武田薬品(4502)の株価は今後どうなる?配当利回りが高く底値圏脱出か

武田薬品工業(4502)の株価が約7年ぶりの安値圏になり、かなり苦しい状態になっています。この株価下落を受けて現在の配当利回りは5%を超えており、いつ株価が上昇し始めてもおかしくないと考えています。

今回は、武田薬品工業(4502)の株価が大きく下落した原因や今後の動き、業績や各指標、配当などから今後の見通しについて考えてみました

  • 業績、出来事、株価チャートを確認して武田薬品株下落の要因を確認
  • 現在の株価、各指標や配当利回りなどから割安度を確認
  • これからの見通しについて、最近の業績や今後の予測から確認

武田薬品工業の株価下落要因を確認

まずは株価チャート、業績を確認してどの時期から下落しているのか見ていきます。

武田薬品工業の株価チャート

直近3年の週足の株価チャートです。

2018年1月ごろをピークに株価は下落トレンドです。現在の株価は2018年1月の半値まで下落しています。下記は同時期の日経平均株価です。

比較してみると2018年1月までは割と日経平均株価と似た動きになっています。相場全体の上昇と同じく武田薬品の株価も上昇しています。しかし、その後の動きを見ると米中貿易問題、景気予測の影響というよりは業績やこの先の見込みに問題があり下落したと考えられます

武田薬品工業ここ数年の業績推移確認

過去5年と2020年3月期の予測売上・利益の推移です。

2018年1月までは業績の上方修正やベルギーのバイオ医薬品企業買収を好感触とする買い、相場全体の上昇もあり株価が好調でした。

この流れが変わったのは2018年2月1日の決算で利益を従来予想から下方修正した頃からです。この影響自体はそこまで大きくはなかったですが、2018年3月末にアイルランドの製薬大手「シャイアー社」のM&Aを検討しているというニュースで大きく株価は下落しました。

「シャイアー社」のM&A金額は5兆円以上になる可能性があるとみられ日本企業による海外企業の買収では過去最大となることで、この巨額買収に対する不安から株価は下落しました。

その後も主に「シャイアー社」買収関連のニュースで株価が上下し、業績や円高などの影響から現在の株価まで下落しています。

※2019年1月に約6兆2000億円を投じてシャイアーの買収完了

現在の株価に対する各指標、割安度、配当推移の確認

次に武田薬品の各指標から割安度と過去の配当を見ていきます。

株価と各指標、配当利回りを確認

現在の株価は3,590円。 年間配当は180円の予定なので年間配当利回りは約5%です。赤字見込みのためPERは算出なし、PBRは1.15倍。

※株価は2019年8月30日終値

過去の配当推移を確認

過去の配当推移一覧です。

2015年2016年2017年2018年2019年2020年(予)
180円180円180円180円180円180円

過去30年間減配を行っていませんが、10年ほど180円で動いていません。配当性向はここ数年100%を超えることも多く、この先、絶対に減配しないとは言い切れません。

配当性向推移の一覧

2015年2016年2017年2018年2019年2020年(予)
176%122%75%158%

参考:株主・格付け情報|武田薬品工業公式サイト

武田薬品工業、最近の業績とこれからの見込み

最後に武田薬品工業について、最近の業績とこの先の展開を考えてみます。

最近の業績に関して

2019年7月31日の決算にて、2020年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益は251億円の赤字と発表、あわせて通期の損益を従来予想の3690億円の赤字から3420億円の赤字に上方修正して赤字幅が縮小する見通しとしました。

巨額赤字見込みの主な要因はシャイアー買収による費用がかさむためであり、今回の決算自体は出だしとしてはまずまずといった印象です。

今後の見込みについて個人的な意見

ここからはあくまでも個人的な感想になります。

まず、プラス材料ですが、元々国内最大手の製薬会社でしたが、シャイアー買収により世界でも売上上位に入り、この先さらに注目される大きな企業になったことです。今期は大きなリスクを取りましたが、来期以降(2021年3月期)は黒字になる可能性が高いです。

ここ数年何度も利益以上の配当を吐き出していますが、将来的に黒字となり問題のない配当性向の水準になった場合は過去に減配していないことはプラスに働きます

マイナス材料としてはシャイアー買収がこの先どこまでプラスに働くかまだ見えない部分が多い事、積極的に海外市場へ開拓していますが為替の円高傾向が収益に対してマイナスに働くことです。

さらに、これは医療・製薬関係全ての会社に当てはまることですが、開発力が大きく業績に影響します。臨床試験結果で思ったような結果が出なくて試験が停滞や中止となった場合には、将来の収益に大きな悪影響を与えます。また、競合他社に特許を獲得され開発競争に遅れをとることもリスクとなる場合もあります。

武田薬品工業は2015年3月期の利益赤字転落の主な原因は訴訟に対する和解金などでした。これも武田薬品に限らず積極的に海外展開する大企業にはいつ出てくるか分からない問題です。

参考:「アクトス」に起因する製造物責任訴訟の和解に向けた合意について|武田薬品工業公式サイト

個人的には現状では不透明な部分が多く、株価は下落トレンド、相場全体の動きも不安定で円高に進んでいるので上値が重たくなりそうなため、慌てて買う銘柄ではないですが、このまま下落し続けるとは考えにくく、どこかで上昇すると考えています。

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