株価が大きく下落、大きく上昇する可能性は常にあります。今回は株価が大きく変動した時の「株価の底値」や「相場の反転」を判断する基本的な方法を確認してみます。
- 過去の動きは参考になるが、あくまでも参考
- 完璧なものは存在しないと考えるのが重要、指標は冷静に判断する材料の一つ
株価の底値・天井を確認する方法
まずは「株価の底値と天井となる場所を確認する方法」を考えてみます。底値を簡単に言うと株価が安い時、天井は株価が高い時です。当然ですが、多くの投資家が底値で株を買い、天井で売りたいと考えています。
テクニカルで底値サインを判断
一部の銘柄を除き多くの銘柄は株価が大きく下落した場合、いつかは上昇します。また、大きく上昇しすぎた場合も、いつかは下落がはじまります。
下落が止まる場所、上昇が止まる場所を知る事が出来れば良いですが、完璧に分かる方法はありません。重要なのは「下落が止まる場所」よりも「下落が止まったか」とも言えます。
株価の推移から下落が止まったのを確認
下落が止まったのを探る方法はいくつかあります。まずは基本の株価のチャートから探る方法です。
下記は2025年までの日経平均株価の週足チャートです。

一般的に、ローソク足の「下ヒゲが多く出現」、「長い下ヒゲが出現」するのが底打ちのサインと言われています。下落しているときに「下ヒゲの陽線」が出現すると相場が反転して、株価が上昇するケースがあると言われています。
天井のサインはその反対で「上ヒゲが多く出現」、「長い上ヒゲが出現」すると言われています。
参考:下ヒゲ|大和証券
あくまでも確率的な話
当然ですが「下ヒゲが多く出現したから下落が止まる、上ヒゲが多く出現したから上昇が止まる」のが確実とは言えないです。
あくまでもサインであり、仮に上昇してもどこまで上昇するか、下落がどこまで下落するか、サインが出ないケースも多々あります。
相場の転換を確認する方法
「株価の底値・天井」と合わせて「相場の転換」を探る方法を見ていきます。
相場の転換を探る
一部の銘柄は下落し続けて最終的に上場廃止になる銘柄もありますが、多くの銘柄は「上昇」、「横ばい」、「下落」のサイクルを繰り返します。
一目均衡表(トレンドフォロー指標)で確認
下記は少し古いですが、2022年までの日経平均株価の一目均衡表の一部分です。青線は9日転換線、赤線は26日基準線と呼ばれるものです。

例えば、青線が赤線を超えると相場が転換し、株価が上昇トレンドに入るとされています。2020年6月がはっきりと分かるポイントです。
実際の一目均衡表では、下記のように遅行スパンや雲を見て判断する方法もあります。

参考:一目均衡表|大和証券
注意する点について
チャート分析やテクニカルは多くのものがあります。多くあるというのは完璧なものはないとも言えます。また、近年では、よく知られているテクニカルはAIがそれを逆手に取り取引しているとも言われています。
過去はあくまでも過去
過去と比較し、瞬間的な下落率や上昇率が大きくなるケースもあり、指標が異常な数値になる事もあります。重要なのは「周りの情報に流されない」、「完璧なテクニカルは存在しない」と認識することです。
あくまでも参考
投資では知らないよりは知っておくほうが良いケースが多いです。しかし、将来の株価が完璧にわかる方法は無いです。さまざまな方向から見て考える事は重要ですが、「指標はあくまでも参考」と個人的には考えています。