多くの企業が実施する株主優待ですが、今回は12月が権利確定月の人気優待の3銘柄について、利回りや注意点を確認していきます。
- 優待・配当はあくまでも株式の一面
- 業績や今後の動向などを見るのが基本
- 様々な視点から考えることが重要
優待権利日が12月末の人気銘柄
「東証プライム上場の大型株」に限定した人気銘柄3つを確認します。
100株保有と仮定し、12月権利の優待・配当を確認していきます。(今回は12月に焦点を当てているため、12月のみで出しています)
すかいらーく(3197)
1つ目はファミレス大手のすかいらーくホールディングス(3197)です。優待内容は「100株保有の場合、2,000円相当の株主優待カード(12月末)」です。

優待・配当利回りの確認
2022年12月9日の終値は1,595円、優待利回りは約1.25%。12月末配当は未定ですが、最終赤字予想のため、無配も想定されます。
注意点
年間で保有すると4,000円相当と優待利回りが高めですが、2020年12月末に優待減額を行い、3,000円相当から2,000円相当に(年間では6,000円から4,000円)。業績が厳しい状況で配当も厳しい推移をしています。
不二家(2211)
2つ目は菓子大手の不二家(2211)です。優待内容は「100株保有の場合、500円の優待券6枚(3,000円分)」です。
優待・配当利回りの確認
2022年12月9日終値は2,590円、優待利回りは約1.16%。12月末配当は1株当たり30円予定で配当利回りは約1.16%です。
注意点
山崎製パン傘下で業績・株価ともに比較的安定推移しています。しかし、原材料コスト増などによる内容量・価格改定、人気商品の売れ行きが今後を大きく左右する可能性もあります。
参考:株主優待制度|不二家
キリンホールディングス(2503)
3つ目は大手ビールメーカーのキリンホールディングス(2503)です。優待内容は「100株保有の場合、1,000円相当の自社グループ製品」です。

優待・配当利回りの確認
2022年12月9日終値は2,131円、優待利回りは約0.46%、12月末配当は1株当たり32.5円予定で配当利回りは約1.52%です。
注意点
ビール離れは深刻で業績伸び悩み、株価は2018年頃から下落が強めに推移しています。
株主優待について
基本ですが「優待」と「配当」だけで株式銘柄を選ぶのはとても危険です。
あくまでも優待内容の紹介
今回、お得度ではなく注目している人が多いと考えられる3銘柄を抽出しました。あくまでも優待内容・配当利回りや注意点の確認で、オススメと言うわけではないです。
株主優待よりも先に見るもの
株主優待は多くの企業が実施しており、株価に影響する無視できない存在です。しかし、まずは「業績推移や今後の見通し」、「配当・優待を無理に実施していないか」を確認することが重要です。
当然ですが、株主優待は改悪・廃止する可能性があり、その場合は株価も下落する可能性が高いです。
優待狙いの逆
多くの人が注目する優待銘柄はいくつかあります。
そのため、優待目的で保有する人が増える前に購入し、株価が上昇したタイミングで売り、優待では無く利益を手にする方法も一つの手です。もちろん、タイミングを見極めるのは非常に難しいですが、さまざまな視点から物事を考えるのは非常に重要です。