武田薬品工業の株価は上がる?配当利回りが高く下落から脱出?【4502】

武田薬品工業(4502)の株価が約7年ぶりの安値圏になり、かなり苦しい状況にありました。しかし、ここにきて底値圏を脱出し、株価に上昇の兆しが見えてきました。

今回は、武田薬品工業(4502)の株価が大きく下落した原因と今後の動きについて、業績推移や各株価指標、配当から考えてみました

  • 武田薬品工業の業績推移と株価チャートを確認。下落した要因とは何か
  • 武田薬品工業の現在の株価指標と配当利回りについて
  • 今後の見通しについて、最近の業績や出来事から確認

武田薬品工業の株価下落要因について

まず初めに武田薬品工業の業績推移・株価チャートからどの時期から下落しているのか見ていきます。

業績推移について

下記は武田薬品工業の売上・利益の推移です。

2015年3月期は赤字でしたが、その後回復し、2018年1月までは業績の上方修正やベルギーのバイオ医薬品企業買収を好感触とみられ非常に好調でした。

この流れが変わったのは2018年2月1日の決算で利益を従来予想から下方修正した頃からです。この影響自体はそこまで大きくはなかったですが、2018年3月末にアイルランドの製薬大手「シャイアー社」のM&Aを検討しているというニュースが大きかったです。

「シャイアー社」のM&A金額は5兆円以上になる可能性があるとみられ日本企業による海外企業の買収では過去最大となることで、この巨額買収に対する不安が生まれました。

※2019年1月に約6兆2000億円を投じてシャイアーの買収完了

株価チャートについて

下記は武田薬品工業の直近約3年の週足の株価チャートです。

2018年1月ごろをピークに株価は下落トレンドです。現在の株価はやや底値圏から脱出したとはいえ、まだ完全に上昇しているとは言えないです。

2020年3月期は赤字の見通しのため、ここから更に株価を上昇させるには今後の業績見込みが大きく影響しそうです。

株価下落要因

株価が大きく下落した要因ですが、業績悪化もありますが、それよりも「この先大丈夫か?」という不安が大きかったと考えられます。

株価指標・配当推移について

次に武田薬品の株価指標と過去推移を見ていきます。

株価指標と配当利回り

現在の株価:4,000円

予定年間配当:180円

年間配当利回りは約4.5%

2020年期は赤字見込みのためPERは算出なし、PBRは1.28倍です。

※株価は2019年11月1日終値

配当推移について

下記は武田薬品工業の配当推移です。

2015年3月期2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期(予)
180円180円180円180円180円180円

武田薬品工業は30年間減配を行っていません。配当金額は10年ほど180円で、増えても減ってもいません。

武田薬品工業はCoreEPSという考えを重視しているため、直ぐに大きく減配当する可能性は低いですが、配当性向はここ数年100%を超えることも多く、この先も絶対に減配しないとは言い切れません。

配当性向推移

2015年3月期2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期(予)
176%122%75%158%

参考:株主・格付け情報|武田薬品工業公式サイト

最近の業績とこれからの見込みについて

最後に武田薬品工業について、最近の業績とこの先の展開を考えてみます。

最近の業績に関して

2019年10月31日の決算にて2020年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前損益は275億円の赤字と発表、あわせて通期の同損益を従来予想の3,420億円の赤字から2,900億円の赤字に上方修正しました。

前回の1Q(4-6月)決算で3,690億円の赤字から3,420億円の赤字に上方修正して赤字幅が縮小する見通しとしましたが、それに続きさらに縮小する見込みとなりました。

赤字見込みの主な要因はシャイアー買収による費用がかさむためであり、決算自体は好調といった印象です。

今後の見込みについて個人的な意見

ここからはあくまでも個人的な感想になります。

まず、プラス材料ですが、元々国内最大手の製薬会社でしたが、シャイアー買収により世界でも売上上位に入り、この先さらに注目される大きな企業になったことです。2020年期は大きなリスクを取りましたが、2021年3月期は黒字になる可能性が高いです。

ここ数年何度も利益以上の配当を吐き出していますが、将来的に黒字となり問題のない配当性向の水準になった場合は過去に減配していないことはプラスに働きます

マイナス材料としてはシャイアー買収がこの先どこまでプラスに働くかまだ見えない部分が多い事、積極的に海外市場へ開拓していますが為替の円高傾向が収益に対してマイナスに働くことです。

さらに、これは医療・製薬関係全ての会社に当てはまることですが、開発力が大きく業績に影響します。臨床試験結果で思ったような結果が出なくて試験が停滞や中止となった場合には、将来の収益に大きな悪影響を与えます。また、競合他社に特許を獲得され開発競争に遅れをとることもリスクとなる場合もあります。

武田薬品工業は2015年3月期の利益赤字転落の主な原因は訴訟に対する和解金などでした。これも武田薬品に限らず積極的に海外展開する大企業にはいつ出てくるか分からない問題です。

参考:「アクトス」に起因する製造物責任訴訟の和解に向けた合意について|武田薬品工業公式サイト

個人的には、不透明な部分が多く慌てて買う銘柄ではないですが、このまま下落し続けるとは考えにくく、どこかで上昇すると考えています。

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