オススメ優待・人気優待は要注意!お得な株主優待のリスクや注意点について

日本企業の多くが実施している株主優待。1,300社近くが実施しており、雑誌・証券会社のWEBサイトなどでは、おすすめ優待・人気優待の特集が組まれることもあります。

今回は株主優待の基本とメリット・デメリット、リスクについて考えてみました。

株主優待のPOINT
  • 株主優待は素晴らしい制度の一つで投資の判断材料ともなる
  • あくまでも株主優待はオマケ、メインで考えるものではない
  • おすすめ・人気という言葉は要注意
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株主優待の基本について

まずは「株主優待」の基本を見ていきます。

株主優待とは

株主優待(かぶぬしゆうたい)は、株式会社が一定数以上の自社の株券を権利確定日に保有していた株主に与える優待制度のこと。略して株優(かぶゆう)と呼ぶこともある。

株主優待を実施する企業が日本にだけ多い理由は、返礼品が人気のふるさと納税と同様、中元・歳暮などの日本の贈答文化が普及の下地との指摘があるほか、主に投資信託経由で株券に投資する欧米と違い、日本では個人が株券を直接持つ傾向が強いことが指摘されている。

なお、日本の国内企業から世界の投資家、世界の日本人投資家への株主優待の発送は行われていない。

株主優待 – Wikipediaより抜粋

とある企業が「感謝の気持ち」として株主優待を実施したところ個人株主が増えて株価が大きく上昇。

それをきっかけに個人投資家向けに多くの企業が導入することになったと言われています。

株主優待の内容・種類について

株主優待の内容は企業によりさまざまです。

主に「食品や日用品などの自社製品の詰め合わせ」、「自社サービス・自社店舗で使える商品券や割引券」、自社とは関係ない「金券・商品券」など。さまざまなものがあります。

また、保有株式数・保有期間により内容が変わる場合もあります。

株主優待は日本の多くの企業が実施する株主還元の形、内容は企業により異なる

株主優待のメリットについて

次に株主優待のメリットを見ていきます。多く企業が株主優待を実施する理由はメリットがあるからです。

企業側のメリット

企業側が株主優待を実施するメリットの一つが保有する個人投資家が増える点です。

保有する個人投資家が増えると企業価値の向上・流動性の確保・上場基準の達成などでプラスとなります。また、株価の下値支えになる事もあります。

株主優待を拡充をすると株価が上昇することもあり、配当金より株主優待を重視する企業もあります

個人株主を増やしたい企業が株主優待を積極的に導入しています。

投資家のメリット

投資家側にも株主優待のメリットがあります。

まずは配当金と同じインカムゲインという点です。保有しているだけでもらえてお得感のある株主優待がたくさんあります。また、株主優待を実施していることで株価の下値支えとなる場合があります。

人気の株主優待銘柄は「株価が下がった時に買いたい」と狙っている人も多く、業績が悪くても株価が下がりにくいケースもあります。

株主優待のデメリットについて

次に株主優待のデメリットを見ていきます。当然、メリットだけでなくデメリットもあります。

何をするにもメリット・デメリットの両方をしっかり確認することが重要です。

配当金と同じ払い出し

当然ですが、株主優待を実施するにはお金がかかります。自社製品・QUOカード・ギフトカード・カタログギフトや自社で使える商品券など優待の種類は多岐にわたりますが、人件費や製作費・輸送費などのコストが発生します。

公平性について

アメリカなどでは「株主還元は配当ですべき」、「株主平等原則」と言う考えが強いです。

例えば、株主カードを提示することで割引になる施設がある場合、近くに施設がある場合は良いですが、ない場合は利用することができないので不公平が出てしまいます。

また、一律でQUOカードを実施した場合、100株保有者も1万株保有者も同じ金額である場合、株主平等原則に反します。

株主平等の原則(かぶぬしびょうどうのげんそく)とは、株式会社の株主は、株主としての資格に基づく法律関係においては、その内容及び持ち株数に応じて平等に扱われなければならないとする原則をいう。その意味では「株式平等の原則」といった方が正確である。

