「PER」と「PBR」とは割安株の銘柄を見つける基本指標、目安と有効活用法について考察

現在、日本市場に流通している株の銘柄は東証一部上場企業だけでも2,000銘柄以上あります。株価は1株100円以下で買えるものから数万円までとても幅が広いです。100円以下が安くてお値打ち、1万円以上は高いからお得じゃない。そのような判断基準は株にはありません。例えば、牛肉が100g400円とした場合、輸入牛なのか国産牛なのか、バラ肉なのかステーキ用なのかにより安いのか高いのかが異なってくるのと同じです。

株の場合、安いのか高いのかを見る指標はさまざまなものがあります。今回は中でも基本的な「株価が現在割安なのか」の判断材料として使われることが多い、「PER(株価収益率)」と「PBR(株価純資産倍率)」について簡単な説明とその有効性について考えてみます。

PERとPBRのPOINT
  • PERとPBRは株価の割安度を測る基本指標
  • 多くの人が参考にしているが割安度が全てではない
  • あくまでも参考指標の一つ、他の指標や業績・将来性なども確認するのが重要
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PERとPBRの基本

はじめに「PER」と「PBR」、それぞれの言葉が何を意味しているのか基本的な内容を確認していきます。

PER(株価収益率)とは

PERとは、株価を1株当たりの利益で割ったもので、「現在の株価が1株当たりの利益の何倍にあたるか」というものです。

ものすごく簡単にすると「会社の利益を全て配当に回した場合、何年で元が取れるか」というものです。例えば、PERが20倍の会社があったとします。その会社が毎年同じ利益をあげ続けて利益のすべてを配当に回したら20年分の配当をもらうと元が取れる。と言うわけです。

PERが10倍だとすると10年分です。つまり、PERが低いほど早く投資資金が回収できるので「PERが低いほど割安な株」ということになります。業績予想に対して算出することが多く「予想PER」という使われ方が主です。

参考:株価収益率 – Wikipedia

PBR(株価純資産倍率)とは

PBRとは、株価を1株当たりの純資産で割ったもので、「現在の株価が1株当たりの純資産の何倍にあたるか」というものです。

ものすごく簡単にすると「PBRが1倍の場合、株価と会社の純資産が同じ」という意味になります。そのため、PBRが1以下というのは理屈的には会社が解散したときに資産を株主に分配すると株価以上の価値になる。ということになるため「PBRが低いほど割安な株」といえます。

参考:株価純資産倍率 – Wikipedia

PERとPBRのメリットとデメリット

次にPERとPBRのメリットとデメリットについて考えていきます。

PER、PBRのメリット

どちらの指標も意識する投資家、投資機関が多いです。基本指標なので雑誌やWebサイトには当然のように記載され、特集を組まれることも多いです。業績に問題がない割安株は大きく株価が下落することは少なく割安になるほど注目されて買われることも多いです。

実際、トヨタ自動車などの大手優良企業は一時的に株価が下落しPBRが1倍以下になることもありますが、その後、株価が上昇しPBRが1倍に復活する。ということが過去に何度も起きています。長年使われている指標で参考にしている人が多いというのはメリットとなります。

PER、PBRのデメリット

次にPER、PBRのデメリットですが、成長企業に当てはまることが少なく両指標がかなりの割高水準であっても株価がさらに上昇することがあり、全ての銘柄で有効とはいえない点です。

また、指標が割安でも業績が悪化すれば当然、株価は下落します。割安企業の中には長年業績赤字、将来性が低いなどの理由がはっきりとある会社も存在します。当然の事ですが「PER、PBRの数値が割安水準だから株価が上がるわけでは無い」です。

PER・PBRの目安と有効的な利用方法

次にPERとPBRの目安と有効的な利用方法について考えていきます。

目安と利用法の基本

PERやPBRはそれぞれ単体の数値で見るのではなく、他の指標と組み合わせたり他の銘柄と比較することでその信頼度が増します。

例えば、2020年5月15日時点の東証1部全銘柄の平均値は予想PERが28.06倍、PBRは1.07倍です。しかし、業種別でみると鉱業・銀行業の平均PERは10倍以下、PBRは0.3倍です。PERやPBRの目安を考えるときは市場平均や業種平均、同業他社と比較するのが基本です。

株価が上昇する可能性がある状態とは

株価上昇期待値があり狙い目となる株価指標はPER、PBRのどちらか一方が市場平均や同業種比べて低く、どちらか一方が高い場合です。

PERが高くPBRが低いというのは「業績見通しが悪いが会社には資産がある」状態です。将来的に業績が復活すれば株価が上昇する可能性が高いです。またPERが低くPBRが高いというのは「業績見通しが良いが会社にあまり資産がない」状態です。注目度が低い企業が眠っていることがあり注目されれば株価が上昇する可能性があります。

株価が下落する可能性のある状態とは

株価下落の危険性があるのはPER、PBRがともに市場平均、業種平均よりも低い銘柄です。注目度や将来性への期待値が低いため、株価が上昇するには特別な好材料が出てこないと難しく、いつまでも割安なままで株が放置されることが多いです。

また、PER、PBRともに高い銘柄も既に注目度が高く成長期待値も高いので株価が上がるには期待以上の結果が求められ、いずれどこかで株価が止まる可能性が高いです。そのため、購入する際には高値で掴んでしまわないように注意が必要です。

さいごに

株価の割安判断として今回は「PER」と「PBR」を考えていきました。割安判断は他にもたくさんの指標があります。それらの数値はあくまでも指標であり、どんな指標も単体で完璧なものはありません。

会社の将来性・今後の成長を考えて、そこにプラスアルファとして「さまざまな指標を他と比較し」株の購入材料として利用するのが良い方法です。

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