高品質の金属チタンで世界トップの大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)。今後の株価・配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 割高感は強い、厳しい業績推移
- 期待感・思惑から株価上昇
- 出来高急上昇、警戒も必要
大阪チタニウムの株価情報と事業内容について
大阪チタニウムテクノロジーズの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:2,270円
予想PER:—
PBR:3.15倍
時価総額:835億円
2022年6月22日終値時点のデータです。
最新の株価参考:(株)大阪チタニウムテクノロジーズ【5726】:Yahoo!ファイナンス
業績見通し非開示のためPERは算出不可、PBRは割高感があります。
大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)とは
株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ(おおさかチタニウムテクノロジーズ、英: OSAKA Titanium technologies Co.,Ltd.、略称:OTC)は、日本の非鉄金属メーカー。
チタンとシリコンの素材加工において世界有数のメーカーである。2007年10月に社名を住友チタニウム株式会社から変更した。
大阪チタニウムテクノロジーズ – Wikipediaより抜粋
主要事業は「チタン事業」、高品質の金属チタンは世界首位です。
筆頭株主は神戸製鋼所(5406)、第2位の株主は日本製鉄(5401)です。
大阪チタニウムの業績推移と株価推移について
大阪チタニウムテクノロジーズの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と経常利益・最終利益の推移

厳しい業績が続き2021年3月期、2022年3月期と連続赤字になりました。
2023年3月期の業績見通しは未定としています。
株価の推移
下記は大阪チタニウムテクノロジーズ5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年から大きく下落、業績悪化の影響から安値で推移していました。
しかし、2022年以降はチタン価格高騰による収益改善・業績回復期待などから出来高が急上昇して、株価も大きく上昇しています。
大阪チタニウムの配当情報と決算内容について
大阪チタニウムテクノロジーズの配当情報と決算内容を見ていきます。
配当金の推移
下記は大阪チタニウムテクノロジーズの配当金推移です。
期末の一括配当(3月末)を実施しています。

2021年3月期、2022年3月期は業績悪化で無配当に。
2023年3月期は未定としています。
配当方針の確認
配当は「安定性に配慮しつつ25%~35%の配当性向を目安に実施」としています。
決算内容について
2022年5月13日に決算発表。
2022年3月期の経常損益は17.1億円の赤字、最終損益は31.1億円の赤字と発表。
2023年3月期の業績見通しは非開示、年間配当は未定としています。
大阪チタニウムの今後について
大阪チタニウムテクノロジーズの今後について考えてみます。
今後について
2021年3月期は、航空機用途向けが主体の輸出スポンジチタンが大きく減少したことで業績悪化。
2022年3月期は、受注が徐々に回復しましたが、原燃料価格や運賃などのコスト上昇により引き続き厳しくなりました。
短期的には需要回復が進んでいることに加え、様々な思惑から株価が大きく上昇しています。
回復期待と思惑
航空機向けチタンで高いシェアをもつロシア企業があるため、スポンジチタンの需給ひっ迫、価格上昇が予想され、国内チタンメーカーの株価が期待感・思惑から大きく上昇しています。
チタン価格高騰による収益改善に加え、ロシア企業の代替需要を手にすると更に業績を伸ばす可能性も考えられます。
警戒感・リスク要因
あくまでも業績拡大期待から「噂で買われている」状態です。既に株価は大きく上昇し、割高感は強めで大きく下落するタイミングも出ています。
もちろん、さらに大きく株価が上昇する可能性もありますが、過去を見ると瞬間的に大きく上昇した銘柄ほど下落した時も大きいです。
また、輸出向け航空機用金属チタンが主力のため、航空機メーカーの受注状況や為替の変動が業績に影響する可能性もあります。