作業服・関連用品の専門店として日本最大手のワークマン(7564)。今後の株価・配当がどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 指標は割高感あり、配当利回りは低め
- 株価は警戒感から下落推移
- コスト上昇がどこまで業績に影響するか
ワークマンの株価情報と業績推移
ワークマンの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:4,900円
予想PER:26.84倍
PBR:3.77倍
予想EPS:182.54円
時価総額:4,010億円
2022年12月20日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)ワークマン【7564】:Yahoo!ファイナンス
PBRは割高感が強いです。
売上高と利益の推移
下記はワークマンの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

売上・利益ともに右肩上がりで推移し、2022年3月期も最高益を更新。
2023年3月期は仕入れ価格上昇の影響で減益見通しとしています。
株価の推移
下記はワークマン5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年から2020年にかけて大きく上昇。2020年8月以降で見ると割高感・材料出尽くし感などから下落推移。
2022年5月から持ち直していましたが、8月から再度下落しています。
ワークマンの配当情報と株主優待
ワークマンの配当情報と株主優待を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:68円
予想年間配当利回り:1.39%
配当金推移
下記はワークマンの配当金推移です。配当権利日は3月(期末)の一括配当です。

2018年3月期:29円
2019年3月期:36.5円
2020年3月期:50円
2021年3月期:64円
2022年3月期:68円
2023年3月期:68円(予)
配当は増配推移ですが、2023年3月期は据え置き予定。
配当性向は2022年3月期が30.3%、2023年3月期の予想が約37%です。
配当方針の確認
配当方針は「配当性向30%を目処に期末配当1回」としています。これまでの配当性向は方針通りの約30%で推移していましたが、予想配当性向は高めです。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
ワークマンの事業・決算内容と今後について
ワークマンの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
ワークマン(7564)とは
株式会社ワークマン(英: WORKMAN CO.,LTD.)は、総合スーパーのベイシア、ホームセンターのカインズなどを擁する流通大手であるベイシアグループの一員で、主に現場作業や工場作業向けの作業服・関連用品の専門店として、日本最大手である。
コストパフォーマンスの高さから「作業服のユニクロ」とも呼ばれるが、売上高営業利益率は8%と高い。
ワークマン – wikipediaより
ワークマンはフランチャイズ展開しているチェーンストアで、店舗数は年々増加しています。
フランチャイズと言えばコンビニチェーンですが、コンビニは24時間営業に伴う人件費・光熱費などのコスト問題があります。しかし、ワークマンは24時間年中無休ではなく、集中的に人が来ないため、比較的少人数のスタッフでお店を回せるのが強みです。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の経常利益は273億円と発表。2023年3月期の同利益は250億円見通し、年間配当を68円予定としています。(2022年5月9日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の経常利益は76.1億円と発表、前年同期比4.3%増となりました。(2022年8月8日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の経常利益は124億円と発表。また、通期の同利益を250億円予想から223億円予想に下方修正しています。(2022年11月日の決算発表にて)
今後について
株価は過熱気味まで上昇した影響もあり下落推移しています。しかし、ワークマンプラスなどの新業態も順調、自己資本率も高く、有利子負債が少ないのは安心材料の一つです。
リスク要因
仕入れ価格の上昇圧力が高まり、「価格据え置き宣言」をしていることで2023年3月期は利益減少の見通しです。
多くの業界・製品では値上げが既定路線となっている中、コスト上昇が業績へどこまで悪影響するか不透明感もあります。
長期的な目線
店舗数は右肩上がりに増え続けていますが、国内だけで店舗数を増やし続けるのはどの業界も不可能に近いです。
店舗数増加が止まらない場合は、店舗同士が競合します。店舗数の増加が落ち着いた時、どのように売上・利益を伸ばすかがポイントとなります。