液晶パネル、白物家電の大手電機機器メーカーのシャープ(6753)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 経営再建で、業績・配当が復活
- 株価は大きく下落した位置で推移
- ディスプレイ事業強化も懸念点あり
シャープの株価情報と事業内容について
シャープの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:1,089円
予想PER:7.83倍
PBR:1.58倍
時価総額:6,664億円
2022年4月18日終値時点のデータ
最新の株価参考サイト:シャープ(株)【6753】:Yahoo!ファイナンス
PERは割安感があります。
シャープ(6753)とは
シャープ株式会社(英: SHARP CORPORATION、中: 夏普電器有限公司)は日本の電機メーカー。台湾の鴻海精密工業(フォックスコングループ)の子会社。
1970年代から佐々木正がシャープ在籍時に、NECの小林宏治とシャープの重要な技術をサムスン電子へ、他の日本企業と違い長期的に技術提供させ続けた結果、人件費の安かったサムスン電子に安く製造された半導体がシェアを拡大していくことで、シェアを奪われたシャープの液晶事業・半導体事業は大幅な赤字で企業経営悪化の大きな要因となった。
2016年2月4日、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープに対し7000億円超での支援の意向を示し、シャープは同日の取締役会で鴻海案を協議した。
シャープ – Wikipediaより抜粋
シャープは2012年頃から経営不振に陥り、2016年には日本の大手電機メーカーとして初の外資傘下の企業となり経営を立て直し。
テレビ、冷蔵庫、液晶パネルなど電気・電子機器の製造・販売が主な事業。海外売上比率が約65%です。
シャープの業績推移と株価チャートについて
シャープの業績推移と株価チャートを見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

過去には経営悪化で大きく赤字となりましたが、再建が進み黒字復活。
2020年3月期はやや厳しくなりましたが、2021年3月期は増収・増益。
2022年3月期も増収・増益見通しとしています。
株価の推移
下記はシャープ5年分の週足株価チャートの推移です。

株価はかなり下落した位置で推移しています。
経営不振時と同じ水準の株価のためかなり安い株価です。ここからの下落は限られると見ることができますが、さらに下落しないとは言い切れないです。
シャープの配当情報と決算内容について
シャープの配当情報と決算内容を確認していきます。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:40円
予想年間配当利回り:3.67%
配当金の推移
下記はシャープの配当金の推移です。
期末(3月)の一括配当を実施しています。

業績復活に伴い配当も復活、2022年3月期も増配予定としています。
配当性向は2021年3月期が34.4%、2022年3月期の予想が約29%です。
決算内容の確認
2022年2月8日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は846億円と発表。
また、通期の同利益を910億円予想から1,100億円予想に上方修正、期末一括配当は40円予定としています。
今後のシャープについて
今後のシャープの株価上昇ポイント・株価下落ポイントについて考えていきます。
シャープの株価上昇ポイント
展開する事業の8Kや5G、AIoTなどは需要や期待値が高いです。
当然、高い技術力が必要で競合企業も多くありますが、それだけ市場が大きい事を表しているとも言えます。シェアを取ることが出来れば業績がさらに伸びる可能性があります。
シャープの株価下落ポイント
短期的には半導体不足・原材料費・物流コスト上昇などが利益を圧迫する可能性があります。
また、海外売上高比率が65%あるため、世界各地域の景気や消費動向、為替の影響を受けます。やや減ってはいますが有利子負債も気になる感じです。
他には、元々、連結子会社として設立した堺ディスプレイプロダクトを2022年3月に完全子会社化。高品位パネルの安定的な調達などを目的に再び完全子会社化するが、財務負担が増加するなどの懸念材料もあります。