「落ちてくるナイフはつかむな」と「頭と尻尾はくれてやれ」とは何か【投資格言】

相場には多くの先人が残した「投資格言」があります。今回は格言の中でも「相場が下落したときに意識する2つの格言」を見ていきます。

相場下落時の格言POINT
  • 「落ちてくるナイフはつかむな」、「頭と尻尾はくれてやれ」は相場下落時に意識
  • 焦って行動するのではなく落ち着くのが重要
  • 相場が荒れているときは何もしないのも個人投資家の強みの一つ
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相場下落時(株価下落時)に意識する2つの格言

相場下落時に意識する二つの有名な投資格言を簡単に見ていきます。

落ちてくるナイフはつかむな

「落ちてくるナイフはつかむな」とは、株価が急落しているときに株を買うのは落ちてくるナイフをつかむようなもので、とても危険だという相場格言です。

安くてお買い得だと感じても、しっかりとナイフが床に落ちたのを確認してから拾うべきというものです。

実際の買い方を確認

下記は時価総額1位のトヨタ自動車の2020年3月前後から抜き出した週足株価チャートです。

トヨタ自動車に限らず、2020年3月は多くの株が大きく下落しました。

この時「1,300円まで下落したから買う」のと「1,200円まで下落したが1,300円まで戻ってきたので買う」。購入価格は同じですが、一度底を確認してから購入するのが良いというものです。

相場は一度暴落すると、その暴落が大暴落を呼ぶことがしばしばあります。例えるなら「20%引きのシール」が貼ってあったので飛びついて買ったらすぐに「50%引きのシールが貼られた」という状態です。

2020年4月以降は多くの銘柄の株価が大きく上昇しました。後になって「3月の暴落で買っておけばよかった」と言うのは簡単です。

頭と尻尾はくれてやれ

これは「落ちてくるナイフはつかむな」につながる格言です。

底をついたのを確認してから購入した場合、当然ですが最安値(尻尾)で買うことはできません。また、株を売る時も天井を見極めるのはとても難しく、売った後さらに株価が上がることはよくあります。

2020年で見た場合、1,200円以下で買い、1,600円以上で売るのは理想ですが現実的にはほぼ不可能に近いです。

底値や天井にこだわらず、胴体(1,300円-1,500円)は逃さないというのが「頭と尻尾はくれてやれ」です。簡単に言うと欲張らないということです。

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底値を探る方法をしっかりと意識する

「落ちてくるナイフはつかむな」、「頭と尻尾はくれてやれ」。このどちらの格言も底値を確認してから欲張らずに少しの利益を積み重ねるのが重要と言う格言です。

とはいえ、底値を確認したつもりでも底値かどうかは後になってからしか分からないです。

底値の判断となる材料を知っておく

過去のチャートをみて「ここが底値だった」というのは簡単ですが、リアルタイムで底値から抜けたかを判断するのは難しいです。

底値を探る指標としてRSIや騰落レシオなどの指標を参考にするのも一つの手です。指標は必ずしも当たるわけではないですが、判断材料の一つとして利用できます。

過去の動きが参考になった例

下記はトヨタ自動車の2021年までの株価チャートです。

過去の動きを見ることで、比較的止まりやすい位置が見えてきます。2020年3月の下落前で考えると1,000円、1,200円、1,300円は止まる可能性が見えます。

必ずしも参考になるとは言えない

下記はANAホールディングスの2020年までの株価チャートです。

3,200円、2,700円辺りは比較的止まりやすい位置と見えます。

下記がその後の株価の動きも加えたチャートです。

止まりやすい位置も抜けて大きく下落しましたが、やや上昇する展開もあります。

様々な事情がありますが、これはどの銘柄にも起きることです。「これ以上は絶対下がらない」と決めるのは非常に危険です。

多くの指標・過去の動きは暴落時は信用しすぎないことです。

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本能は時としてマイナスに働く

分からない事や分からないものに遭遇した時、人はとても警戒するという本能を持っています。この警戒心という本能があったからこそ、人間がこれまで生き延びてきたとも言えます。しかし、投資の世界ではこの本能がマイナスになることがあります。

リスク回避の行動

株価が暴落したとき、この警戒本能によりリスクを回避しようとして大暴落が起こることがあります。しかし、この大暴落時こそ最も利益を手にすることができるチャンスとなることもあります。

チャンスは本当にチャンスなのか

とはいえ「暴落した今がチャンスだ!」と思っている時は、同じように考えている人が多いので、実はチャンスではないのです。実際のチャンスは「もうだめだ、どこまで下がるか分からない」と誰しもが買いたく無いと思った時です。

感情を逆手に取る

市場全体にリスクを回避したいという感情が広がった時こそチャンスです。

これは株価上昇時にも同じことが言えます。株価が上昇しているときに「乗り遅れたくない」とつい買ってしまいます。誰もが買いたいという感情を持っているときこそ株を売るべきなのです。

指標やチャートのテクニカル分析など、底値を判断する材料を知っておくことは武器を持つことになります。情報は使い方次第ですが、冷静に物事を判断する強力な武器となることがあります。

さいごに

長く相場で生き残るコツは「どれだけ本能に逆らうことができるか」です。

株は買う・売るだけではない

株は安くなると買いたくなります。それは「儲け損ねるのが嫌」という感情が働くからです。場合によってはこの感情を抑えて、相場下落時はあえて見送るのも一つの手です。

保有株が少ないなら「荒れているとき」や「今後の不安が広がっている」時に無理に売買する必要はないです。数カ月相場から離れるという選択肢は個人投資家なら問題なく取れるのが強みの一つです。

「株の利益は我慢代」と言われることもあります。これはどれだけ「買うのを我慢できた」か、「売るのを我慢できた」か本能に逆らうことが出来てこそ利益につながるという意味です。

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