株式銘柄の中には、大化け候補となる「テンバガー」と、安定候補となる「低ボラティリティ」があります。
今回はそれぞれどういうものか、簡単に確認していきながらメリットとデメリットを考えてみます。
- 急上昇でドカンと狙うのが「テンバガー」
- 長期でコツコツ狙うのが「低ボラティリティ」
テンバガー候補の銘柄とは
株価が大きく上昇(10倍近く)する可能性を秘めている銘柄の事を「テンバガー候補」と言います。
大化け株ともいわれます。
テンバガー候補の基準
テンバガー候補に明確な基準は無いですが、「上場して10年以内」、「営業利益が低い(20億円以下)」、「時価総額が低い」といった注目度の低く、あまり認知されていない銘柄が多いです。
テンバガー候補の保有メリットについて
テンバガー候補を保有するメリットは「株価が大きく上昇する可能性がある点」です。
株式を保有するメリットはいくつかありますが、購入した株が上昇して売却するのが「早く」、「大きく」お金を増やす方法です。
テンバガー候補の保有デメリットについて
テンバガー候補の多くは若い成長企業です。企業成長のためにお金を使うので配当が少ない、もしくは配当が無い企業が多いです。
また、注目されるまで株価が伸びないため、株価が上昇することなく衰退する可能性もあります。
- 将来の伸びしろが大きい成長企業
- 株価が何倍にもなる可能性もあるが、上昇せず衰退する可能性もある
- 既に株価が大きく上昇し注目されている銘柄は避けるべき
低ボラティリティの銘柄とは
ボラティリティとは変動の激しさ(値動きやブレの大きさ)の事です。つまり、低ボラティリティ銘柄とは「値動きが小さい銘柄」となります。
過去のデータ
海外では「ボラティリティが低い銘柄に分散投資」したほうが、ボラティリティが高い銘柄に分散投資するよりも長期投資ではリターンが良いという報告がいくつかあります。
低ボラティリティのメリットについて
時価総額が大きく、配当利回りが2%前後あるようなボラティリティの低い大企業の銘柄を保有するのは理論的にコツコツとお金を増やすのに適しています。
普段、あまり株価が動かないため毎日チェックする必要がないです。
低ボラティリティのデメリットについて
「株価が大きく動く可能性が低い」というだけで株式・投資に100%安全はありません。
リーマンショックのような出来事で大きく株価が下落することもあります。その後、株価が戻れば良いですが戻らない銘柄もあり、配当が無くなるケースもあります。
大ダメージとなる銘柄を抱えていた場合、仮に分散していても他の銘柄で損失分を補えない可能性もあります。
- 「複数」の低ボラティリティ銘柄を保有
- 長期投資でリターンが良い合理的な方法
- 株価が動きにくいのは、大きく上昇する可能性も低い
「テンバガー候補」と「低ボラティリティ」の現実
「テンバガー候補」、「低ボラティリティ銘柄」の現実を見ていきます。
テンバガー候補の多くに当てはまる現実
若い企業でこれから大きく伸びそうな銘柄は配当がなく、株価が上がらないことも多いです。
過去の株価推移では10倍以上、大きく上昇している銘柄もありますが、実際に安値で購入して高値で売るのは至難の業です。
テンバガー候補銘柄を探す方法について
テンバガー候補を探す方法はいくつかありますが、まずは証券会社のサイトなどで「時価総額」、「営業利益」などで大まかに絞りこみ、そこから一つ一つの銘柄を細かく見ていくのが方法の一つです。
雑誌・WEBなどで紹介される「テンバガー候補銘柄」は他の人も注目しており、手遅れの可能性が高いです。
近年は難しさも
近年では、若い企業に注目する人も増えた影響もあり選別が難しいです。発見した時には既にある程度買われていることも多いです。
「無理に10倍以上を狙わない」、「5銘柄買って1銘柄でも大きく上昇すればプラスになる」そんな考えが現実的となります。
低ボラティリティに起こりうる現実
株価が動きにくい銘柄でも動く時は動きます。2020年3月には大きく下落した銘柄が沢山あります(ほとんどの銘柄が下落しています)。
基本的に株価を見ないことが多い
低ボラティリティ銘柄は基本的に「長期で保有し続ける」ことになります。
毎年2%くらいの配当金をもらい、「株価は購入時からあまり変化しない」それが狙いとなります。
銘柄を探す方法について
ETFに日本株高配当低ボラリティ(1399)があり、考え方や組み込み銘柄が参考になります。
あくまでも参考で、個別で銘柄をしっかり見る必要があります。また、このETFは出来高が少ないため、現状で購入するのは個人的には厳しいと考えています。
最後に
株に限らず投資は自己責任で、人それぞれ保有する基準が異なります。「テンバガー」と「低ボラ」は正反対とも言えますが、「お金を増やす」と言う目的地は同じです。
大きく増やすのか、コツコツ増やすのか。人により正解が異なるため、様々な方法・可能性があります。
短期トレードと長期トレードの認識
一言で「長期保有」・「短期保有」と言っても、基準は人により変わります。
「短期保有=デイトレード」という人もいれば、1週間以内で売買するのが短期という人もいます。
同じく、長期はどれくらいの期間を指すのか「期間の定義は専門家によっても異なります」。
個人的な基準
私の基準ですが、デイトレード・1週間以内で売買するのは「超短期」、1カ月以内であれば「短期」と考えています。
最低でも1年保有、5年以上を考えるのが「長期」というのが個人的な考えです。
株式投資をなぜ行うのか
投資を行う理由は人により異なります。
大枠では「お金を増やしたい」ですが、1年で2倍にしたいのか、銀行に預けるよりは増やしたいのか、投資理由が異なるため、投資対象・投資手法などが異なります。