高金利のトルコリラ。FXでスワップポイント狙いのメリットとデメリット

FXのスワップポイント(金利のようなもの)をもらう投資では高金利通貨の「トルコリラ」、「南アフリカランド」、「メキシコペソ」を保有のが日本人に特に人気です。

今回はその中でも特に金利の高い「トルコリラ円」をFXで取引する「スワップポイント狙い」をやってもよいのかを考えてみました。トルコリラに限らず、南アフリカランドやメキシコペソも似たようなメリット・デメリットがあります。

トルコリラとは

トルコリラとは、トルコで利用されている通貨で2019年8月2日現在、1トルコリラは約19円です。トルコリラが注目されている最大の特徴は高金利な点で、その政策金利は19.75%です(日本の政策金利は0.1%です)

そのため、FXでその金利差を狙った「スワップポイント狙いの投資」が以前より日本人を中心にかなりの人気です。具体的には1万トルコリラ=約19万円分を所持すると毎日90円前後のスワップポイントがもらえるというものです。

※スワップポイントとは、通貨の金利差から発生するものです。低金利の通貨で高金利の通貨を保有するとお金がもらえ、反対に高金利の通貨で低金利の通貨を保有するとお金を払うものです。FX業者により金額が異なり日によって変動します。銀行の金利に近いものです。

トルコリラを保有すると・・・

日本では長年、低金利時代が続いており銀行に19万円を預けても1年で数円しか利息がつきません。しかし、19万円分トルコリラ円を保有するとをわずか1カ月で約2700円もらえるという甘い誘惑で多くのFX業者がすすめています。

さらに、FXではレバレッジをかけることができます。簡単にいうと、株の信用取引みたいなもので、20万円を証拠金として最大で500万円分の取引をおこなうことができます。

つまり、「20万円で10万~20万分のトルコリラを保有する」ということも可能です。仮に10万トルコリラ(190万円分)を保有した場合、スワップポイントが1カ月で5万円以上もらうことができるのです。20万円を元手に1カ月で5万円以上手に入るということは、わずか4カ月で資産が倍になることになります。

当たり前ですが、「そんな簡単にはいかないです。」そんな魅力たっぷりなトルコリラ円のスワップポイント投資はしてもよいのか、するならどのようにするのが良いか。メリット・デメリットを考えていきます。

トルコリラを保有するリスク

まずはトルコリラを保有するさいのリスクを考えます。様々なリスクがありますが、一番大きなリスクは為替変動リスクです。

スワップポイント以上にトルコリラの価値が下がると常にマイナスを抱えることにないます。高配当の株だけど株価がどんどん下がり続けるような感じです。

トルコリラ円のチャート

下記はトルコリラ円の長期チャートです(2008年~2018年)。見事なまでの下落トレンドとなっています。一見すると、今が底のように見えますが・・・

下記が2015年までを切り抜いたものです。こうしてみると、2015年当時の人たちが「トルコリラはここ最近安定しているので底値付近だ、ここから大きくは下がらないだろう」と考え、トルコリラ円を保有し始めた人がいます。

実際にこの「1トルコリラ40円台、50円台」の頃、多くのトルコリラ関連ブログが開設されスワップポイント投資に注目が集まりました。中には「毎月10万円を運んでくれるトルコリラで生活!」というのも見かけました。

株の配当で毎月10万円を手にするには元手がいりますが、トルコリラの場合、当時500万円あれば実際に10万円以上のスワップポイントを手にすることができました。

トルコリラ関連ブログの現実

しかし、その後トルコリラ円が30円、25円、20円と下がっていくにつれトルコリラ関連ブログが閉鎖されたり、更新が止まりました。大きな損切りをして諦めた人もたくさんいます。

下がり続けるトルコリラ円に当時は「どこまで下がるんだ・・・」、「これ以上は耐えられない、200万円損切りした」、「もうトルコリラは無くなる」という声がたくさんありました。

現在のトルコリラ

現在の19円台は安いように見えます。しかし、これ以上下がらない保証はどこにもないです。トルコリラ円が30円台の頃、専門家の中で20円以下になるのを予想した人を私は一人も知りません。それだけ今の19円が既に予想外のポイントなのです。

今後もどこかで下落して、10円以下になる可能性も0ではないです。仮に毎月10万円のスワップポイントが手に入ったとしても、それ以上の速度で為替損失が出ればマイナスです。

トルコリラを保有するメリット

次にトルコリラ円を保有するメリットを考えます。

やはり一番のメリットは高金利でスワップポイントがもらえることです。下落がどこで止まるかわかりませんが少なくとも40円、50円の時よりは下落余地が小さいです。

「通貨が無くなる」、「とてつもなく価値が低くなる」。この二つのことが起きない限りはレバレッジをかけずに「ある程度の幅で安くなったらナンピン」をすれば為替変動リスクはかなり減らせます。もちろん、ナンピンするタイミングは非常に難しいですが。

トルコ自体のこれからの経済成長は日本よりははるかに望みが高いです。若い人も多いですし。

私の保有するトルコリラ

私の保有するトルコリラ円のポジションです。絶賛マイナスです。(2019年8月1日時点)

レバレッジをかけていないので強制ロスカットをされることはないですが、「通貨が無くなる」、「通貨の価値がとてつもなく下落する(1万分の1など)」、「金利が一気に小さくなる」の3つの不安があることは確かです。この3つが無ければ多少の通貨の下落は気になりません。

さいごに

トルコリラにはもちろんさまざまなリスクがあります。だからこその高金利です。リスクがなければ高金利にする理由がないです。

2005年には100万トルコリラを1新トルコリラ(100万分の1)とするデノミを行っています。同じことが将来100%ないとは言えません。

米大手格付け会社S&P、Moody’sのトルコ国債のランクはジャンク級(紙くずになるかもしれませんよ)としています。

そもそも現在のトルコリラの高金利がいつまで続くかもわかりません。つい先日は24%から19.75%まで利下げしました。この先、FX業者がトルコリラの取り扱いをやめるかもしれません。

ここまで書くと、FXでトルコリラ円を保有するのはリスクが高くやめたほうがいいように聞こえますが、そんなリスクを取ってまでもトルコリラ円の高金利は惹かれます。

トルコリラに限らず高金利通貨を保有する場合、強制ロスカットされては意味がないので、強制ロスカットだけは必ず防ぎます。そしてもし保有する場合は最悪の事も考え、仮に通貨の価値が無くなったら「高い勉強代だったな」と割り切れる金額までを投資します。

当たり前ですが、高金利通貨に投資金を全部振るのはとてつもなく危険です。

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