計測・分析器大手の島津製作所(7701)。今後の株価と配当がどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 割高感あり、配当利回りは低め
- 業績は好調推移、連続増配当
- 株価は下落場面あり
島津製作所の株価情報と業績推移
島津製作所の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:4,030円
予想PER:24.23倍
PBR:2.91倍
予想EPS:166.29円
時価総額:1兆1,932億円
2022年12月9日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)島津製作所【7701】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともに割高感があります。
売上高と利益の推移
下記は島津製作所の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

売上・利益ともに比較的好調に推移。
2022年3月期は過去最高売上・利益を更新。2023年3月期はさらに伸びる見通しとしています。
株価の推移
下記は島津製作所5年分の週足株価チャートです。

株価は2021年9月に過去最高値を更新していますが、その後は下落する場面も出ています。
島津製作所の配当情報と株主優待
島津製作所の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:50円
予想年間配当利回り:1.24%
配当金の推移
下記は島津製作所の配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:24円
2019年3月期:28円
2020年3月期:30円
2021年3月期:34円
2022年3月期:48円
2023年3月期:50円(予)
2021年3月期の配当は減配予定でしたが増配に、2023年3月期も増配予定としています。
配当性向は2022年3月期が29.9%、2023年3月期の予想が約30%です。
株主還元方針の確認
株主還元方針は「総還元性向30%を目標として、利益還元に努めていきます」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
優待による株主還元よりも配当金による株主還元を重要視。株主優待を含めた株主還元の方法については、世間動向や株主間のバランスを踏まえ、今後も慎重に検討を進めていきたいとしています。
島津製作所の事業・決算内容と今後について
島津製作所の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
島津製作所(7701)とは
株式会社島津製作所(しまづせいさくしょ、英: Shimadzu Corporation)は、精密機器、計測器、医療機器、航空機器を製造する企業である。
2002年、従業員の田中耕一がノーベル化学賞受賞
島津製作所 – Wikipediaより一部抜粋
クロマトグラフ・質量分析計などの「分析機器」、材料試作機・耐久試験機などの「計測機器」、X線TVシステム・PETシステムなどの「医用機器」、「産業機器」や「航空機器」など広く展開をしています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結経常利益は655億円と発表。2023年3月期の同利益は680億円見込み、年間配当は50円予定としています。(2022年5月10日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は121億円と発表、前年同期比4.9%減となりました。(2022年8月5日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は331億円と発表、前年同期比12.9%増となりました。(2022年11月7日の決算発表にて)
株価上昇ポイント
分析・計測機器大手で医用機器、航空機器にも強みがあり、2023年3月期も好調な見通しです。確かな技術力があり全自動PCR検査装置を発売するなど、医療分野でも技術力の高さが出ています。
株価下落ポイント
売上の半分以上が欧米・中国などの海外です。そのため、為替の変動をはじめ海外情勢が業績に大きく影響を与えます。
また、新製品の開発には投資が必要です。商品化遅れ・需要ニーズの変化も業績に影響する可能性があります。割高感があり、株価に期待値が含まれているため下落する場面も出ています。