J-REIT(Jリート)とは何か。メリット・デメリットと今後の見通しを考察【不動産投資信託】

数年前より人気のJ-REIT(Jリート)。一時は大きく下落しましたが、やや回復してきています。今回はJ-REITのメリット・デメリットと今後の見通しを考えてみました。

あくまでも個人的に「まだまだ厳しくなるのでは」と考えています。

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J-REIT(Jリート)とは何か

J-REITの基本を見ていきます。

J-REITを簡単に言うと

REIT(英: real estate investment trust、リート)または不動産投資信託は、公衆から調達した資金を不動産投資する金融商品の一種。

特に、日本の国内法に則った「日本版REIT」(または「J-REIT」)のことを単にREITという場合がある。

REIT – wikipediaより抜粋

ビル、商業施設、マンションなどの不動産をファンドが購入し賃貸収入、売買益を投資家に分配するものです。国内の株式同様に証券コードが割り当てられており、簡単に売買ができます。

J-REITの歴史は意外と浅く、2001年頃から始まりました。当初は金融機関や海外の投資家に人気でしたが、個人投資家にも人気が出てきています。

簡単に言うと「REITを購入」=「不動産に分散投資」です

J-REITのメリットとは

J-REITが人気となった一番の理由は「高配当利回り(分配金)」です。

年間利回りで3%以上のものがほとんどで4%を超える商品もあります。日本のマイナス金利はしばらく続きそうなためこの高配当利回りはおいしいです。

J-REITの分配金が高い理由

会社は利益から40%近い法人税が引かれます。しかし、Jリートの場合は利益の多くを分配することを条件に税金を免除されています。これが分配金の高い理由の一つです。

J-REITのデメリットとは

J-REITのデメリットは一般の不動産を保有するのと同じデメリットがあることです。

分配金は下がることも

賃料相場や売却価値が下がると当然、利益が減ります。信託会社が銀行から多く借り入れている場合、銀行の金利が上がると返すお金も増えるため利益が減ります。

利益が減少すれば、当然分配金も減ります

多くのリスク

災害などで物件が損害を受けると、価値が大きく下がる可能性もあります。他にも、倒産や上場廃止、税制の変更というリスクも抱えています

当然ですが、元本保証は有りません。

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J-REITの見通しが厳しいと考える理由

REITは分散しているとはいえ「不動産」であることに変わりはないです。

不動産が明るいとは考えにくい

不動産と一言で言っても住居・ホテル・商業施設など多岐に渡りますが、まだまだ強いと考えるなら「J-REIT投資」はもちろんありです。反対に、今後厳しいと考えるなら「J-REIT投資」はなしといえます。

不動産に対する個人的な見解

海外からの流入等あるかもしれませんが、「現状の人口減少が止まらない日本では不動産が大きく成長する可能性は低い」と考えています。

投資法人の見極めの難しさ

さらに、個々の投資法人の見極めがとても難しいのもJ-REITが厳しいと考える一つの理由です。

REITの課題点は、物件取得価格が妥当でなかったり、優良物件が母体企業によって囲い込まれ、REITには優良ではない物件が組み込まれる傾向が強いという、一種の利益相反が生じる恐れがあることである。実際、既に行政処分が下されたケースもある。

REIT – wikipediaより抜粋

投資法人の見極めの難しさを回避する方法の一つとして「東証REIT指数ETF」を分散散投資先として保有する方法もあります。

日経平均株価と東証REIT指数の比較

下記は東証REIT指数と日経平均株価の推移です。

2018年、2019年はやや厳しく推移した日経平均株価と比較し、REIT指数は好調でした。

しかし、2020年3月に大きく下落後の動きを見ると日経平均株価は下落前よりも大きく回復していますが、REIT指数は回復したという段階です。

さいごに

J-REIT(Jリート)の中にはとても優秀な投資法人ももちろんあります。

2018年は日経平均株価が12%下落しましたが、東証REIT指数は6%以上上昇しています。個別の投資法人の見極めは難しいですが、見極める力があるならばとても有効な投資先の一つとなります。

高配当利回りはそれなりのリスク

日本株で5%近い年間配当利回りの個別銘柄はリスクがあるものが多いです。しかし、REITもそうかと言われると必ずしもそうではないと感じます。

株やREITに限らず、利回りが高いものはそれなりのリスクがあるのは当然です。リスクが低く利回りが高ければ誰もが狙います。

銀行の金利はほぼ無しで、今後も期待できないです。高利回りの商品はとても魅力だからこそ、「なぜ高利回り(分配金が多い)なのか」をよく考える必要があると考えています。

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