JT(日本たばこ産業)の株価分析!業績回復で上昇・高配当利回り【2914】

配当利回りの高い銘柄として取り上げられることが多いJT(日本たばこ産業)(2914)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。2022年2月に株主優待廃止を発表しています。

日本たばこ産業の株価POINT
  • 業績回復で株価上昇推移
  • 優待廃止で配当重視に
  • 安全性とリスクが共存している
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JTの株価情報と業績推移

日本たばこ産業の株価情報と業績推移を見ていきます。

株価指標

株価:2,795円
予想PER:11.27倍
PBR:1.4倍
予想EPS:247.91円
時価総額:5兆5,900億円

2023年4月3日終値時点のデータ。
最新の株価参考:JT【2914】:Yahoo!ファイナンス

目立った割安感、割高感は無いです。

業績の推移

下記は日本たばこ産業の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

主力のタバコ事業は日本国内で販売数が減少する中、海外たばこ事業をM&Aで取得し売り上げを伸ばしています。利益はやや厳しい推移でしたが、2021年12月期、2022年12月期は増益に。

2023年12月期は減収・減益見通しとしています。

参考:業績・財務ハイライト|JTウェブサイト

株価の推移

下記は日本たばこ産業5年分の週足株価チャートです。

株価は長期で下落していましたが、2020年4月からはレンジ推移に。やや厳しめの動きでしたが、2022年11月に業績上方修正・配当増額修正の発表で上昇しています。

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JTの配当情報と株主優待

日本たばこ産業の配当情報と株主優待制度を見ていきます。

配当情報

2023年12月期の予定年間配当:188円
予想年間配当利回り:6.73%

配当利回りはかなり高いです。

配当金の推移

下記はJTの配当金推移です。配当権利日は、6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

日本たばこ産業の年間配当金推移

2018年12月期:150円
2019年12月期:154円
2020年12月期:154円
2021年12月期:140円
2022年12月期:188円
2023年12月期:188円(予)

配当は10年以上減配していませんでしたが、2021年12月期に減配。2022年12月期は大きく増配しています。

配当性向は2022年12月期が75.4%、2023年12月期の予想が約76%です。

配当方針の確認

経営計画2023にて配当方針を「配当性向75%を目安」としています。

参考:配当|JTウェブサイト

株主優待について(廃止)

株主優待制度は「自社グループの商品詰め合わせ」でしたが、2022年12月の優待を最後に廃止しています。

所有株式数優待品
100株以上 200株未満
1年以上継続保有
商品詰め合わせ
(2,500円相当)
200株以上 1,000株未満 
1年以上継続保有
商品詰め合わせ
(4,500円相当)
1,000株以上 2,000株未満
1年以上継続保有
商品詰め合わせ
(7,000円相当)
2,000株以上
1年以上継続保有
商品詰め合わせ
(13,500円相当)

廃止理由は「公平な利益還元のあり方という観点から、配当等による利益還元に集約」としています。

参考:株主優待|JTウェブサイト

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JTの事業・決算内容と今後について

日本たばこ産業の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。

JT(日本たばこ産業)(2914)とは

日本たばこ産業株式会社(にほんたばこさんぎょう、英語: JAPAN TOBACCO INC.、略称: JT)は、日本の食料品製造会社。

たばこをはじめとし、医薬品、加工食品などを製造している。日本たばこ産業株式会社法(JT法)に基づき設立した特殊会社。M&Aなどにより、たばこ事業を世界展開しており、売上の6割は海外事業であり、タバコ関連企業では世界第3位の規模となっている。

日本たばこ産業 – Wikipediaより抜粋

「タバコ事業」以外にも「医療事業」、「加工食品事業」も展開しています。海外たばこ事業をM&Aで拡大し、海外売上比率が高いです。

決算内容を確認

2022年12月期の連結最終利益は4,427億円と発表。2023年12月期の同利益は4,400億円見通し、年間配当は188円予定としています。(2023年2月14日の決算発表にて)

今後について

国内では2020年4月1日から施行された「改正健康増進法」で原則として屋内全面禁煙化するなど、タバコに対し厳しい状況が続いています。世界的にも、タバコに対し厳しい流れが続いており取り巻く環境は厳しいと言えます。

高い配当利回りと配当性向

高い配当利回りが株価の下支えとなっており、配当増額修正時には大きく株価が上昇しています。しかし、「配当が株価の下支え」は逆に言うと「減配当となれば株価が下がる可能性がある」とも言えます。

リスクと伸びしろ

売り上げに占める割合は小さいですが医療事業、食品事業は伸びる可能性があります。また、過去にあったように新たな事業・他事業への参入もあるかもしれません。新規事業はリスクがありますが、成功すれば新たな柱となる可能性もあります。

JT株の安全性について

筆頭株主は財務大臣で、以前は発行済み株式の50%近く保有していましたが、現在は33%保有しています(法律でJT株の3分の1以上を政府が保有する事になっています)。

よほどのことがない限り紙くずになる可能性が低い比較的安全な株と言われていますが、100%安全な株式は存在しないです。しかし、ある意味政府の保証がついているという点では他の株に比べると紙くずになる可能性は低いと言えそうです。

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