株主を保有株式数ではなく、通常の意味で株主一人一人を平等に扱うことを「頭数の平等」といって株主平等の原則と対比されることがある。

株主平等の原則 – Wikipediaより抜粋

株主に外国人が多い場合、不公平感から株主提案により優待が廃止されるケースもあります。

株価下落のリスク

もう一つのデメリットは株主優待の廃止や改悪で大きく株価が下落するリスクを抱えている点です。

「株主優待目的」で保有している人が一定数いる以上、株主優待が廃止・改悪となれば株を売却する人が出てきます。

株主優待が企業の負担となり利益を圧迫しているケースもあります。また、株主優待は100株保有で効率的となるケースが多く、個人株主を優遇しているとも考えられます。

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株主優待で知っておいた方が良い事

次に、株主優待に関して知っておいたほうが良い事を確認していきます。

すでに知っている人もいるかと思いますが、知っておくと役に立つかもしれません。

優待は長期継続保有の流れ

一つ目は「株主優待を受ける条件に長期継続保有が追加される流れ」があることです。

既に長期継続保有前提の株主優待がいくつかありますが、年々増えており、今後も増える可能性が高いです。長期継続保有することでプラスアルファ(実質拡充)となる優待も増えています。

なぜ継続保有の条件追加が増えるのか

継続保有を条件にする理由は主に2つあります。一つ目はそのまま「長期に渡り、株を保有してもらいたいから」です。

そしてもう一つはクロス取引やつなぎ売りと呼ばれる、優待権利前に「買い」と「売り」両方保有して優待だけをもらうのに対抗するためです。

以前より「権利日だけ保有する株主に優待を実施するのはいかがなものか」という意見も多く、クロス取引やつなぎ売りは証券会社が儲かるだけで企業側にメリットがないので、それに対抗するように長期保有を条件に加える企業が増えています。

実は株主優待は課税対象

もう一つ、一応知っておいた方が良いことが「株主優待も課税対象」という点です。

中には「配当金は課税されるけど、株主優待は課税されないからお得」と認識されている人がいますが、厳密には「株主優待は雑所得に該当し課税対象」です。

気にしなくてよいのが現実

基本的に雑所得は20万円以下の場合は非課税であること、株主優待は割引券や商品の現物が多く経済的な価値の算出が難しいのに加えて、少額なので「ほとんどの人は気にしなくてよい」のが現実です。

しかし、著名人がクオカードやギフトカードなどの優待を大量にもらいながら大っぴらに「優待は税金がかからない」と言ってると、いつかやられる可能性もあります。

株主優待のリスク・注意点

株主優待制度は日本で生まれた素晴らしい制度の一つです。株主優待が投資の一判断材料となるのも事実です。

株主優待の前に考える株の基本

個人的に「株主優待が欲しいから」という理由だけで株を保有するのは危険と考えています。

株の基本は会社の業績や業務内容、将来性をしっかり考えて「もし株主優待がなくてもその会社の株を保有したいか」です。

優待はあくまでも還元方法の一つ

株主優待を行う素晴らしい会社はたくさんあります。

しかし、中には優待を無くすと株価が下がるから「無理に優待を継続している業績のあまり良くない企業」もあります。

そのような企業は、業績が回復しないと優待が無くなり株価が下落、売りたくても売れない塩漬け株となる可能性があります。

優待に限らず配当もですが、業績が悪く利益が無ければ「還元」はいずれ出来なくなります。

オススメや人気には注意

「おすすめ優待」や「人気優待」の中には明らかに株価が高いものがあります。

良く紹介されているということは既に多くの人が知っており、株価が過熱気味の可能性が高いです。優待に限りませんが、オススメや人気という言葉は投資では一番と言っていいほど気を付ける言葉です。

「なぜオススメなのか」を見ることが重要です。

逆を考えてみる

すでにお得な優待を実施し個人株主が多い場合、優待きっかけで株価が上昇するケースは少ないです。もちろん、業績好調で優待拡充となれば上昇することもありますが、むしろ業績悪化で優待改悪・廃止の下落ダメージの方が大きいです。

反対に、今はそこまでお得ではないが、拡充したらお得になりそう。もしくは優待を新設したらという銘柄の方が伸びしろとしては大きいです。もちろん、「拡充・新設したら」というたらればですが。

株を購入するときに重要視するのはあくまでも「その企業が何をしているのか」、「今後もしっかりと利益を上げることができるか」と個人的に考えています。

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