ホームセンターを展開するコーナン商事(7516)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- ホームセンター銘柄にありがちな指標水準
- 配当は連続増配推移、今後の増配期待値もある
- 株価は業績悪化の警戒感で下落推移。
コーナンの株価情報と業績推移
コーナン商事の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:3,035円
予想PER:7.35倍
PBR:0.63倍
予想EPS:412.79円
時価総額:1,053億円
2022年10月14日終値時点のデータ。
最新の株価参考:コーナン商事(株)【7516】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともに割安ですが、ホームセンター銘柄は割安な銘柄が多いです。
売上高と利益の推移
下記はコーナン商事の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年2月期は需要が大きく増えたことで過去最高益を大きく更新。
2022年2月期はその反動減でやや落ち着き。
2023年2月期は減収・減益見通しとしています。
株価の推移
下記はコーナン5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年4月から業績が大きく上振れする期待感から大きく上昇、2020年10月からはやや過熱気味に上昇したこともあり下落。
2021年6月に旧村上ファンド系の「シティインデックスイレブンス」が大量保有報告書で大株主に浮上したことが判明し株価が急上昇。
2022年8月以降でみると下落推移しています。
コーナンの配当情報と株主優待
コーナン商事の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年2月期の予定年間配当:90円
予想年間配当利回り:2.97%
高めの配当利回りです
配当金の推移
下記はコーナン商事の配当金推移です。
配当権利日は、8月(中間配当)と2月(期末配当)です。

2018年2月期:50円
2019年2月期:52円
2020年2月期:54円
2021年2月期:61円
2022年2月期:70円
2023年2月期:90円(予)
配当は増配推移、2023年2月期も増配予定としています。
配当性向は2022年2月期が14.3%、2023年2月期の予想が約21%です。
株主優待制度について
コーナンの株主優待は「自社商品券」です。
優待権利月は2月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 100株毎に1,000円分を1枚 |
1,000株以上 | 1,000円分を10枚 |
100株につき1,000円券が1枚です(最大10枚)。3年以上長期保有の場合、300株以上で+1枚、1,000株以上で+3枚です。
優待利回り
100株保有で年間1,000円分とした場合、優待利回りは約0.3%です。
コーナンの事業・決算内容と今後について
コーナンの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
コーナン商事(7516)とは
コーナンは、コーナン商事株式会社(コーナンしょうじ、Kohnan Shoji Co.,Ltd.)が運営するホームセンターチェーンの店舗ブランド。
ホームセンターコーナン(HC)、コーナンPRO(コーナンプロ)、コーナンホームストック(home stock)の店名で近畿地方を中心に営業している。
コーナン – Wikipediaより抜粋
2019年4月から「楽天ポイントカード」導入、「コーナンPay」運用開始。
コーナンPayは2019年7月に不正アクセスがあり、一時サービスが停止されましたが、翌8月にはセキュリティ対策を行いサービスを再開しています。
キャッシュ・フローの推移
下記はコーナン商事のキャッシュ・フローの推移です。

2022年2月期の営業CFがやや落ちているので、注意したいポイントです。
決算内容について
2022年4月11日に決算発表。
2022年2月期の連結経常利益は242億円と発表。
2023年2月期の同利益は244億円見通し、年間配当は90円予定としています。
2023年2月期1Q決算
2022年7月11日に決算発表。
2023年2月期1Q(3-5月)の連結経常利益は73.4億円と発表、前年同期比14.7%減となりました。
業績修正
2022年10月7日に業績修正発表。
2023年2月期の連結経常利益を244億円予想から198億円予想に下方修正しています。
2023年2月期2Q決算
2022年10月11日に決算発表。
2023年2月期2Q累計(3-8月)の連結経常利益は127億円と発表。
前年同期比15.6%減、通期計画の198億円に対する進捗率は64.6%となりました。
今後について
ホームセンター銘柄は、ここ何年かあまり注目されていませんでしたが、需要が高まったことで注目され多くの銘柄で大きく株価が動いていました。
ホームセンター銘柄について
ホームセンター銘柄は何年か前より、多くのアナリストから「寡占化が進み、成長ポイントが見えない」と言われていました。
しかし、急激に需要が高まったことで業績が伸びた銘柄も多く、競争も激化しています。
リスクと安定
急速な円安進行、原材料費や水道光熱費などの上昇により2023年2月期の業績見通しを下方修正。
今後もエネルギー・原材料価格などのコスト上昇による不透明感はあるものの、ある程度の安定さを見せ連続増配が続いています。