株やFXなどのテクニカル分析にはさまざまなものがあります。テクニカルについて一番初めに知っておく基本は「ローソク足」だと考えています。なぜならローソク足がわからないと株価チャートを正しく見ることができません。今回はテクニカルの超基本ローソク足について考えていきます。
- ローソク足は今現在の状態を視覚化したもの
- ローソク足はテクニカルの超基本で他の指標と組み合わせて利用することが多い
- 多くのパターンがあるが「テクニカルに完璧は無い」と考えることが重要
ローソク足の基本について
はじめにローソク足の基本とローソク足の見方を確認していきます。
そもそもローソク足とは
投資をしたこともない人でもなんとなく見た事があるかもしれない、下のような形をローソク足と言います。実はこれ、日本人が発案したと言われています。

ローソク足は江戸時代に出羽国の本間宗久が発案し、大阪・堂島の米取引で使われたといわれている。現在は日本国内だけでなく世界中のヘッジファンドや個人投資家が、最も基本的なチャートの1つとしてローソク足チャートを利用している。
ローソク足チャート – Wikipediaより抜粋
ローソク足がテクニカル1歩目
テクニカル指標にはさまざまなものがありますが、ローソク足というのは「今、現在の値動きそのままを表しています。」具体的に数値化したものではないため、機械的な取引に利用するのは難しい反面、視覚化されることで多くのパターンが見えてきます。
またローソク足は酒田五法など分析に用いられている例も多く、何本かを組み合わせてトレンドの流れ、転換サインなどを見る手法がたくさんあります。ローソク足自体は超基本的ですが、その利用方法は多種多様でまずはローソク足を知ることがテクニカル分析の1歩目です。
ローソク足の見方について
「ローソク足単体」の簡単な見方を解説していきます。ものすごく基本です。

- 始値より終値が高いものを「陽線」(白抜き)
- 始値より終値が安いものを「陰線」(黒抜き)
- 始値と終値で作られたボックスをローソク足の「実体」
- 実体から高値までの線を「上ひげ」、 実体から安値までの線を「下ひげ」
1日単位のローソク足を「日足(ひあし)」、1週間単位を「週足(しゅうあし)」、1ヶ月単位を「月足(つきあし)」と呼びます。実体だけを見た場合、陽線(白抜き)の場合はその期間内の株価は上昇、陰線(黒抜き)の場合はその期間内の株価は下落。となります。
ローソク足チャートの利用例
ローソク足は1本だけでも情報がつまっていますが、何本かを組み合わせて「三川~~」、「三空~~」などのような「買いシグナル」、「売りシグナル」として利用する方法が多いです。
今回はローソク足チャートから簡単な「上昇パターン」と「下降パターン」を判断する方法を見ていきます。
株価上昇パターン(買い圧力強め)
ローソク足が「前日の高値より当日の高値が高い」かつ「前日の安値より当日の安値が高い」パターンは「買いが強い」時に頻発します。下記は実際の日経平均チャートです。緑枠がこのパターンが連続して出現しており買いの勢いが強く、その後の株価が上昇しています。

「前日高値<当日高値」かつ「前日安値<当日安値」が連続で出現しているときは買い圧力が強くその後も株価が上昇しやすい状態にある。
株価下落パターン(売り圧力強め)
反対に「前日の高値より当日の高値が安い」かつ「前日の安値より当日の安値が安い」パターンは「売りが強い」時に頻発します。同じように日経平均チャートで見てみます。緑枠がこのパターンが連続して出現し売りが強くて、その後の株価が下落しています。

「前日高値<当日高値」かつ「前日安値<当日安値」が連続で出現しているときは売り圧力が強くその後も株価が下落しやすい状態にある。
この「上昇パターン」と「下落パターン」だけでも色々と見えてきます。あくまでも「上昇」と「下落」に注目してみましたが、実際にはレンジで推移することも多いです。その時はこの上昇パターンと下落パターンが交互に出現することもあります。
最後に
テクニカルはさまざまなモノがあります、今回はローソク足の基本を見ていきましたが、そのうえであえて言うと「完璧なテクニカル、完璧なファンダメンタルはない」です。
ローソク足に加えて移動平均線や出来高などを組み合わせるケースなどさまざまなものがありますが、いずれも一つの分析結果です。
さまざまな「仮説」を元に検証することで「傾向」が見えてきます。しかし、その「傾向」は「未来永劫続くものではない」です。昔は有効だが今は使えないテクニカルもたくさんあります。様々な分析を行う事、調査することで確実に投資能力が上がります。しかし、100%は無いです。だからこそ、しっかり考えることが重要です。