「みそ汁」や「お茶漬け」で有名な永谷園ホールディングス(2899)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャートの分析に加え配当推移や株主優待も確認します。
- 目立った割高感・割安感なし
- 警戒感から株価は厳しい推移
- 今後は海外が成長ポイント
永谷園の株価情報と業績推移
永谷園ホールディングスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,010円
予想PER:12.18倍
PBR:0.97倍
予想EPS:164.99円
時価総額:385億円
2022年12月19日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)永谷園ホールディングス【2899】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感・割安感は無いです。
売上高と利益の推移
下記は永谷園ホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

物流費・原材料費などのコスト上昇で苦戦していましたが、経費抑制などの効果で2021年3月期は利益が大きく伸びました。
2022年3月期はさらに利益を伸ばし、過去最高益を更新。2023年3月期は営業増益見通しとしています。
株価の推移
下記は永谷園ホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は利益減少により、2018年10月頃から下落。
2019年中旬以降は持ち直す動きもありましたが、2021年3月から再び下落し安値の位置で推移しています。
永谷園の配当情報と株主優待
永谷園ホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:31円
予想年間配当利回り:1.54%
配当金の推移
下記は永谷園ホールディングスの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:31円
2019年3月期:31円
2020年3月期:31円
2021年3月期:31円
2022年3月期:31円
2023年3月期:31円(予)
配当は年間31円の据え置きで推移しています。
配当性向は2022年3月期が15.8%、2023年3月期の予想は約19%です。
配当方針を確認
配当方針は「株主様の利益を重視し、安定した配当を継続的に行っていく」としています。据え置きで推移している配当ですが、減配する可能性は低そうです。
株主優待制度
永谷園ホールディングスの株主優待は100株以上保有で「自社製品1,000円分」です。
優待権利月は3月です。
優待利回り
100株保有で1,000円相当なので、優待利回りは約0.5%です。
永谷園の事業・決算内容と今後について
永谷園ホールディングスの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
永谷園ホールディングス(2899)とは
株式会社永谷園ホールディングス(ながたにえんホールディングス、Nagatanienholdings Co.,Ltd.)は、日本の食品企業グループ、永谷園グループの持株会社である。
2015年10月1日に株式会社永谷園から商号を変更した。新設の子会社である永谷園をはじめとする事業会社を傘下に持つ。
永谷園ホールディングス – Wikipediaより抜粋
主事業は「国内食料品事業」と「海外食料品事業」、海外が伸びていますが、メインは国内です。食料品事業では「お茶漬け・ふりかけ類」、「スープ類」、「調理食品類」を展開しています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結経常利益は60.5億円と発表。2023年3月期の同利益は50億円見通し、年間配当は31円予定としています。(2022年5月13日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は14.9億円と発表、前年同期比10.3%増となりました。(2022年8月10日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は31.1億円と発表、前年同期比5.5%減となりました。(2022年11月11日の決算発表にて)
今後について
2022年3月期は、営業外収益として為替差益及び債務免除益を計上、特別損失が想定より発生しなかったことで経常利益・最終利益が伸びました。
内食需要は比較的落ち着いていますが、海外が比較的好調、2023年3月期の業績見通しも悪くないです。
コスト増への警戒
原材料価格の高騰・急激な円安進行などを商品価格改定でどこまで吸収できるのか、不透明感から株価が厳しく推移していると見ることも出来ます。