私は「株式は基本的に長期保有したほうが良い」と考えています。もちろん、短期保有を否定するわけではないです。私自身、短期売買もします。
しかし、多くの投資信託会社は一度株を保有したらかなり長い期間保有します。また、何度も取引して手数料を支払うより長期保有したほうが確率的に利益が出る可能性が高いです。今回はそんな長期保有する銘柄候補として「テンバガー」と「低ボラティリティ」について簡単に解説しながらそのメリットとデメリットを考えてみました。
テンバガーとは
テンバガーとは株価が10倍になるくらい急騰した銘柄、もしくはそれくらいの急騰が見込まれる銘柄を指すものです。大化け株ともいわれます。明確な基準は無いもののテンバガー候補となる銘柄は「上場して10年以内」、「営業利益が低い(20億円以下)」、「時価総額が低い」といった注目度の低い銘柄です。
テンバガーのメリット
テンバガー候補を保有するメリットは、株価がものすごく値上がりする可能性がある点です。株を保有するメリットは沢山ありますが、中でも株価が上昇した売却する(キャピタルゲイン)が一番お金が増える方法です。
テンバガーのデメリット
テンバガー候補の多くは若い成長企業です。基本的に企業の成長のためにお金を使うので配当が少ない、もしくは配当が無い企業が多いです。株価も注目されるまでは伸びないため、なかなか利益につながりません。株価が上昇することなく衰退する可能性もあります。
今は注目されていないが、将来の伸びしろが大きい成長企業を選ぶのがポイントです。急上昇して株価が何倍にもなる可能性もありますが、いつ上昇するか分からない。もしくは上昇しない可能性も当然あります。 また、既に注目されていて株価が上昇している銘柄は避けるべきです
低ボラティリティ銘柄とは
ボラティリティとは変動の激しさ(値動きやブレの大きさ)のことです。低ボラティリティ銘柄とは値動きが小さいという意味になります。
海外では昔からボラティリティが低い銘柄に分散して投資したほうが、ボラティリティが高い銘柄に分散投資するよりも長期投資ではリターンが良いという報告がいくつかあります。
低ボラティリティのメリット
株価が絶対に下がらない銘柄はないです。もしそのような銘柄があればだれもが保有します。しかし、中には株価が動きにくい銘柄がたくさんあります。中でも時価総額が大きく配当が2%前後あるようなボラティリティの低い大企業の銘柄を保有するのは長期投資でコツコツ増やすのに適しています。
低ボラティリティのデメリット
あくまでも「あまり株価が動かない」というだけで株に100%安全はありません。リーマンショックのような出来事で大きく下落することもあります。一昔前は絶対安全だと言われていた電力会社株が震災の時に暴落しています。その後、株価が戻れば良いですが中には10年たっても戻らない銘柄もあります。配当が無くなるケースもあります。
大きな利益にはならないですが、複数の低ボラティリティ銘柄を保有するのは長期投資でリターンが良い合理的な方法です。もちろん、どんな銘柄でも株価が下落することはあります。場合によっては配当もなくなり、ただの塩漬け株になる可能性も当然あります。また、株価が動きにくいというのは、株価が上昇する可能性も低めということです。
最後に
私はこの2つの方法、両方とも試しています。
大きく伸びそうな銘柄は配当がなく、株価が上がらないことも多いですが「5銘柄買って1銘柄でも大きく伸びればプラスになる」そんな考えでいます。実際に10倍まで上昇したことはないですが、200%程度(3倍)なら過去に何度かあります。最近はあまり見つけられていないですが…。
反対に、あまり動かない銘柄はリスクを分散し、少しずつ保有し場合によって追加購入します。しかし「特に何もしない」ことが多く、毎年2%くらいの配当金をもらうのが続いています。
また、「あまり動かない銘柄」ですが、ETFに日本株高配当低ボラリティ(1399)があります。このETFは出来高が小さいので購入はしませんが考え方は非常に勉強になっています。
他にも長期保有株はこの2種類だけでなく、単純に応援したい株なども保有しています。人それぞれ保有する基準は異なるので正解は無いですし、私の考えが将来変わる可能性も当然あります。