その影響で2020年3月期以降の売上が大きく伸びています。
2024年3月期は減収・減益見通しとしています。
株価のチャート
下記は武田薬品工業5年分の週足株価チャートです。

株価は業績下方修正・シャイヤー社買収の巨額費用などの影響もあり弱めに推移。
2022年以降で見ると上昇しています。
武田薬品の配当情報と株主優待
武田薬品工業の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:188円
予想年間配当利回り:4.35%
年間配当利回りは高いです。
配当金の推移について
下記は武田薬品工業の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:180円
2020年3月期:180円
2021年3月期:180円
2022年3月期:180円
2023年3月期:180円
2024年3月期:188円(予)
武田薬品工業は30年間減配を行っていません。年間配当金は10年ほど180円で据え置き推移、2024年3月期は増配予定です。
配当性向は2023年3月期が88.1%、2024年3月期の予想が約206%です。
今後の配当について
配当方針では、CoreEPSという考えを重視しています。
方針上は大きく減配する可能性は低いものの、配当性向はここ数年100%を超えることも多く、減配しないと言い切れないです。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
武田薬品の事業内容と今後について
武田薬品工業の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
武田薬品工業(4502)の概要
武田薬品工業株式会社(たけだやくひんこうぎょう、英文:Takeda Pharmaceutical Company Limited)は、日本の製薬会社である。タケダ、Takeda、武田薬品とも略称される。
日本の医薬品企業での売上高は1位であり、世界の医薬品企業の売上高順位(2019年)では9位である。連結売上高の約9割を医療用医薬品売上が占め、消化性潰瘍治療薬、制癌剤などを主力製品とする。
武田薬品工業 – Wikipediaより抜粋
武田薬品工業は国内トップの製薬メーカーです。
シャイアー社を買収し、世界10位以内に入り巨大製薬企業の仲間入りをしています。
3カ月決算の実績
下記は武田薬品工業の連結税引前利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結税引前利益は1,850億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は武田薬品工業のキャッシュ・フロー推移です。

武田薬品工業の今後について
国内最大手の製薬会社から、シャイアー買収により世界でも売上上位に入りました。この先さらに注目される大企業です。
2021年3月期は武田コンシューマーヘルスケア株式会社(アリナミン製薬)を売却した影響もあり大きく黒字。その後も比較的好調な業績です。
不透明感からやや厳しい株価の動き
シャイアー買収の費用が巨額なため、見合った利益となるか不透明感・警戒感もあり株価の動きが弱めに推移しているとも言えます。
「どこまでプラスに働くか」見えない部分もあります。
リスク要因について
医療・製薬関係全ての会社に当てはまりますが、開発力が大きく業績に影響します。開発の停滞や中止となった場合、将来の収益に大きな悪影響を与えます。
また、2015年3月期に大きく赤字となった主な要因は訴訟に対する和解金などです。これは積極的に海外展開する企業にとって、いつ発生するか分からないリスクの一つです。