株主優待のメリットとデメリット。おすすめ・人気優待に潜むリスクを考える

株を保有しているともらえる株主優待。実施する会社は現在1500社近くあり、雑誌や証券会社のWEBサイトでは毎月のようにおすすめの優待・人気優待の特集が組まれています。

株を買うきっかけが「株主優待」という人も沢山いるかと思います。日本では多くの企業が取り入れている株主優待制度ですが実は世界的にはあまり無いちょっと変わった制度です。今回はそんな株主優待のメリットとデメリット。おすすめ優待・人気優待に潜むリスクを考えてみました。

株主優待のPOINT
  • 株主優待は素晴らしい制度の一つで投資の判断材料ともなる
  • あくまでも株主優待はオマケ、メインで考えるものではない
  • おすすめ・人気という言葉には注意するのが重要
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株主優待のメリット

まず初めに株主優待のメリットを確認していきます。他でも紹介されていることの多い事だと思います。

投資家のメリット

1つ目のメリットは株主優待も配当金と同じインカムゲインという点です。保有しているだけでもらえてお得感のある株主優待がたくさんあります。また、株主優待を実施していることで株価の下値支えとなる場合があります。

人気の株主優待銘柄は「株価が下がった時に買いたい」と狙っている人も多く、業績が悪く株価が下落してもある程度の下落で止まることも多いです。また、株価が下がりにくいのも事実です。

企業側のメリット

株主優待には企業側にも実施するメリットがあります。そのため、多くの企業が実施しています。

一つ目が株を保有する個人投資家が増える点です。個人投資家を増やすと企業価値の向上・流動性の確保・上場基準の達成などでプラスとなります。

そのため、個人投資家に保有してもらいたいと考える企業は株主優待を積極的に導入します。また、投資家のメリットにも書きましたが、株価の下支えになる点は投資家だけでなく企業側からみてもメリットになります。

株主優待のデメリット

次に株主優待にはデメリットがあることも考えておく必要があります。

配当と同じ払い出し

当然ですが、株主優待を実施するにはお金がかかります。自社製品・QUOカード・ギフトカード・自社で使える商品券など優待の種類は多岐にわたりますが、どれも用意するための人件費や製作費などの費用が発生します。

また、アメリカなどでは「株主還元は配当ですべき」と言う考えが主流です。なぜならそれが一番公平だからです。例えば、株主カードを提示することで利用できる・割引になる施設がある場合、近くに施設がある人には良いですが、ない場合は利用することができないので株主によって不公平が出てしまいます。

もう一つのデメリットは株主優待の廃止や変更で大きく株価が下落するリスクを抱えている点です。「株主優待」があるという理由で株を保有している人が一定数いる以上、株主優待が廃止となれば株を売却する人が出てきます。

株主優待が企業の負担となり利益が圧迫しているケースもあります。また、株主優待は100株保有で効率的となるケースが多く個人株主を優遇しているとも考えられます。

そもそも株主優待とは

昔は株主優待を導入している企業はほとんどありませんでした。ある時、とある企業が「感謝の気持ち」として株主優待を実施したところ株価が大きく上がりました。その後個人投資家向けに多くの企業が導入することになりました。

株主優待の前に考える株の基本

株の基本は「安く買って、高く売る」もしくは「長期保有して配当を受け取る」だと個人的には考えています。

そのため、株主優待が欲しいからという理由だけで株を保有するのは危険と考えています。

株主優待を行う素晴らしい会社はたくさんあります。しかし中には優待を無くすと株価が下がるからと無理に優待を継続している業績のあまり良くない会社もあります。そのような会社は、いつかは優待が無くなり更に株価が下落し、売りたくても売れない塩漬け株が出来上がります。

株を購入するときに重要視するのはあくまでも「その企業が何をしているのか」、「今後もしっかりと利益を上げることができるか」と個人的に考えています。

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株主優待で知っておいた方が良い豆知識

株主優待に関することで少し豆知識的な事があります。もちろん、すでに知っている人もいるかと思いますが、覚えておくと役に立つかもしれません。

優待は長期継続保有の流れ

一つ目は今後「株主優待をもらうには長期継続保有(1年、3年)が主流」になることです。

既に長期保有が前提の株主優待がいくつかありますが、今後間違いなく増えていきます。長期保有することでプラスアルファ(実質拡充)となる優待も増えるでしょう。

長期保有を条件にする理由は主に2つあります。一つ目はそのまま「長期で株を保有してもらいたいから」です。そしてもう一つはクロス取引やつなぎ売りと呼ばれる、優待権利前に「買い」と「売り」両方保有して優待だけもらうのに対抗するためです。

以前より、権利日だけ保有する株主に優待を実施するのはいかがなものかという意見が多く、このクロス取引やつなぎ売りでは証券会社が儲かるだけで企業側にはメリットがないので、それに対抗するように長期保有を株主優待を受け取る条件に加える企業が増えています。

実は優待は課税対象

もう一つ、一応知っておいた方が良いことが「株主優待も実は課税対象」という点です。

中には「株の配当金は課税されるけど、株主優待は課税をされないからお得。」と認識されている方が多いですが厳密には間違っています。株主優待は雑所得にあたりしっかりと課税対象です。

しかし、株主優待は割引券や商品の現物が多く経済的な価値の算出が難しいのに加えて少額なのでほとんどの方は気にしなくてよいのが現実です。

しかし、桐谷さんのようにクオカードやギフトカードなどの優待を大量にもらいながら大っぴらにTVなどで「優待には税金がかからない」と言ってるといつかやられる気もします・・・

さいごに

株主優待制度は日本で生まれた素晴らしい制度だと思っています。株主優待を投資の一判断材料となるのも事実です。私もインカムゲインの一つとして考えています。

しかし、「おすすめ優待」や「人気優待」の中には明らかに株価が高いものがあります。その時には株主優待だけではなく会社の業績や業務内容、将来性をしっかり考えて「もし株主優待がなくてもその会社の株を保有したいか」と考えることが重要と認識しています。

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