総合金融サービスグループの野村ホールディングス(8604)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 割安水準だが業種全体が割安傾向
- 警戒感から株価が下落しやや厳しめ
- 配当は大きく変動
野村HDの株価情報と事業内容について
野村ホールディングスの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:481.5円
予想PER:—
PBR:0.5倍
時価総額:1兆5,570億円
2022年4月27日終値時点のデータです。
最新の株価参考:野村ホールディングス(株)【8604】:Yahoo!ファイナンス
PBRに割安感がありますが、業種全体が割安傾向です。
野村ホールディングス(8604)とは
野村ホールディングス株式会社(のむらホールディングス、英: Nomura Holdings, Inc.)は、アジア最大と同時に世界的影響力を持つ投資銀行・証券持株会社である。
キャッチコピーは「Basic & Dynamic」。みどり会の会員企業であり三和グループに属している。
野村ホールディングス – Wikipediaより抜粋
野村ホールディングスは証券最大手の「野村證券」を中心に、野村アセットマネジメント、野村信託銀行などの企業からなります。
世界30カ国以上に拠点を持っています。
野村HDの業績推移と株価推移について
野村ホールディングスの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と経常利益・最終利益の推移

2019年3月期はホールセール部門の減損損失の影響もあり赤字に。2021年3月期は最高益を更新すると見られていましたが約2,457億円の損失計上の影響が大きく減益に。
2022年3月期1Qでも米国子会社の損害として654億円の損失を計上しています。
業績見通しについて
2023年3月期は大きな問題が無ければ利益は回復する可能性が高いですが、不確実性が多く存在するため、例年通り業績予想は出していません。
株価の推移
下記は野村ホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月から上昇していましたが、2021年3月29日に米国子会社で多額の損害可能性に対する警戒感から大きく下落。
その後の株価もやや厳しめに推移しています。
野村HDの配当情報と株主優待について
野村ホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当金の推移
下記は野村ホールディングスの配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:20円
2019年3月期:6円
2020年3月期:20円
2021年3月期:35円
2022年3月期:22円
2023年3月期:未定
配当は業績に連動しており上下しています。2022年3月期は中間配当を大きく減配、年間は22円となりました。
配当性向は2021年3月期が69.8%、2022年3月期が47.1%です。
配当基本方針の確認
配当の基本方針は「連結配当性向30%、自己株式取得による株主還元分を含めた総還元性向50%以上が株主還元の目処」としています。
参考:配当実績|NOMURA
株主優待について(廃止)
野村ホールディングスはオリジナルカレンダーの株主優待を実施していましたが、2020年より廃止。
廃止理由は「環境負荷低減などの環境保護をはじめ、様々な社会貢献活動に積極的かつ持続的に取り組む」とのことです。
野村ホールディングスの今後について
野村ホールディングスの決算内容確認と今後について考えてみます。
決算内容について
2022年4月26日に決算発表。
2022年3月期の連結税引前利益は2,266億円と発表。前期比1.8%減となりました。
また、2023年3月期の業績見通し、年間配当は例年通り非開示としています。
今後について
株式投資の世界では「事故は買い、事件は売り」、「噂で買い、事実で売る」のような格言が多くあります。
大きく下落した場合、買い場となる可能性がありますが、買った後にさらに大きく下落する可能性もあります。
業績について
2021年3月期は株高の影響もあり、過去最高益を更新する勢いでした。しかし、約2,457億円の損失計上が大きく響き減益となりました。
また、2022年3月期1Qに654億円の損失計上を行っています。多角的に投資・金融サービス業を展開している企業は、良くも悪くも見えない部分が大きいです。