株価が大きく上昇する可能性のある株は「テンバガー候補株」と呼ばれることもあり、多くの人が探し求めています。
当然ですが、誰しもが「大きく株価が上昇する株」があれば知りたいです。今回は将来大きく株価が上昇する株を探すのに重要となる「心構え」や「過去の事例」を見ていきます。
- 良い企業とは、本当に良い企業なのか
- 成長前・あまり知られていない銘柄が大化けのチャンス
- 「誰もやっていない」は大きな可能性と共にリスクも抱える
様々な視点から企業を見てみる
大化け銘柄を探すだけでなく、株式投資では投資先の企業の事をよく知るのが基本です。
良い企業とは本当に良い企業なのか
「低価格で良品質・良サービス」は利用する側(消費者)から見ると良い企業です。当然、利用者も増えます。
視点を変える
しかし、見方を変えると「従業員に負担」、「利益率が悪い」という可能性があります。そのような場合、将来「企業価値・品質の低下」や「価格の上昇」を招くことになります。
良い企業と儲かる企業は別
従業員の給料が高水準で働きやすい企業は「他社と比較して割高な商品・サービス」の可能性があります。
もし仮に「低価格」、「良サービス」、「従業員の満足度も高い」全ての条件が揃っている場合、「その会社は儲かってるのか?」という疑問も出てきます。
参考:優良企業とは?知っておきたい優良企業の特徴と見つけ方!
消費者、従業員などの視点の違いにより「良い企業」が変わります。そして「優良企業」=「儲かっている企業」とは限らないです。
投資家にとって良い企業とは
では、投資家にとって良い企業とは何かを考えてみます。
投資家の評価
当然ですが「利益が少ない企業より多い企業」が投資家にとって良い企業です。
将来性など様々な基準もありますが、明確に数字で分かりやすいのが売上・利益の業績です。
利益の使い方での評価が分かれる
利益を上げている企業は多くありますが、その利益をどのように使うのかは様々です。
例えば利益の多くを配当に回し、配当利回りの高い企業があるとします。配当金が沢山受け取れるため、配当狙いの投資家満足度は高いです。
しかし、利益の多くを配当に回すと投資や内部留保が薄くなり、一部投資家からの評価は低くなる可能性があります。
利益を使い積極的にM&Aを行う企業などもあり、利益を多く上げていても企業の方針により投資家の評価は変わってきます。
銘柄選びのヒントを過去の銘柄から考える
過去に大化けして株価が大きく上昇した銘柄からヒントを探ってみます。
急上昇した株の銘柄とは
株価が何倍にも上昇した有名な銘柄は沢山あります。
例えば、ユニクロを展開するファーストリテイリングですが、東証2部から1部に指定替えした1999年の株価はまだまだ低かったです。
周囲にあまり知られていないのが基本
大きく株価が上昇する銘柄の多くにある共通点としては新しい商品・サービス提供時、提供前であることです。
まだまだ認知されていない、認知されつつあるものを事前に保有することでその後、大きく株価が上昇する可能性があります。
具体的な目安とされる基準
一般には「上場して間もない」、「時価総額が低め(100億円程度)」などが基準とされていますが、良く知られているということは狙っている人も多く、あまり狙い目ではない可能性もあります。
急落・失速した銘柄とは
株価が何倍にも大きく上昇した後に大きく下落した銘柄も沢山あります。
例えば、いきなりステーキが大ヒットして株価が大きく上昇したペッパーフードサービスです。
時期
2017年の東証1部昇格前に株を保有していたらその後、何倍も株価が上昇しています。
しかし、その後は大きく下落し昇格時の株価以下まで下落しています。この急落・失速の原因は前述した「良い企業」の悪い循環例と言えそうです。
大化け銘柄の候補は単純ですが「成長前」。しかし、利益をどのように上げているか(上げるのか)、本当に良い企業かを見極める必要があります。
最後に
新しい事に挑戦するのは大きく企業が成長する可能性を秘めています。
成功例だけなく失敗例を見ることも重要
大きく株価が上昇した銘柄の多くは「新しい事に挑戦し成功」しています。
しかし、中には新しい事に挑戦し、失敗して大きな損失を抱えて株価下落、最悪は上場廃止というケースもあります。
客観的にみる
「誰もやっていない」というのは未知のリスクを抱えることになります。
言われてみれば当たり前の話ですが、企業が新しい試みをしているとき・しようとしている時、「本当に良いのか」、「どんなリスクがあるか」、「他の企業はなぜやってこなかったのか」を客観的な目で見ることが大化け株を見つけるヒントになるのかもしれないです。