ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングス(8179)。株主優待は「ロイヤルホスト」をはじめ「てんや」、「カウボーイ家族」などで利用できる食事優待券を実施しています。今回は株主優待の内容利回りの確認に加え、今後の株価と配当がどうなるのか。業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 株価指標に割安感はなく、配当は無配に転落
- 株主優待の利回りは1,000株保有時が一番高い
- 展開している事業を考えると短期的にはまだまだ厳しい
ロイヤルホールディングスの事業内容と株価指標
はじめにロイヤルホールディングスの事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:1,963円
予想年間配当:0円
年間配当利回り:—
予想PER:—
PBR:2.43倍
2020年12月11日終値時点のデータ
2020年12月期は赤字予想で無配予定です。
ロイヤルホールディングス(8179)とは
ロイヤルホールディングス株式会社(英: Royal Holdings Co., Ltd.)は、ロイヤルホスト、シズラー等を展開する外食チェーン店の純粋持株会社である。
2005年7月の持株会社化に伴い、複数の事業会社が設立。外食事業、コントラクト事業、機内食事業、ホテル事業、その他を展開。
ロイヤルホールディングス – Wikipediaより抜粋
外食老舗で「ロイヤルホスト」が有名ですが、事業としては「外食事業」、「コントラクト事業」、「機内食事業」、「ホテル事業」、「食品事業」を展開しています。売上は外食事業、利益はホテル事業が柱です。

ロイヤルホールディングスの配当推移と株主優待制度
次にロイヤルホールディングスの配当推移と株主優待制度を確認していきます。
配当金の推移
下記はロイヤルホールディングスの配当金の推移です。年1回、期末(12月)の一括配当を実施しています。

2015年12月期:20円
2016年12月期:20円
2017年12月期:26円
2018年12月期:28円
2019年12月期:28円
2020年12月期:0円(予)
2020年12月期は無配予定です。
配当方針として「2020年度に向け、連結当期純利益の40%程度まで段階的に引き上げる」としています。2019年12月期の配当性向は54.4%、2020年12月期は赤字のため無配予定としています。
株主優待制度について
ロイヤルホールディングスの株主優待はロイヤルホストをはじめロイヤルグループの店舗で使える「食事優待券」です。6月末と12月末の年2回が対象です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 500株未満 | 年間 1,000円分 |
500株以上 1,000株未満 | 年間 10,000円分 |
1,000株以上 | 年間 24,000円分 |
通常、株主優待は100株保有の利回りが一番高いケースが多いです。しかし、ロイヤルホールディングスは100株保有で優待利回りが約0.5%、500株保有で約1%、1,000株保有で約1.2%と1,000株保有時の利回りが一番高いです。
ロイヤルホールディングスの業績推移と株価チャート
次にロイヤルホールディングスの業績推移と株価チャートを確認していきます。
売上高と経常利益の推移

2020年12月期はかなり大きな赤字予想です。それまでは売上は好調でしたが、利益は2期連続で減益でした。
株価チャートの推移
下記はロイヤルホールディングス5年分の週足株価チャートの推移です。

2018年から利益減少により株価はやや下落気味に推移、その後、2020年に入り業績悪化懸念から大きく株価が下落。
現在は底値圏からは抜け株価をやや戻しています。もちろん、まだまだ油断できない状況ですが、最悪からは抜け出しつつあるとの見方から株価の下落が止まっている印象です。
ロイヤルホールディングスの決算内容と今後の株価について
最後にロイヤルホールディングスの決算内容と今後の株価について考えていきます。
決算内容について
2020年11月13日の決算にて2020年12月期3Q累計(1-9月)の連結最終損益は186億円の赤字と発表。あわせて通期の業績予想は同損益が280億円の赤字見通し、期末一括配当を見送り無配予定としています。
今後の株価について
2019年12月期の事業別の売上・利益を見ると、売上に大きく貢献しているのはロイヤルホストをはじめとした外食事業ですが、利益に貢献しているのはホテル事業です。外食事業は自粛要請の影響が大きく、3月以降の売り上げが前年比で大きく減少、10月からやや回復していますが完全回復はしていないです。また、ホテル事業・機内食事業もインバウンド需要が大きく減少しているため、しばらくは厳しいのが想定されます。
しかし、最悪期は抜け出した感があります。まだ前年同期比でマイナス・インバウンド回復には時間がかかるとみられ不透明感はありますが、これから徐々に巻き返す可能性はあります。長期的は将来、東京オリンピックが無事開催できれば盛り返すことも出来そうです。