コンビニ店舗数で国内3位のローソン(2651)。厳しい利益推移で株価は長期で下落、2019年4月の決算にて大幅減配当を発表して更に大きく下落しました。果たしてローソンの株価と配当は今後どうなるのか。業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。2020年6月には良品計画と提携し無印良品の取り扱いを始めています。
- 株価指標の割高感は強め、配当利回りは高い
- 配当は下限を設定しているが不透明感はある
- 連続減益で厳しい業績推移、長期の株価チャートも下落
ローソンの事業内容と株価指標について
はじめにローソンの事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:4,945円
予想年間配当:150円
年間配当利回り:3.03%
予想PER:99倍
PBR:1.82倍
2021年1月13日終値時点のデータ
PERはかなり割高、PBRは平均的です。年間配当利回りは高いです。
ローソン(2651)とは
株式会社ローソン(英語: LAWSON, INC.)は、日本の大手コンビニエンスストアフランチャイザーである。三菱商事の子会社として三菱グループに属している。
ローソンは長らくダイエーが親会社であり、福岡ダイエーホークスの多くの選手がCMに出演していた。しかしダイエー本体は業績悪化に伴い保有するローソン株の多数を商社の三菱商事に売却した。2001年からは三菱商事が30.68%の議決権を有する筆頭株主である。2017年2月に三菱商事の子会社となっている。
ローソン – Wikipediaより抜粋
コンビニチェーンの「ローソン」ほか、自然素材の商品を強化した「ナチュラルローソン」や「ローソンストア100」を展開しています。 現在の国内店舗数はコンビニ業界第3位です。良品計画とローソン双方の株主である三菱商事つながりもありローソンで無印良品の商品取扱いが開始されました。
ローソンの業績推移と株価チャート
次にローソンの業績推移と株価チャートを確認していきます。
ローソンの売上高と経常利益の推移

売上は右肩上がりですが、利益は右肩下がりです。2021年2月期は減収・減益見通し、利益はかなり落ち込む予想です。
ローソンの株価チャート推移
下記はローソン5年分の週足株価チャートの推移です。

利益減少、減配当などもあり株価は長期で下落。1万円まで上昇していた株価ですが、半分の約5,000円まで下落しています。ここ数年で見るとかなり安い株価ですが10年前と比較すると、更に下落する可能性もあります。
ローソンの配当推移と決算内容について
次にローソンの配当金の推移と決算内容を確認していきます。
ローソンの配当推移
下記はローソンの配当金の推移です。年2回、中間配当(8月)と期末配当(2月)を実施しています。

2016年2月期:245円
2017年2月期:250円
2018年2月期:255円
2019年2月期:255円
2020年2月期:150円
2021年2月期:150円(予)
安定推移していた配当金ですが2020年2月期に大幅減配。
2020年2月期から配当方針を「1株あたり年間150円を下限とした上で、連結配当性向50%を目標」としています。配当方針で150円下限としていますが、2020年2月期の配当性向は74.7%、2021年2月期の予想配当性向は約300%とかなり高いです。
※なお、ローソンは株主優待制度を実施していません。
ローソンの決算内容について
2021年1月8日の決算にて2021年2月期3Q累計(3-11月)の連結経常利益は302億円と発表。前年同期比37.8%減ですが、通期計画の300億円に対する進捗率が100.9%となりました。
ローソンの今後の事業と株価について
最後にローソンの今後の事業や株価について考えてみました。
ローソンの今後について
2020年2月期に大幅減配当を行いましたが、配当方針をはっきりと定めました。しかし、あくまでも方針です。2021年2月期の配当性向はかなり高くなる予測で、このまま利益が回復しなければ当然、更に配当が減る可能性もあります。
コンビニ業界は店舗数が飽和状態になり人手不足やコストなど、業界全体で様々な問題を抱えています。ローソンは他事業の高級スーパー「成城石井」、ユナイテッドシネマなどの「エンターテインメント関連事業」、「金融事業」が好調に推移していていましたが、これら事業も短期的な不安はあります。